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ソフトバンクと富士通、AI-RANの「AITRAS」にC-RAN/D-RANのアーキテクチャーを実装

 ソフトバンクは、AI-RANの統合ソリューション「AITRAS」で富士通とともに「NVIDIA Grace CPU Supechip」を搭載したCUの機能実装を完了したと発表した。

 NVIDIA Grace CPU Supechipは、Arm Neoverse V2 CPUを採用したGrace CPUを2基搭載。CU(Central Unit)とDU(Distributed Unit)を異なるサーバー上に展開して基地局の収容効率を向上するC-RAN(Centralized-RAN)とCU、DUを同一サーバー上で処理してハードウェア構成を簡素化するD-RAN(Distributed-RAN)の2種類のアーキテクチャを実現した。AITRASを実際に商用展開する際、必要なハードウェアを削減できることから導入コストの抑制や効率化が可能になる。

 AITRASの実証中の構成は、C-RANで大規模なデータセンターを想定している。NVIDIA Grace HopperでCUを実行しているが今回、CU処理をNVIDIA Grace CPUで実行できるようになり1台のCUに収容できるRU(Radio Unit)を約2倍に増加させられるという。D-RANは小規模なRU展開を行う環境で、RUと同一サイトにCU/DUの処理を行うサーバーの展開を想定しており、C-RANアーキテクチャーでは展開コストが大きくなる課題を解決する。

 ソフトバンクは、C-RAN/D-RANの両アーキテクチャーを2025年度から順次、屋外の検証環境に導入し、性能の検証を進めるとしている。