スタパ齋藤のApple野郎

MagSafe対応のミニ三脚を作ってゆきたいッ!!!

MagSafe以外のスマートフォンホルダーが全部面倒になってきた

 ご存知AppleのMagSafe。iPhoneの背面にMagSafe充電器やMagSafe対応アクセサリーを磁力で吸着できるというしくみだ。またこのMagSafe、現行の「Qi」に代わる新ワイヤレス充電規格「Qi2」でも同様のしくみとして採用されるそうだ。2023年後半の導入が予定されているそう。

 そうなのか、世の中はMagSafeが主流になるのか! ということで最近の俺は前のめりでMagSafeを活用中。また近頃ではMagSafe対応グッズもあれこれ発売されて、MagSafe利用がより楽しくなっている。

 それと、MagSafeを使い慣れると、MagSafeではない普通一般のスマートフォンホルダーの類を使うのが面倒だと感じられるようになる。かたやマグネット吸着、かたやクランプとかで挟んで固定。そりゃMagSafeの方が手軽で快適だ。

 とか言いつつ使用中のミニ三脚を見ると、まだクランプ式のスマートフォン固定器具を使っていた俺。安定感はあるんだが、MagSafeと比べるとやや手間がかかって使うのが面倒になってきている。↓こんなの。

金属製のスマートフォンホルダーをミニ三脚に装着して使っている
ホルダーはスマートフォンを挟んで固定するタイプで、向きも変える自由度も高い

 まあ普通の使い方である。スマートフォンをしっかり固定できて実用的。MagSafeの場合、モノにもよっては「磁力がちょっと弱い」「iPhoneなど端末が不意にズレ落ちそうで不安」という不安感がある。その点は上のような挟むタイプでありかつ挟んだ後にしっかり固定できるタイプがずっと安心。だがそこまで安心でありたいケースはあまりなく、やはりMagSafeの「マグネットでワンタッチ固定」が手軽で便利だ。

 そこで上の挟むタイプのホルダーをMagSafe吸着タイプに置き換えてみた。使ったのは手持ちのミニ三脚と、Ulanzi「R101」という汎用のMagSafe対応マウントだ。

汎用MagSafe対応マウントのUlanzi「R101」。裏面中央に1/4インチサイズ(1/4-20UNC)の三脚ネジ穴がある。MagSafe部分のマグネット吸着力はかなり強い部類だ。Amazonで3280円。コレ、以前にMagSafe対応撮影アームを作ったときに使ったものだ
iPhoneは極薄ケースに入れており、その背面にMagSafeで吸着する金属リングを貼っている。使用中のAndroid端末のPixel 7 ProもMagSafe対応化している。UlanziのMagSafeマウントには、使用中のiPhoneやPixel 7 Proがかなり強力に吸着する
使ったミニ三脚はLeofoto(レオフォト)の「MT-03+MBH-19 ミニ三脚」。ミニ三脚「MT-03」と自由雲台「MBH-19」をセットにした製品で、直販価格は1万5400円。※右側にある手に持った三脚は自由雲台を別物のに変更している
この三脚は金属製で、小型ながらも頑丈であり機能性が高い。写真のように高さや形状のバリエーションが豊富でさまざまな状況で役立つ。脚にはロック機構もあり、開閉硬さは六角レンチで調節可能
足には三脚ネジ穴があり、そのネジ穴にミニアームを装着してレフ板を持たせる、みたいな応用も可能だ。マイクやライトを付けて使う三脚型の“簡易カメラリグ”としても使える

 で、このミニ三脚の自由雲台部に、Ulanzi「R101」をセット……しただけ。10秒くらいでMagSafe対応ミニ三脚が完成したが、その使い勝手は……?

ミニ三脚の自由雲台部にUlanzi「R101」をセット。あら超簡単に完成〜♪
そこにiPhoneを装着! しっかり吸着された
そして撮影。あら便利〜♪ やっぱりマグネットで着脱は手軽だゼ!!!
iPhone 14 Pro Maxと並べた様子。わりとコンパクトに携帯できるのもナイス!

MagSafe対応ミニ三脚便利ぃ〜、と思いきや!?

 お気に入りのミニ三脚をMagSafe対応にできて便利でサイコー!!! とか思って使い始めて間もなく、不都合な点が発覚した。

 それは、この組み合わせで写真を撮ると、ほぼ「自由雲台の一部が写真に写り込む」のだ。ただ条件があって、「iPhone 14 Pro Max」や「Pixel 7 Pro」の「.5×(超広角レンズ)」で撮った場合のみ写り込みが生じ、ほかの倍率だと問題ない。↓こんなふうに写り込むのだ。

iPhone 14 Pro Maxの超広角で撮った例。赤矢印が自由雲台の写り込み。横位置だと自由雲台の一部とロックレバーが画面内に入り込んでいる。縦位置だとロックレバーが写っている
Pixel 7 Proの超広角で撮った例。iPhoneと同様に写り込みが見られる

 超広角撮影の場合に限られるわけだが、横位置で撮影した場合は絶対に写り込みが生じる。縦位置の場合、ロックレバーの回転角度によっては写り込みが生じないことがある。また縦位置でも横位置でも下方向を撮ろうとするとミニ三脚の脚まで写り込む。

横位置はこの向きでセット。すると自由雲台の一部とロックレバーが写り込む。この逆側にレンズを置くようにセットすると、さらに別のネジまで写り込む。縦位置(レンズは上)にした場合、ロックレバーがたまに写り込まないことがある。

 んんんん〜、じゃあアレか、自由雲台を別のに交換すればいいのか。そう思って手持ちの自由雲台と交換して撮ってみたものの、なにッ!!! 手持ちすべての自由雲台で写り込みが生じるじゃないか!!! 逆にすごいなこの不成功確率。

 ナニこれ。自由雲台とUlanzi R101の組み合わせは絶対ダメってコト? そうなの? マジか。

写り込み問題は解消したものの……携帯性が微妙に悪化

 ミニ三脚のMagSafe化、スゲく便利な気がしたんだが、超広角で撮ると写り込みが生じるという致命的な欠点が。縦位置の超広角なら写り込まないこともあるが、いやーでも俺とか横位置で撮ることが多いし、縦位置でも「たまに写り込まない程度」だし、じゃあ超広角撮影時だけ手持ち……ってソレはちょっと残念すぎる。

 ということで試行錯誤。結果、アームと変換アダプターで写り込み問題は解消できた。

左は1/4インチサイズ(1/4-20UNC)の凹×凹アダプター(Amazonなどで「1/4 ネジ メス メス 変換アダプター」で検索すると多数見つかる)。ミニ三脚の三脚ネジとアームの三脚ネジをつなぐために使った。右はSmallRig「マジックアーム 1135」でAmazonにて915円だった。これを自由雲台代わりに使った
アダプターとアームをミニ三脚にセットし、アームの端にUlanzi R101を装着した
iPhoneをセットした様子。超広角撮影時、アームの角度などによっては写り込みが生じることがあるが、こんな感じの位置にすれば写り込みが起きない。縦位置も同様。「Pixel 7 Pro」でも同様

 はぁ問題解決。とはなったものの、前の組み合わせと比べると、携帯時のサイズがちょ〜っと長くなってしまった。↓こんな感じ。

新旧のMagSafe対応ミニ三脚とiPhone 14 Pro Max。問題解決したほうのMagSafe対応ミニ三脚は長めで25cmくらいある。問題アリのほうは20cmくらい。5cmの差があると携帯性もかなり変わる

 問題解決バージョン、MagSafe対応ミニ三脚としては使い勝手はいい。携帯性を損なう長さが問題なので、携帯時には三脚部分からアダプターから先のパーツ×3個を外せば……とは思うが、ちょっと使う時にいちいちパーツをねじ込む手間がヤな感じ。

 んんんん〜なかなかスッキリとは行かないモンですな。やや渋々だがとりあえずコレを使い、もうちょっとイイ感じのMagSafe対応ミニ三脚にならないか模索してみたい。

 なお、こういったMagSafe対応ホルダーで、MagSafeホルダー側の磁石とiPhoneなど端末が引き合う力が強すぎる場合は扱いに要注意。端末をホルダーから単に引き剥がしていると、ホルダー側の磁石が外れたり端末側の金属リングが剥がれたりすることがある。そんな雰囲気がある場合、ホルダー面と平行に端末をズラすように外すと問題を回避できる。

 あと、こういうMagSafe対応品で磁石が入っているモノを使う場合は磁気カードにご注意を。磁石を磁気カード(磁気ストライプにより情報を記録しているカード)に近づけると、磁気カード上のデータが正しく読み出せなくなることがあるからだ。まあMagSafeに限らず、フツーのスマートフォンやタブレットのなかに磁石ってけっこう使われてますな。また磁気カードどうしを重ねて保管しても、磁気ストライプ上の情報が壊れるらしい。磁気カード保護ケースみたいなのを使うようにするのが無難かもしれない。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。