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Pixel上で動くLinuxターミナルが公開されたぞ! 遊んでみよう
2025年3月17日 00:00
2025年3月にGoogle Pixelシリーズのソフトウェアアップデートがあり、「Linuxターミナル」というものが追加された。これを使うことでスマホ上でLinuxコマンドを実行したり、Linux上で動くプログラムを使ったり、といったことができるのだ。なんだか上級者向けっぽい機能に見えるが、上級者ではない筆者としても面白そうだったので、試してみた。
Linuxターミナルを利用するには、最初に準備が必要だ。設定の「デバイス情報」から「ビルド番号」を連続で何度かタップして、同じく設定の「システム」内に「開発者向けオプション」を出現させる。そこで「開発者向けオプションを使用」をオンにした後、「Linux開発環境」から「AndroidでLinuxターミナルを実行する」をオンにしよう。
これによってアプリ一覧に「ターミナル」というものが出現するので起動する。最初に500MB超のデータをダウンロードすることになり、完了するといよいよターミナル画面の登場だ。自由にコマンドを打ち込んで遊ぶことができる。
こういうコンソールはパソコンのように物理キーボードのあるデバイスで動かすことが前提なので、CtrlキーやらAltキーやらの修飾キーのないスマホでも使えるように仮想キーボードが用意されている。が、そもそも画面上のソフトキーボードでコマンドを打っていくのはなかなか大変。なので物理的なBluetoothキーボードなどを一緒に使うのがおすすめだ。
まずはPythonで何かプログラムを作って動かしてみようかな、ということでコマンド入力してみると、エラーなどでいろいろ引っかかることが多い。初期状態のままだと不都合が多いので、最初に「sudo apt update」を一発かましておこう。
Python(python3)自体は元からインストールされていたけれど、モジュールなどをインストールするpipは入っていないようだ。ただ「sudo apt -y install pip」でpipをインストール後、直接モジュールを追加しようとしても「venvを使え」と怒られたので、下記の手順で仮想環境を作った。
#venvの追加
sudo apt -y install python3.11-venv
#venvで仮想環境「test」を作成
python3 -m venv test
#仮想環境を起動
. test/bin/activate
あとはできあがった「test」ディレクトリ内に何かしらのプログラムファイルを入れたり、pipコマンドでモジュールを追加したりしていけばOK。試しに指定したURLにアクセスしてそのページのテキストだけ表示するプログラムをChatGPTさんにお願いして作ってもらった。無事、ケータイ Watchトップページの見出しなどを取得できたみたいだ。
生成されたコードを保存するのに久しぶりにviを使ったけれど、ここもソフトキーボードだとマジで厳しい(クリップボードからペーストする時に使うInsertキーが仮想キーボードにもない)ので、やはり物理キーボードは強く推奨したい。しかし、コード生成から実行まで、すべてPixel上で完結してしまうのはなかなかすごいなあと思う。
Linuxターミナル自体が仮想環境で動作しているとのことなので、Androidのシステムに干渉したり、ホーム画面からLinuxのプログラムを直接立ち上げたり、といったことはできないと思われる。けれども、Linuxで動かしたいちょっとしたプログラムを、わざわざパソコンを用意せずにスマホでできちゃうのは、人によっては便利だろうし、なにより楽しい。面白い応用方法がないかもっと考えてみたいところだ。
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