スタパ齋藤のApple野郎

Mac Studio用キーボードでモヤモヤしていた単3形乾電池を1.5Vのリチウムイオン電池に置き換えてみた

モヤッとする電池駆動キーボードの電池残量

 メインマシンはApple Mac Studio。それにつないでいるキーボードは東プレREALFORCE(ワイヤレス・英語配列・macOS向け)。Macは爆速で快適であり、無線式REALFORCEの打鍵感もサイコーだし、気持ちよく利用できている。

毎日愛用中のMac Studio。トラブル皆無かつ爆速で運用中でありスゲく快適であり静音性も抜群でありポートも豊富であって文句なしなのである。
連日愛用中のワイヤレスなmacOS向けREALFORCE。これもトラブルなしで快適に活用中なのであるが……。

 Macもキーボードも快適に使えているのだが、キーボードのほうに微妙なモヤモヤを感じていた。このREALFORCEは無線式で、単3形電池×2本(アルカリ乾電池/マンガン乾電池/ニッケル水素電池)を電源として使える(PCとUSB接続するとUSB給電されて電池は不要にもなる)。

 キーボードの使用感自体は非常にイイのである、が、しかし、電池の消耗が微妙に気になる。電池残量はmacOSのシステム設定にあるBluetoothの項目から確認でき、使用中のBluetoothマウスの電池残量と併せて時々確認している。

Macに接続したBluetoothデバイスの多くは、電池残量をmacOSのシステム設定>Bluetooth項目から確認できる。

 このREALFORCEは一度の電池交換で3カ月ほど使えるとされている。確かにそんな感じで電池持続時間は十分長いと感じられる。

 数日に一回程度行うBluetoothデバイスの電池確認にて、残量90%とか70%とかくらいならまあ気にならない。だが残量65%とか45%とかになってくると「そろそろ交換しようかな」と思ったりする。

 でも最後の最後の5%とかになるまで(なったことはないが)きっと使えるんでしょ? と思う。

 だがしかしそーゆーギリギリの残量になるとキーボードの動作が不安定になったりする? とか考えたりもする。

 また、電池をギリギリまで使ったら液漏れとかのトラブルがある?

 と思うものの、そういうのがイヤなので、このREALFORCEには液漏れしにくいらしいパナソニックのエボルタ(EVOLTA)エボルタネオ(EVOLTA NEO)を使ってきた。ちなみにほかの機器にも長年エボルタを使っているが、確かにこれまで一度も液漏れしたことがない。

パナソニックの乾電池「エボルタ」。ほかのアルカリ電池に比べてより電池持続時間が長かったり、独自の液もれ防止製法を採用して液漏れしにくかったりする。ただし一般的なアルカリ電池より高価。

 だがエボルタって高価い。でもエボルタは液漏れしにくい。しかしエボルタであっても電池残量0近くまで使ったら機器の動作が不安定になったり液漏れしたりするのかニャ? とか思うので、REALFORCEの電池残量が50%を切るくらいで、新品のエボルタと交換している俺なのであった。ちなみに、中古となったエボルタをほかの機器で使ってトラブルになったらヤなので、思い切って廃棄している。

 ちょっとモッタイナイ。エボルタを最後まで使ったらいいのかも。でも機器動作の不安定とか液漏れとかも気になる。

 という感じで、REALFORCEの電池についてモヤモヤしているのであった。早めに交換するとモッタイナイかな〜とモヤモヤ。最後まで使い切ると機器安定性低下や液漏れのトラブルが出るのかな〜とモヤモヤ。

 どちらを選んでもモヤモヤするデュアルモヤモヤであるが、こういうモヤモヤ感は明らかに生活の質を低下させる。macOSでBluetooth機器の電池残量見ると「あーコレな」って感じでモヤモヤ感が呼び覚まされる。

 非常に小さいモヤモヤ感ではあるものの、モヤモヤも積もれば鬱憤になる。ほかにも「スマートフォン画面にまた指紋が」「あっ指にまたササクレ、痛っ」「掃除したのに床に毛が」「歯を磨いたのに歯の表面にザラつきが」「あーっ鼻毛出てる!」「ふとんカバー内でふとんがまたズレた」「知らない電話番号から着信が」などなど、世の中には1677万7216種類のモヤモヤがあると言われており、それぞれは小さなモヤモヤであるものの、極力減らしていかないと積み重なって大いなる鬱憤すなわち大鬱憤となって心の病にすらつなが……あ、話が逸れてますな。

 んーこのモヤモヤ、どうしよう?

1.5Vの単3形リチウムイオン電池を使えばいいじゃな〜い!

 結局、乾電池を最後まで使い切ろうとするのはパス。「いつ機器が不安定に? 液漏れしたりする?」みたいなモヤモヤを抱えつつキーボードを使うのは、持続的モヤモヤすなわちサスティナブルモヤモヤとなり心の健全性を継続的に低下させ続ける。

 残量が残っているエボルタを破棄するのはモッタイナイ。が、そのモッタイなさを解消すればいい。「電池交換しまくりでいつでも電池残量たっぷりでキーボードを活用」できれば気分がよさそうだ。

 そこで思いつくのがニッケル水素電池などの二次電池(充電すれば繰り返し使える電池)。REALFORCEはニッケル水素電池にも対応している。

パナソニックのニッケル水素電池「エネループPRO(eneloop pro)」。充電すれば2000回以上繰り返して使えるとされている。

 だが、最近の俺はニッケル水素電池が好きではない。電圧が1.2Vというところが、やはり引っかかっている。「電圧1.2Vってなんかなー」という単なる気分的なモヤモヤである。

 ただし、ニッケル水素電池の1.2Vでも、一般的な「乾電池で動作する機器」は問題なく使える。理由はパナソニックのサイトにあるが、「ほとんどの機器が1.2V前後の電圧で動作する」からだ。

乾電池は1.5V程度以上の公称電圧があるが、使うと徐々に電圧が下がっていく。ニッケル水素電池は乾電池より公称電圧が低いが、1.2V程度の電圧を長時間持続するので、乾電池よりも「電池がよく保つ」。※グラフはパナソニックのサイトより抜粋。

 とまあ話がやや長くなったが、なーんかニッケル水素電池が好きでない最近の俺。まあ気分的なコトなのだが。あと充電時に電池が熱くなりがちなのもちょっと。

 ところで、1.5Vの単3形サイズの充電式電池ってないの? そういうのがあれば電圧的にもモッタイナサ的にもモヤモヤなしで運用できるのになあ……。

 そんなのを調べたらすぐ見つかった。1.5Vの単3形リチウムイオン電池ってのが存在していた。

 うっそ? マジで? 単3形乾電池サイズの14500リチウムイオン電池ってのは持っているが、これは電圧3.7V。じつはコレにダミー電池を重ねてREALFORCEを14500リチウムイオン電池×1本運用してみようかなと考えていたが、全然メーカー保証内じゃないし、満充電状態だと4V以上あったりするので、危険な予感。

単3形乾電池サイズのリチウムイオン電池である「14500」。ただし電圧は3.7V。単3形乾電池(1.5V)で動作する機器にそのまま入れるのは危険である。

 ともあれ、1.5Vの単3形乾電池サイズのリチウムイオン電池を発見した今、だったら1.5Vの単3形リチウムイオン電池を使えばいいじゃな〜い! という気分に!!!

1.5V単3サイズのリチウムイオン電池、使ってどうだった?

 さっそく1.5Vの単3形乾電池サイズのリチウムイオン電池を購入。充電器も購入。満充電にしてREALFORCEの電池として使ってみることに。

買ったのはXTAR(エクスター)の単3形リチウム電池(1.5V)。Amazonにて8本組で6000円くらいだった。1本750円くらい。
充電器も購入。「専用品を使え」とのことだったので、そのとおりに専用品であるXTAR「BC8」というのを購入。

 XTAR社製を選んだのは、けっこう有名なメーカーでありつつ以前にXTAR製品を購入・使用したことがあって好印象だったから。二次電池やフラッシュライトを作っているメーカーだ。

 さておきコレをREALFORCEに入れて使ってみた。結果、問題なく使えたのだが……。

REALFORCEにXTARの単3形乾電池サイズ1.5Vリチウムイオン電池をイン!!! 問題なく機能した。満充電のXTAR電池を入れたが、左のように電池残量は95%と表示された。右は新品のパナソニック「エボルタ」アルカリ電池を入れた様子で、こちらは100%となっている。

 95%と表示されたのは、満充電時のXTAR電池が1.5V(測ったら1.55V)だからだと思う。エボルタの新品時の電圧は1.6V程度(手持ちの2024年使用期限品を測ったら1.57V)で、これはアルカリ乾電池と同じ。REALFORCE側が1.6V程度を100%の基準としているのだと思う。まあ、わずかな差ってコトで。

 XTAR電池を使い始めて……結局、約2カ月以上。驚いたことに、その間ずーっと電池残量が95%だったのだ。

 XTAR電池を使い始めたのは2022年12月18日。そして2023年2月あたまくらいまでは、電池残量が95%となっていた。だが、2月5日に電池残量が94%と表示された。

ずっと電池残量が95%との表示だったが、ある日94%と表示された。ちなみにMX Masterの電池残量が急に減っているのはジグソーパズル(←スゲくマウスを使う)をやりまくりだったから。

 あぁやっと94%に減った。これから徐々に減るのかな? と思ったが……。

 ナンと、94%表示となった2月5日の4日後、2月9日に、イキナリ!!!

 XTAR電池が切れた! REALFORCE稼働せず! マジかよ、いきなり過ぎだろ! と思ったが、リチウムイオン電池ってこういう特性だったかも。

XTAR電池の販売ページ(Amazon)にあった図を抜粋。この電池は残量0%直前まで1.5Vを保ち、最後にはイキナリ電池切れになるようだ。

 いきなりの電池切れはちょっとビックリするが、でも、まあ、こんなふうに「突如REALFORCEの電源が入らなくなった」というほうが、モヤモヤしなくていいかも。「あっ電源入らない……そうかXTAR電池が切れたのか」とハッキリした目処がつくからだ。

 余談だが、XTARの1.5V単3形リチウムイオン電池で、「1.5Vを維持し続けるが電池残量が少なくなると1.1Vになる」という製品もある。電圧を下げることで機器側に電池残量を知らせ、機器が「電池切れそうですよ〜」的な表示などをするというもの。

 ん〜、コッチも試してみようかな、と思いつつも「二次電池の沼」に再没入しそうな予感。ともあれ、XTRAの1.5V単3形リチウムイオン電池、なかなか気持ちよく使える。

 なので、興味のある方はチェックしてみてほしいニャと思う……のだが。東プレがREALFORCEで使用可能としている電池は、単3形のアルカリ乾電池/マンガン乾電池/ニッケル水素電池。1.5Vのリチウムイオン電池はメーカー保証外となるので、そういうのを使うのはあくまでも自己責任で!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。