みんなのケータイ
「Pixel 9」シリーズだけ、Googleフォトで「写真+生成AI」を楽しめる“イマジネーション”を使ってみた
【Pixel 9 Pro Fold】
2024年9月10日 00:01
グーグルの最新AIスマホ「Pixel 9」シリーズが続々と日本でも発売されました。筆者は、前モデルから変化の大きな「Pixel 9 Pro Fold」をちょっと使ってみています。
Pixelシリーズは、グーグルのAI技術を身近に体験できる1台。ということで、今回、Pixel 9シリーズで利用できる機能のひとつ「イマジネーション」をさっそく試してみました。
「イマジネーション」は、ユーザーの撮影した写真に、生成AIを使って加工する機能。新たなオブジェクトを追加したり、暗い夜空を星空に変えたりできます。実際使ってみると、生成されたものとすぐわかるものもあれば、最初からこういう写真だったのでは? と思えるほど馴染んでいるものもあります。さっそく、いくつかご紹介してみましょう。
ちなみに使い方はとても簡単。Pixel 9シリーズでGoogle フォトを起動し、加工したい写真を選択します。そして「編集」→画面下のほうにある鮮やかな“編集マジック”アイコンをタップするという流れ。その上で、編集したい場所を指でなぞって囲ったり、適当にタップしたりして選び、画面下部にある「イマジネーション」から加工スタートです。
画面上に「英語だけ」とあったのですが、筆者が試したところ、日本語でも動作しました。最初はそれに気づかず、花の写真に「flying bee」と書いて試したりしましたが……。
たとえば、ズームして撮った月の写真に「stars on dark sky」と入力して生成してみると、なるほど、確かに星を表す白い点がそれっぽくたくさん散りばめてくれました。ただ、月の精細さ(ズームですこしぼんやりしている)と比べて、妙にスッキリしているので違和感を抱きます。フォーカス具合が整っていると、その違和感は解消されそう。
イマジネーションでは、一度に、4種類ほどの画像を生成してくれます。たとえば、帰宅時に見かけた猫の写真に「三毛猫にして」と指定したところ、写真に残る猫のシルエットで、その模様を三毛猫風にしてくれるものもあれば、もともとの猫とはまったく異なる、新たな三毛猫を描いて候補にしてくれたりするのです。
実際使ってみると、たとえば猫のシルエットを指定して三毛猫柄にしてみると、元の猫の肉体とはやや異なる生成になっていることにも気づきます。
とはいえ、耳や尻尾の位置などは元のシルエットから認識したであろうこともうかがえます。ベタっと塗り絵をしているというよりも、被写体を認識して、違和感ができるだけない仕上がりを実現しようとしているのかなという印象です。
ちなみに、元の写真と、それをもとに生成された写真(画像)に付随する情報(いわゆるExif)を見比べると、元の写真には、撮影したカメラのモデルや絞り値、露出時間などが記されている一方で、「イマジネーション」による写真からそうした情報は省かれています。できるならば、このあたり、画像の出所などを識別できるようにする「C2PA」のような仕組みがあると、より安心して使えるようになりそう。
プロンプトと呼ばれる「命令文」から絵を生成してくれる、というものは、この数年の生成AIブームの火付け役とも言える使い方。最近は、スマホアプリでも使えるようになってきてはいますが、スマホの機能のひとつとして、より身近になるのが今回の「イマジネーション」。Pixel 9シリーズで、生成AIがさらに一歩、生活へ浸透する環境が整ったわけで、今後の進化も楽しみにしたいです。