スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

スゲくイイじゃん「iPhone 15 Pro Max」! 1カ月使ってみて大満足!!!

 2023年9月22日に発売されたアップルの「iPhone 15」シリーズ。俺の場合は「iPhone 15 Pro Max」を購入した。

購入したiPhone 15 Pro Maxは容量256GBでカラーはホワイトチタニウム。価格は18万9800円だった。

 それまで使っていたiPhone 14 Pro Max(256GB)を下取りに出しての購入だ。Apple Trade Inを使っての下取りで、下取り価格は10万9000円。iPhone 15 Pro Max(256GB)を8万800円で買えたことになる。

iPhone 15 Pro Max予約手続き中の表示。結局、下取りは満額であった。

 そしてiPhone 15 Pro Maxが届いたのは2023年10月6日。それから約1カ月使ってきた。

使用開始後1カ月と少々使ってきたiPhone 15 Pro Max。満足度は……?

 8万800円で手に入れたiPhone 15 Pro Maxだが、その満足度は当初予想したものよりかなり高かった。ハードウェア面もイイのだが、iPhone 15 Pro Maxの出荷時OSであるiOS 17や使用中のApple Watch Ultra 2の良さもあり、使う毎に「iPhone 15 Pro Maxいいなぁ」とニヤニヤしているのであった。

イイんですよ〜iPhone 15 Pro Max。直前まで使っていたiPhone 14 Pro Maxと比べると、総合的にかな〜りイイと感じられる。

 これ以前に使っていたiPhone 14 Pro Maxは、iPhone 13 Pro Maxを下取りに出しての購入だった。そのときは「iPhone 13 Pro Maxから大きくは違わないかも」的な微妙な不安があった。のだが、使ってみたら「イイじゃんiPhone 14 Pro Max!」となり一安心した記憶がある。

 iPhone 15 Pro Max購入後の感覚はそれと似ている。だが上記のとおりiOS 17やApple Watch Ultra 2もイイ感じなのであり、これが後押ししつつiPhone 15 Pro Maxのハードウェア的な良さもあり、「スゲくイイじゃんiPhone 15 Pro Max!」てな満足感につながっている。ともあれ以下にiPhone 15 Pro Maxをレビューしてゆきたいッ!!!

iPhone 15 Pro Maxを買った理由は?

 iPhone 15 Pro Maxを買った理由は、まあ前提としてスマートフォン絡みの仕事では最新機種を使おうと考えているというのがある。ただそれだけではなく、購入を後押しした理由もいくつかある。

 ひとつはカメラ。待望の望遠カメラ(メインカメラの5倍)が搭載されたこと。iPhoneの弱点でもあった(デジタルズームを使わない)望遠撮影ができてイロイロ捗りそう! と。

iPhone 15 Pro Maxは3つのカメラを搭載。超広角カメラ、メインカメラ、メインカメラの5倍の焦点距離をもつ望遠カメラだ。

 それからUSB-Cコネクターを搭載したこと。Lightning端子搭載のデバイスはまだ残っているので「Lightningケーブルとオサラバだー! USB-Cケーブルに統一だー!」てなことにはならないが、近い将来にはメリットがありそう! と。

iPhone 15シリーズの充電・通信コネクターはUSB-Cになった。

 アクションボタンも良さそう。従来、iPhoneの左側面には消音のためのスイッチがあったが、iPhone 15 Pro MaxおよびiPhone 15 Proではカスタマイズ可能なスイッチとなった。よく使う機能を割り振れて便利かも! と。

 あとサイズが微妙に小さく軽くなったこと。ただこれは小さな後押し理由かも。

 それと、最近はお高いハイエンドスマートフォンだが、前述のとおりApple Trade Inを使ったら8万800円でiPhone 15 Pro Maxを買えた計算。言い方を変えれば「愛用中のハイエンドiPhoneを8万800円でハードウェアアップグレードできた」とも。

 余談だが、iPhone 13 Pro Max(256GB)からiPhone 14 Pro Max(256GB)への下取り買い換えで支払った額は8万5800円。iPhone 14 Pro MaxよりiPhone 15 Pro Maxのほうが安く買えた! 的な不思議な現象かもしれないがさておき、またもや言い方を変えて「毎月約6733円(8万800円÷12)でiPhone 15 Pro Maxをサブスクリプションできる」となる。

 などといろいろなメリットを並べるiPhone発売日の俺なのであった。……自分で自分を洗脳しているのかもしれない!

望遠カメラがナニカと活躍、画質も全体的に向上

 iPhone 15 Pro Maxに最も期待したのはカメラ性能。仕事でiPhoneをカメラとして使う頻度が増えていて、iPhone 15 Pro Maxのカメラ性能が高ければ「その分モトを取りやすい」という算段もある。てかiPhone 13 Pro Max→iPhone 14 Pro Maxのときもカメラ性能アップで画質向上もあったし、iPhone 15 Pro Maxで急にカメラ品質が下がるとは考えにくいのだが。

iPhone 15 Pro Maxは3つのカメラを搭載する。左上が13mm相当の超広角カメラ(マクロ撮影対応)。左下が24mm相当のメインカメラ(広角カメラ)でセンサーシフト光学式手ぶれ補正搭載。右が120mm相当の望遠カメラで3Dセンサーシフト光学式手ぶれ補正とオートフォーカスを搭載。

 使ってみた結果、画質は全体的に向上しており、望遠カメラが想像以上に便利。外で猫を撮るために超望遠系のコンパクトデジタルカメラを買ったが、最近はその外猫たちと顔見知りになってきて、けっこう近づけるようになった。ので、超望遠系コンパクトデジタルカメラよりiPhone 15 Pro Maxの望遠レンズで外猫を撮ることが増えつつある、ってナンの話?

 iPhone 15 Pro Maxの3つのカメラでどんな感じの写真が撮れるのか? スナップ写真をお見せしつつご説明してゆきたいッ!!!

サイクリング中に猫ちゃん発見。地域猫で、誰かからもらったゴハンを食べているもよう。こちらから10mくらいの位置にいる。それをiPhone 15 Pro Maxのメインカメラ(24mm相当)で撮るとこうなる。
メインカメラのピクセルビニングを使った「2x」で撮るとちょっと寄れる。
iPhone 15 Pro Maxの望遠カメラ(120mm相当)で撮るとこうなる。メインカメラ(「1×」/24mm相当)からすると5倍ズームという画角。このくらい寄れるといろいろな被写体を手軽に撮れる。
遠くに猫発見。メインカメラ「1×」で撮ったが、猫が点ですな。
メインカメラ「2×」で撮ったが、まだ物足りない。
望遠カメラ「5×」で撮ると、ようやく猫の表情がわかる状態に。
風景を撮影。超広角(「0.5×」/13mm相当)での撮影。ダイナミックな雰囲気で深みのある発色になった。
メインカメラ/広角(「1×」/24mm相当)での撮影。メインカメラは4800万画素で、ほかのカメラは1200万画素。なのでメインカメラ「1×」で撮ると解像感を強く感じさせる写真になる。
「2×」(48mm相当)での撮影。収まった被写体の影響か、明るさが少々オーバー気味になった。画面をタップすると表示される太陽マークを指で上下に動かせば露出補正できるが、あえてなにもせず撮っている。
メインカメラの5倍の焦点距離がある望遠カメラ(120mm相当)での撮影。見えなかった遠くの要素がしっかり見えてくる。ただこちらも露出オーバー気味と感じられる。明るい空が入ってないからだと思われる。
こちらは夜景。超広角「0.5×」による写真。
メインカメラ広角「1×」での撮影。窓への写り込みはご愛嬌。
メインカメラ広角「2×」での撮影。iPhone 15 Pro Maxのメインカメラ・ピクセルビニングはけっこーイイのかもしれない。
望遠カメラ/「5×」で撮影。手ブレ補正もよく効き、わりとクリアな夜景が撮れた。
食べ物も。メインカメラ広角「1×」で撮影。以前のiPhoneよりも自然な発色になったような気がする。
同じくメインカメラ広角「1×」で撮影。様々な野菜の質感がしっかり描写された。
これもメインカメラ広角「1×」で撮影。肉の表面の油の粒までクッキリと。このメインカメラすごーい!
風景などは「やや盛った色のり」になりがちだと感じたが、食べ物はわりと自然な発色になるように思う。

 といった感じで、いろいろな被写体をオールマイティに撮れるという印象。メインカメラで「1×」にして撮った写真はとりわけクリアで解像感が高い。望遠カメラでの手ブレ補正効果もしっかりあって、手軽にいろいろな写真を撮りまくれる。

 それから「自動ポートレートモード」という機能の追加。写真を撮っていて「人」「犬」「猫」のいずれかを検知すると、自動的にポートレートモードでの撮影も行われる。アルバムのなかに写真が1枚記録されるが、ポートレートモードでも撮られていると写真に「ポートレート」と表示される。「ポートレート」をオンにすれば、背景が少しボケている雰囲気のある写真になり、ボケ味は編集で微調整できる。またピントを合わせる被写体を選ぶこともできる。

日向ぼっこ猫発見! 速写! フツーに写真が保存される。
人か犬か猫を検知した場合、後からポートレート写真として楽しむことができる。こんなふうに背景のボケ味を、後から自由にコントロールできる。猫以外にピントを合わせることもできる。

 iPhoneのポートレートモードでは、後からボケ味やライティングなどを自由に変えられる、雰囲気のある人物写真などを撮れる。楽しい機能ではあるが、人物と背景の境目が甘いとか、猫ヒゲが背景に溶け込むなどするので、積極的には使っていなかった。だが、自動でポートレートモードも発動してくれる(深度情報を記録してくれる)と、後から「あーこういう写真はポートレートモードも撮っておけばいいのかー」的に軽く後悔することがなくて、なかなかナイス。

 てな感じで、画質的にも機能的にも十分満足のいくiPhone 15 Pro Maxのカメラ。けっこー早くモトが取れそうな予感!

USB-C化で有線充電がiPadと共通に、あの機器の快適さもUP

 iPhone 15シリーズの充電・通信コネクターはUSB-C。でもな〜俺とかいつもはMagSafe充電だしな〜。そんなに嬉しい体験にはならないんだろ〜な〜。とか思っていた。

iPhone 15シリーズのコネクターはUSB-C。高出力のUSB-C/ACアダプターを使えば高速充電ができる。

 でもまあ、手持ちのiPadは全部USBコネクターなので、同じ機材で有線充電できるし、高速充電もできる。「手持ちの大量のLightningケーブルをどうすれば?」というモヤモヤもあるが、まあ手持ちのAirPodsはLightningポートだし、たまに出して遊ぶ第7世代iPod touchもLightningポートだし、まだまだUSB-C/Lightningの混在は続きそうだ。

 一方で、iPhoneでずっと使ってきた純正のLightning接続デバイスが使えなくなった。だが俺の場合、iPadで使うために同じ機能のUSB-C接続純正デバイスを持っているのだ。

 そんなデバイスのうち、いちばんよく使うのが「USB-C - SDカードリーダー」。週に何度も使っている。毎日使うこともある。

Apple純正USB-C - SDカードリーダー(A2082)。

 このカードリーダーの俺的使い方は、ほぼひとつ。デジタルカメラで撮影後、SDカード上の画像をiPhone(iCloud写真)に転送している。

 iPhone/iPad/MacでiCloud写真(写真アプリ)を使うと、各デバイスの写真がすべてiCloudにアップロードされる。そしてどのデバイスからも同じ写真を扱うことができる。仕事などでデジタルカメラで撮った写真をiCloud写真に入れれば、間もなくiPhoneやMacで扱えるようになる。またiCloud写真への転送が写真のバックアップにもなる。

 カメラからカードを抜いてリーダーに挿してiPhoneにつないでiCloud写真へ写真転送。俺的には非常に手軽で快適で安心感のある写真保存・加工のワークフローの一部になっている。

 って話が逸れたが、このリーダーは頻繁に使うので、iPhone 15 Pro Max購入後もすぐに使った。iPhone 15 Pro Maxの写真アプリにSDカード内の写真を転送したんですな。

 すると! むむむ! ぬぬぬ! うぬぬ! ヤケに速いゼ転送がッ!!!

 明らかに速い。これまでも遅いってほどではなかったが、iPhone 15 Pro Maxになった途端にスゲく速い!

 調べてみたら、iPhone 15 Pro Max/iPhone 15 ProのUSB規格は、チップセットがA17 ProであるためUSB 3対応なのだそうだ(ほかのiPhone 15シリーズはチップセットがA16 BionicでUSB 2対応)。なのでデータの読み込みも速いらしい。ただ5Gbpsとかそれ以上出てるって速度感ではない。

 体感だと秒間で15MBくらい? これまで使っていたiPhone 14 Pro Max(チップセットはA16 Bionic採用でUSB 2対応)は、体感だと秒間5MBくらい? 雑な印象ではあるが、そんな感じだったような気がする。

 いやーでもiPhone 15 Pro MaxがUSB-C対応になってデータ通信速度が速くなったおかげで、よく使うワークフローが快適化してよかったぁ〜♪ と意外なトコロで喜べたのであった。

 ……もしかして、Apple純正カードリーダーではなく、汎用的で高速なUSB-C接続のカードリーダーを使ったら、画像転送がもっと高速になる? ぜひそーゆーのを買って試してゆきたいッ!!!

ほか細々したところもけっこーイイ

 購入直後、まだiPhone 14 Pro Maxが手元にあったとき、iPhone 15 Pro Maxと触り比べてみたら……あらiPhone 15 Pro Maxのほうが軽い! それに持ちやすい! とか思った。

iPhone 15 Pro Maxを手に持ってみると、iPhone 14 Pro Maxより軽いことがはっきりわかる。サイズの違いの体感は微妙だが、iPhone 15 Pro Maxのほうが持ちやすいという印象。

 大きさと重さは、iPhone 15 Pro Maxが高さ159.9×幅76.7×厚さ8.25mmで、重さ221g。iPhone 14 Pro Maxが高さ160.7×幅77.6×厚さ7.85mmで、重さ240g。iPhone 15 Pro Maxのほうがよりコンパクトで軽い。

 とくに重さで約20g軽くなっているのは、意外にすぐ気付くレベルの軽量化だ。

 ……昔、製麺工場で深夜のバイトをしていた。袋入り茹で麺を1袋ずつ検品するバイトだった。目視して重さを量って問題がないかを検品。重さは1袋180gとかだったかもしれないが忘れた。ともかく、検品作業に慣れてくると、袋の重さの3〜5グラムの違いが明らかにわかるようになる。もっと慣れると「これちょうど180g」とか当てられるようにも。

人間の手ってすごい! キミも深夜の製麺工場で検品のアルバイトをして1g単位の違いがわかる手になってみないか? みないよね。いまはきっとセンサーで重さを量る検品とかだろうし。

 とまあ、人間の手の重さに対する感覚はそのくらい鋭いもの。なので約20gの違いは、何度か持ち比べるとシッカリとわかるのだ。

 あとサイド部分全周がチタニウム素材になったからか、なんか滑りにくく持ちやすいiPhoneになったなーという感じ。気のせいかもしれないが。

 ともあれ軽く持ちやすく、そして小さくもなったので、iPhone 15 Pro Max購入当初はハダカで使っていた。だがすぐに秋風が吹き始めて手が乾燥してきて「滑りにくく持ちやすいというのは幻覚だったかもしれニャい」と思いつつ、iPhone 15 Pro Maxをケースにイン! iPhone 15 Pro Maxの画面にガラスフィルムをオン! という現在である。

 アクションボタンも便利だ。従来のiPhone左側面の消音スイッチが、iPhone 15 Pro MaxおよびiPhone 15 Proではカスタマイズ可能なスイッチとなった。よく使う機能を割り振れるが、俺の場合はカメラ機能の起動にしている。

ボリュームボタンと並ぶ、上にある小さいボタンがアクションボタン。ちなみにアクションボタンにカメラアプリを割り振った場合、カメラ使用時はアクションボタンを物理シャッターボタンとして使うことができる。

 アクションボタンにカメラを割り振っておくと、スリープ状態からでもボタン長押しでカメラが起動し、直後に指を動かさずに再度アクションボタンを押せば撮影となる。目の前で起きた驚きの出来事に即反応して決定的シーンが撮れる……かもしれない。

 ただ、なんかこのアクションボタン、長押しだけで機能するのがイミフである。短押し、長押し、ダブルクリック、トリプルクリックあたりまで、ユーザーは使い分けられると思う。これで4つ機能を割り振れることになるが、なーんでAppleは長押しだけにしたのだろう?

 ともあれ、そんな感じで細かなところも良くなっているiPhone 15 Pro Max。8万800円でiPhone 14 Pro Max→iPhone 15 Pro Maxへとハードウェアアップグレードしたのダ、と考えると十分満足できている俺なのであった。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。