スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
Adobe「Photoshop」のAI機能で超時短!? 編集をすごーくラクにしてくれる機能とは
2025年11月17日 00:00
連載記事「スタパ齋藤のApple野郎」の先週更新分にて、俺的仕事ワークフローの現在をご紹介した。iPhoneをハブとして各種機材が接続され、ラクに仕事を進めている、みたいな話である。
上記記事は、どういう機材を使い、どういう流れで仕事を進めているのか? 的な話だが、フローはわかっても、もしかすると「ソコは具体的にどうやってるの?」的なモヤモヤが残る記事だったかもしれない。
じつは俺的にも「いちばん伝えたかったこと」を書き足りていない気がしていた。でもソレを上記記事に全部盛り込むと長~くなっちゃうので、別記事で書こうと考えていた。
ということで本記事では、上記記事のフォローとして「コレがあるからこそ効率のいいワークフローが実現した」という部分を具体的にご紹介したい。
Adobe様のPhotoshop様のAI様
ソレは「Adobe PhotoshopのAI系機能」である。たぶん現在の俺は、Photoshopを使い始めていちばんスゲく最強に激しくAdobeに感謝している。最近のPhotoshopのAI機能が、俺のこれまでの負担をどんどん軽減してくれているからだ。
PhotoshopのAI系機能はたくさんある。また、現在ではどの機能がAIによるものなのかも曖昧になるほど、Photoshop内にはAIが深く広く潜んでいる。ともあれ、そのAIがなにをしてくれたのか?
具体的にはまず、商品撮影時の負担を劇的に軽減してくれた。より具体的には、Photoshopの処理機能が高度化したため、撮影時の背景準備はかなりテキトーでOKになった。また撮影時の照明もわりとテキトーでよくなった。
そして撮影後の画像処理の手間も軽減してくれた。すごーくラクになり、明らかな時短になった。
ちなみに、わりと最近まで使っていた「けっこう効率よく撮れる撮影環境」が以下の記事のもの。最小限のスペースでなるべくキレイに撮る、という環境だ。
手軽に使える背景紙を使い、雰囲気のいい商品撮影をラクに済ませるゼ、的な話である。でも、そろそろこういう背景紙、AIにより不要になる、かも、しれない。
たとえば生成AIの背景と、少々の合成技術があれば、もう撮影環境は「とりあえず商品さえ写ってればOK」になるかも? さらに、近未来にPhotoshopのAIに対して「被写体の背景を滑らかなグラデーションがある無彩色のバックペーパー(背景紙)にして」と言えば済むようになるかもしれない。
さておき、2010年代くらい? では、商品撮影時にはまず背景紙が必要になった。均一の色の紙などを商品の背景にセットし、商品が際立って写るようにした。
背景紙のセットは簡単そうで難しいというか面倒くさく、雑にセットすると背景にムラが出るなどしてキレイな写真にならない。背景にムラが出た場合、撮影後のレタッチでこれを消すなどする作業が生じる。これもまた面倒くさいし時間がかかる作業となる。
ちなみに背景紙などをセットしないと、背景の諸々が写り込む。商品撮影で撮影現場にあるモノが写り込むことは、普通はあってはいけない。商品以外のものが視野に入るのは、筆者やメディアにとっても読者にとってもメリットがないし、それ以前に商品写真として汚いからだ。
照明はさらに大切だった。まず商品をしっかり照らしてディテイルまで見えるように撮らなくてはいけない。肝心なところが暗いとか白飛びしているとかはダメ。暗いとか白飛びしているとなると、撮影後のレタッチが面倒だし、またレタッチしても修正しきれないことが多い。
それと照明のセッティングについて、背景にも均等に光が当たるように(背景にムラが出ないように)することも必要。なんだかんだ言って、商品撮影は照明が最も重要で、これを怠るとロクなことにならない。
なお、2000年代の俺的商品撮影事情については以下のリンクから読める。お金も時間も労力もたーくさんかかっていた時代であった。
しかし、現在。PhotoshopのAI機能のおかげで、上記「2010年代くらいまでの撮影スタイル」をガッチリ守る必要がなくなった。照明はある程度しっかりする必要があるが、以前に比べたらヒッジョーにテキトーなセッティングで「ツカエる商品写真」が得られるようになった。
もうね、凄いんですよ、効率UPが。2010年代の商品撮影について、準備からレタッチ完了まで2時間かかっていたとすると、現在は15分くらいで終わる。かつては撮影~レタッチまでで疲れてしまったが、現在は全然疲れない。
あとね、凄いんですよ、コストカットが。Adobe SenseiというAIが活躍する以前は、Photoshopの性能はスゴいけど、その性能を発揮させるのは人間。手作業で使ってナンボって感じのアプリだった。
なので、その面倒くさい手作業を減らすべく、撮影時に「後のレタッチ作業が最小限になるようにキレイな商品撮影ができる環境を整える」という必要があった。その環境を整えるのにお金がかかる。撮影台とか照明とか背景とか、そういうもののコストがある。あと撮影自体に時間がかかるのでこれもコストとなる。
だがAIが後処理をアレコレやってくれるようになったので、撮影にかかる機材的コストや時間的コストをかな~り省けるようになった。かかる時間も減って、かかるお金も減って、出力は以前とそーんなに変わらない。なにこれ? マジなの魔法なの? AI凄いな。超絶時短じゃん! 超絶節約じゃん! みたいな?
背景の不都合を自由自在にヌッ殺す
商品撮影をするたびに超スーパー激アルティメット便利に活用しているのが、Photoshopの「削除」機能である。消したいエリアを範囲選択して「削除」をクリックするだけで、たいていのモノがキレイに消えちゃうという、AIによる機能だ。
凄くないですか~コレ? Photoshopにはほかにも写真内の要素を消す機能があるが、現在の「削除」ほど思い通りに機能してくれなかった、と思う。
ってまあ、Googleの「消しゴムマジック」と同様の機能だが、現在の「削除」は非常に高精度に機能しているように感じる。一発でキマることが多く、また仕上がりも至って自然なのだ。この「削除」が商品撮影にも役立ちまくりである。たとえば……。
上記写真の背景紙の「見切れ」を人間が手動でレタッチするとしても、Photoshopの「削除」の結果のように処理しただろう。モトの写真に僅かで滑らかなグラデーションがあり、デバイス後方に薄らとした影があるので、それを損なわないカタチでレタッチすると思う。
ソレを手動でやると、まあ上手い人でも数分かかるかもしれない。慣れてない人だと四苦八苦するかもしれないし、不自然な仕上がりにしかならないかもしれない。そもそも、できないかもしれない。
だがAI機能である「削除」を使えば、範囲選択するだけ。削除の処理は(Adobeのクラウドが使われて)数秒から十数秒程度。それだけでこの仕上がりとは何事かーッ!!! グレイトじゃないかナイスじゃないか超絶実用的じゃないかーッ!!! というわけだ。もうちょっと複雑なのもデキる。
凄くないですかぁ~コレ? 欲を言えば、デバイス上方の空間の色味が僅かに暗めなので、そこまで範囲選択すれば……というのはある。
でもまあソレは範囲選択すれば済むだけの話。もはや商品さえ写っていれば背景は超手軽に消去可能!!! なにソレマジで? という時代になってしまった。
まあ、デバイスの背景は、デバイスをギリギリ囲む程度の背景紙的なものは必要だと思う。背景紙とか全然ナシでも背景を消せる場合はあるが、背景のモノとデバイスが混ざって認識されるとキレイに背景が消えないことも多い。と、そんな部分で細かいノウハウは必要ではある。
だが!!! やはり!!! 背景のコトなんて大して気にしなくてもイイというのが凄まじい!!! Adobe様のPhotoshop様のAI機能様がどうにかしてくださるので、撮影者は背景なんざぁ大して気にしなくてよくて超ラク~♪ なのである。
被写体を的確かつキッチリと選び出してくれる
何年か前? に、初めて使って「なんでわかるのぉ~?」と驚いたのが、Photoshopの「被写体を選択」機能だ。写真のなかの「被写体」を自動的に選び出して範囲選択してくれるというもの。
これは、けっこー前からあるAdobeのAI技術「Adobe Sensei」が、画像のなかの「メインと思われる被写体」を自動検出してくれるという機能だ。
人が写った写真なら人を自動的に検出して範囲選択する。2人なら2人とも検出。猫写真なら一匹でも数匹でも猫を検出。人も写り込んでいれば猫と人を選択。人と猫と自転車だったりすると、それぞれの被写体を検出して範囲選択する。人間が「コレってメインの被写体だよね」と思うものとほぼ同じ対象を、AIが検出・範囲選択してくれる。
ちなみにこの機能、実写でなくても、イラストや絵画の多くでも機能する。イラストで描いた人物を切り出して、ほかの絵とコラージュするような用途にも使えるだろう。
で、この「被写体を選択」機能もまた、商品撮影レタッチ時にたいへん役立つ。ハードウェアなど商品も、PhotoshopのAIが「被写体」として認識し、範囲選択してくれるからだ。
範囲選択は、以前は人間が手動で行っていた処理。半自動の機能もあったが、あまり正確に範囲選択してくれなかったので、範囲選択の修正の手間がかかったりした。半自動の範囲選択がまったく利かない被写体もあったので、そういう場合はパスを引くなどして人間が手動で範囲選択を行っていた。
だがここ数年で、非常に多くの被写体を、AIが自動で範囲選択してくれるようになった。全自動で!!! 被写体を認識して、それの範囲選択まで全部AIがやってくれる!!! 人間の手作業不要!!! なんとまあ凄まじい時短!!! てなわけである。
両方使ってパパッと製品写真の仕上げが完了♪
上記の「被写体を選択」と「削除」を併用すると、何年か前はヒッジョーに面倒くさくてカッタルかった製品写真などのレタッチ処理が、と~ってもラクになる。まあ、Photoshop内のほかのツールや違った方法を使っても処理の効率化と時短につながると思うが、以下に「PhotoshopのAIでラクをする方法」の一例を。
テキトーな感じで撮った写真から、被写体を自動で範囲選択させ、背景をクリーンにし、被写体の色や明るさを調整して、できあがり。短時間で手間も僅少。なんですかーッ!!! この簡単さは!!! こんなにラクでインカ帝国!!! インダス川♪ みたいな?
ぜひAdobe様のPhotoshop様のAI様に大期待してゆきたい
まあしかし、PhotoshopのAIはホンットーに以前まであった俺の憂鬱な負担を軽減……というか、ほぼなくしてくれた。非常に感謝しているので、このままAffinityとかに流れずAdobe Creative Cloudを使い続けてゆきたいッ!!! とか思うのだが、まだまだPhotoshopのAIには満足していない。
たとえば、AIに「被写体に付着したホコリ」を消してほしい。撮影時に商品から極力ホコリを取り除いているものの、やっぱりホコリが付着してしまう。これをPhotoshopの「スポット修復ブラシツール」とかでプチプチと消しているわけだが、あーっ面倒くさい!!! AIがこれをやってくれたらなあ、と。
それから被写体の傾き。この業界の商品写真は四角いモノが多いので、少しでも写真が傾いていると目立つ。その傾き修正をよく行う。これもAIがやってくれたらなあ、と。
加えて、被写体の歪み。真正面から撮ったつもりが少し左右から撮ってしまうと、商品が微妙に歪んで写ってしまう。左右30度とかくらいから撮れば歪んでいても自然に見えるが、すこーしの歪みは違和感になる。
ので、強引に被写体の形状を変えて真正面から撮ったように変形している(けっこう多くのカメラマンさんもやってるとか)。これもAIに処理してほしい。
あと、商品の色補正とか、商品の表示パネルやLEDランプの色補正とか、商品の画面と商品本体の見え具合の差異とか、そーゆーのもAIに補正してほしい。たーくさんの製品画像を学習しているんだから、そういう部分もいちばん正しそうな画像にして欲しいニャ、と。
でも、以前に「これが自動でできたらなあ」という機能が、ここ数年でAIによりどんどん自動化している。またAdobeもそういう方向でPhotoshopなどのAdobe Creative Cloudアプリを進化させようとしているっぽい。ので、上記のような希望はきっと絵空事ではなく、近い未来に実現される、ハズ!!!
あーあとあと、Photoshopの機能性を探究していくのも大きな負担なので、そのあたりもAIに協力していただきたいと思う。
Photoshopを使っていてアリガチなのは、「えっこんな機能あったんだ!」という発見。以前から実装されていた機能ではあっても、ユーザーとして知らなかった機能が多かったりする。
でもPhotoshopは超絶多機能なので、細かな機能をひとつひとつ試して「これは便利だから使おう!」的な流れにはなりにくい。「Photoshopでこんなことできない?」と検索していたら、たまたま方法を見つけつつ知らなかった機能を体験した、みたいなことが多い。ただ、検索しても見つけられない・機能に遭遇できないことも多々。
たとえばPhotoshopに対話型のAIが実装されて、それに対して「被写体に多数のホコリが付着していてそれを効率良く削除したいが、なんかいい方法なーい?」と訊くと、「●機能と●●機能が該当します、併用もできます」的に教えてくれたらなーと思う。
問いかけに対応してくれるチューターでありナレッジベースにも、PhotoshopのAIさんにはなっていただきたいと思う次第。
でもまあでもそういうのは過渡期に求められるだけの機能性かもしれない。いずれは「この20枚の商品写真、背景も照明もテキトーだけど、キレイな感じにレタッチしてネ。
あとどの商品もホコリの付着が多いから、これも全部取り除いてネ」って言えば、そうしてくれる時代が来るのだと思う。けっこうスグ? かも。ともあれ、ぜひAdobe様のPhotoshop様のAI様には大期待してゆきたいッ!!!




























