スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

え、流石に小さすぎじゃんね!? モバイル性極振りのワイヤレスマウス「400-MAWB216」

 2025年3月4日に発売されたサンワサプライの超薄型モバイルマウス「400-MAWB216シリーズ」。サンワダイレクトでの税込販売価格は3980円。発売当初、その小ささが注目を集め大きな話題となった……らしい。

サンワサプライの超薄型モバイルマウス「400-MAWB216シリーズ」は、超がつくほど薄くて小さいワイヤレスマウスだ。大きさは約縦4.3×横3.6×厚さ0.88cm。カラーはブラックとガンメタリックが用意されている。

 発売当初、「ふぅ~ん、そんな小さいマウスあるんだー」と思った程度で、わりとスルーしていた。のだが、それから1カ月くらいして「俺に必要なのはあの超小型マウスだッ!!!」と「400-MAWB216シリーズ」を思い出した。

 急な用事でノートPCでモバイルコンピューティング(←死語?)を何度もした時期で、「モバイルでマウス使いたいけど妙に嵩張って携帯しにくい」と感じたからだ。

 さっそくその超小型マウス「400-MAWB216シリーズ」を買おうと思ったが、なんか発売直後に売れまくって品切れになったらしい。完売で全然買えなかった。ぐぬぬぬぬ……、と軽く辛酸を嘗めた。

 だがしかし、そのタイミングでモバイルする必要がなくなった。ので「じゃああの小さいマウス買わなくてもいっかー」となり、間もなく「400-MAWB216シリーズ」についても忘れてしまった。

 ところが最近、またPCでモバイルコンピューティングする必要が出てきた。PCを出先で使う行為に「波」がある俺だが、ともあれこのタイミングで上記の「俺に必要なのはあの超小型マウスだッ!!!」件を思い出し、「400-MAWB216シリーズ」を買おうと考えた。結果、現在はフツーに在庫があってアッサリと買えた。

「400-MAWB216シリーズ」のガンメタリックを購入。サンワダイレクト税込価格3980円。すごーく小さくて薄い。

 届いて軽くびっくり。「えっ……ここまで小さいの?」と。「ここまで小さいと使いにくいかもしれない」とも。

 ところが使ってビックリ。けっこう実用的なのであった。しかも超小型・超薄型でありかつ超軽量なので携帯がラクであってモバイルに好適。さらに実質3つのデバイスとマルチペアリングできたりもする。

 唯一、スクロールホイールがないのが微妙に不便だが、ほかはフツーに便利な「400-MAWB216シリーズ」なのであった。というわけで今回は、この超小型・超薄型・携帯性も超良好なワイヤレスマウスをレビューしてゆきたいッ!!!

す~っごく小さい!!! ヤケに小さい!!! なんだか楽しくなってくるほど小さいッ!!!

 「400-MAWB216シリーズ」(以下、MAWB216)の大きさは前述のとおり約縦4.3×横3.6×厚さ0.88cm。いろいろな意味で笑ってしまうほど小さく薄い。「こんな小さいのをよく作ろうと考えたな(笑)」とか「ここまで小さくしなくても(笑)」とか「この発想はないなあ(笑)」などなど。

 常識外れのガジェットが目の前に実在すると、なんか脳味噌がヘンなモードに入って楽しくなってくるという感じもする。

指先でつまめるサイズ感。シリコンカバー付きの状態なので、大きさは約縦4.6×横5.2×厚さ0.88cmとなる。重さは約24g。サイズも重さも完璧にポケッタブルだ。
シリコンカバーを外した状態がこれ。大きさは約縦4.3×横3.6×厚さ0.88cmで、重さは約15g。「食べられません」「酔った勢いで誤飲しないでください」などと注意喚起したくなる大きさだ。
ロジクールのMX MASTER 2Sと並べた様子。MAWB216の極端と言えるほどの小ささがよくわかる。
クレジットカードよりずっと小さい。
USB Type-AやUSB Type-Cの端子と並べた様子。
iPhone 16 Pro Maxの上に置いた様子。ちなみに「設定」>「アクセシビリティ」>「タッチ」で「AssistiveTouch」をオンにすれば、iPhone用マウスとしてMAWB216を使うこともできる。

 すんごく小さい。ただ、その小ささに見慣れてくると、「これさー、充電式じゃん? バッテリーサイズも小さそうで、すぐ電池切れにならない?」とか思ったりする。

 MAWB216は充電式のワイヤレスマウスで、充電時間は最長約50分。満充電からの連続動作時間は約28時間で、1日8時間パソコンを使っているうちマウス操作が約5%行われた場合は約70日間使用可能という仕様になっている。なーんだ、ちゃんと長時間使えるじゃん、と。

 ちなみに、MAWB216の充電用ポートはUSB Type-Cタイプだが、ここにUSB-PD対応の電源やUSB Type-Cケーブルを接続しても充電できないようだ。USB Type-A/USB Type-Cの充電用ケーブルだと充電可能で、付属の充電用ケーブルを使うのが無難だと思われる。

 という感じで、けっこう長時間使えるMAWB216。充電用ケーブルを意識する必要はあるが、まあフツーにモバイル用のマウスとして活用できると思う。

 ただ、後述するが、スクロールホイールがない点と、やはり極端に小さいことから、MAWB216を長時間使うのはけっこー厳しい。30分や1時間使い続けても苦にならない俺だが、しかし「MAWB216だけで1日中PCを使いなはれ」と言われたら断ってゆきたいッ!!! そこまで使うならフツーサイズのマウスを使ったほうが、やはり疲れにくいのだ。

 なので、ここでMAWB216に対するひとつの結論を書いてしまうと「MAWB216はわりと短時間の臨時使用向き」だと思う。まあMAWB216をメインのマウスにするという人は希有だろうが、普通サイズのマウスと使い比べると、やはり普通サイズのマウスのほうが自然&快適に使えるし、一日中でも使っていられる。

フツーに使えちゃう極端サイズのマウスだが、少しだけ気を遣ったりして疲れやすい

 MAWB216を初めて使ったときは驚いた、フツーに使えてしまったからだ。「えええっマウスってこんなに小さくて薄くてもすぐ使えちゃうモンなんだ!」と驚いたのであった。

 MAWB216についてユーザーレビューなどを読むと、「シリコンカバーを装着した状態のほうが使いやすい」と言う人が多めって感じ。確かにシリコンカバーを装着した状態だと、指でMAWB216を持つ範囲が広がるので、より多くの人に向くのかもしれない。

シリコンカバーを装着した状態と外した状態。シリコンカバーを装着するとMAWB216の手前側が大きくなるので、「より自分の都合のいい位置でつまめる」ということになる。外した状態では「つまむ位置がより限られる」という感じ。
シリコンカバーにはUSB Type-Aレシーバーを保持させておける。USB Type-AレシーバーはPCなどと2.4GHzワイヤレス接続するためのドングルとして機能する。

 しかし俺の場合、裸の状態でもシリコンカバー装着状態でもMAWB216を大して違和感なく扱えるのであった。俺の場合はマウスを右手親指と薬指でつまむ感じで持ち、また、それら指に対して人差し指・中指の位置がわりと近い。

 そんな持ち方で多くのマウスを扱うが、その持ち方がそのままMAWB216にも適用できた。ので、いきなり大して違和感なくMAWB216を扱えたのだ。

 なお、これは想像だが、手のひら全体をマウスに乗せるような持ち方をする人は、たぶんMAWB216に壮大な違和感を覚えて「こんなマウス使い物にならない!」ってなるような気がする。MAWB216は「つまむ」以外の持ち方はできないマウスだと思う。

 ちなみに、MAWB216に対する俺的な少々の違和感は、高さ。MAWB216は非常に背が低いマウスなので、通常のマウスに比べると「指をだいぶ下げてクリックする」という感覚になる。

 通常のマウスだと「上のほうで指を少し動かしてクリック」できるが、MAWB216の場合は「通常より指を下げてクリック」するというのを少々意識する必要がある。それが違和感になっているのだと思う。

 それと、MAWB216をつまんだ親指と薬指は、机面ギリギリの高さにある。ので、場合によっては親指と薬指で机面を擦ってしまう。擦った瞬間、マウスポインターのコントロール性が少し下がる。

 ツイデに、MAWB216を使っていると小指の居場所がない。小指を軽く立ててMAWB216を使う必要がある。うっかりすると小指が机面に擦れて、やはりマウスポインターのコントロール性が少し下がる。

 まとめると、クリックするときの指の高さを少し意識し、MAWB216をホールドする親指と薬指が机面を擦らないようにちょっと意識し、さらに浮かせた小指が同じく机面を擦らないようにチョイ意識する必要がある、俺におけるMAWB216。

 これらの「意識すべき点」があるので、使っていて少し疲れやすい。MAWB216に対する気遣いが必要なぶん、普通のマウスに比べるとリラックスしにくく、早めに疲れてきてしまう、という印象だ。

Bluetooth×2デバイス+USBドングル×1デバイス、3つのデバイスで使える

 MAWB216は超小型の充電式ワイヤレスマウスだが、マウスとしての仕様はけっこーしっかりしている感じ。センサーは光学センサー(IR LED)でいろいろな素材の平面でスムーズなマウスポインターの移動ができるし、カウント数(ポインター移動速度)も1000・1600・2400count/inchに切り換えられる。

 また、同時に3つのデバイスを接続先に設定しておける。2つはBluetooth接続で、3つめは付属のUSBドングル(2.4GHzワイヤレス)接続となる。

接続設定などはMAWB216裏面のボタン類で行う。ただしスライドスイッチの幅は7mm程度で、四角いボタンの幅は3mm程度。スライドさせにくく押しにくいボタン類だ。そしてプリントされている文字も小さく視認しにくい。USBドングルがシリコンカバーに格納されるのは便利。

 俺の場合、MAWB216をMacBookで使っており、たまーにiPadでも使っている。どちらもBluetooth接続で使っており、USBドングルでの接続はしていない。ので、シリコンカバーもUSBドングルも自宅に置いてきちゃおうかな~と思ったりする。

 しかし、環境によってはBluetoothよりもUSBドングル(2.4GHzワイヤレス)での接続のほうが安定性が高いかもしれないとか思うのと、まあ全然荷物にもならないので、シリコンカバー&USBドングルもそのまま持ち歩いている。

 ただ、MAWB216のシリコンカバーは容易に外れる。ので、シリコンカバー付きMAWB216をそのままバッグに入れたりすると、MAWB216とシリコンカバーが分離してしまうことがある。ので、俺の場合はビニール袋にシリコンカバー付きMAWB216を入れて携帯している。

名刺が入るサイズのビニール袋になら、シリコンカバー付きMAWB216が余裕で収まる。

 なお、外れやすいシリコンカバーだが、使用中に外れるという経験はしていない。安直なカバーに見えるが、じつはしっかりした設計がなされているのかもしれない。

 あとMAWB216、ナニゲにカッコイイ。外装は一部金属・一部樹脂という感じだが、細部までキレイに作られていてチャチさが感じられない。高級って感じでもないが、緻密さが好印象である。

なかなかキレイなつくりでカッコイイ!
自立させてもサマになる。シリコンカバー付き状態でも自立する。

 全体的にイイ感じのMAWB216だが、しかし、大きな鬼門がひとつ。それはスクロールホイールがなく、かわりに「マジックホイールボタン」が用意されていることだ。

 俺にはこのマジックホイールボタンが極めて使いにくいと感じられる。デバイスや設定によっては「まあまあ使えないことはない」って感じにもなるが、しかし、「このボタンでスクロールするくらいならキーボードでスクロールさせたりタッチ操作でスクロールしてゆきたいッ!!!」と強く思うくらい、マジックホイールボタンを好めない。

MAWB216の上面中央にある「M」と刻印されているのがマジックホイールボタンだ。

 マジックホイールボタンでのスクロール操作は、ボタンを押しながらマウスを上か下に動かすというもの。そうすると上下スクロールができる(左右スクロールには非対応)。だが、その操作がヤケにシビアで、かなり集中して繊細に操作しないと「超高速上下スクロール」にしかならない。

 また、マジックホイールボタンをクリックすると、最後のマウスポインター移動方向への短めのスクロールを行える。マジックホイールボタンの機能は以下(説明書)のとおり。

※MAWB216の説明書より抜粋・編集。

 マジックホイールボタンを使いこなせる人を、俺は尊敬する。というくらdい、このボタンの機能性は俺に合わない。まったく合わない。合う気がしないし合わせようとも思わない。

 なので、MAWB216使用時のスクロール操作は、スクロールバーをマウスポインターで操作するか、あるいはスペースキーやシフト+スペースキーなどを使ってのキーボードによるスクロール操作としている。タブレットなどはタッチしてのスクロール。

 という感じなので、MAWB216を買おうかニャ~と思っている方は、スクロール機能が非常に特殊だという点にご注意を。人によっては「まったく使い物にならない」と感じることもある、ということを頭の片隅じゃなくて頭のど真ん中に入れておいてほしい。

 でもまあ、上記のとおりスクロール方法はほかにもあるわけで。MAWB216の小ささや可搬性のトレードオフとして、スクロール機能がナイ(?)と考えてもいいわけで。実際この厚さのマウスにホイールを埋め込むのは困難なのだと思う。

 そこに納得できれば、MAWB216は超小さいのにけっこうちゃんと使えるモバイルマウスであり、しかも見た人がきっと「えええっ!」と驚いて話題性に事欠かない愉快なガジェットともなり、役立ちつつ楽しめるだろう。なので、興味があればぜひジックリとチェックしてみてほしいッ!!!

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。