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「編集マジック」に追加された「イマジネーション」が楽しすぎる!

【Google Pixel 9 Pro】

 今回は、自分で買ったスマホではなく、レビュー用にお借りしているスマホのお話です。グーグルから「Google Pixel 9 Pro」を借りてましてね。ハマっていることがあります。「フォト」アプリの編集機能に追加された「イマジネーション」です。

 「フォト」には、写真に写っている人や物を大きくしたり、位置を変えたりできる「編集マジック」という機能があります。Google Pixel 9シリーズから、この「編集マジック」に「オートフレーム」「イマジネーション」という新しい機能が追加されました。今のところ、ほかの機種ではまだ使えないようです。

 「オートフレーム」は写真に写っていない背景を拡張できる機能で、それも結構役立つのですが、筆者がそれ以上に気に入っているのが「イマジネーション」。背景や被写体など変えたい箇所を指定して、キーワードを入力すると、そのキーワードに合わせたイメージに変わるという機能です。

 現時点では「英語のプロンプトのみに対応」となっていますが、日本語で入力してみると結構使えました。「sunflower field」「snowy mountain」といった細かいコマンドは英語で入力したほうがいいようですが、「青空」とか「ビル」「飛行機」など簡単な言葉は、日本語でも正しく認識され、編集に反映されます。

 たとえば、くもり空を指定して「青空」と入力すると、晴れた日に撮影したかのような写真になり、「銀河」と入力すると、幻想的な合成写真のようになります。4つの編集結果が提案されて、気に入らない場合は、さらにほかの画像を生成することもできます。狙いどおりの写真になることがあれば、まったく意図しない画像になることもあるのですが、それがおもしろかったりします。

くもり空を青空に変えられる
「銀河」と入力すると、幻想的なイメージになった

 僕がよく入力するキーワードは地名。近所の公園で撮影した写真を「イマジネーション」で「ニューヨーク」「パリ」「ロンドン」などを入力すると、それぞれの街にある公園のような雰囲気になります。愛犬を連れて海外に行くのは難しいですが、海外に行ったような気分にはなれるわけです。

背景を指定して「ニューヨーク」や「パリ」に変えてみた
世界的な名所を背景にすることもできる

 筆者の愛犬は写真を撮られるのが苦手で、なかなかカメラのほうを向いてくれません。向いてくれても、不機嫌そうな顔だったりします。そんな写真も「イマジネーション」で「笑顔」と入力すると、笑っているような犬の顔に変わります。表情が変わるのではなく、違う犬の顔に差し変わります。なので、実用的とは言えませんが、笑えます。話のネタにもなります。

愛犬を「笑顔」にしてみた。愛犬によく似た犬の顔に変わるが、非常に自然な仕上がりに驚かされた

 ちなみに、愛犬を猫や馬、パンダなど、ほかの動物に変えてしまうこともできます。顔だけを変えたりすると、結構面白い写真になるのですが、愛犬の人権(犬権かな)を無視していると思われそうなので、ここに公開するのはやめておきます。

 そこには存在しないものを、あたかも本当にあるように追加することもできます。たとえば、筆者は神奈川県逗子市に住んでいますが、逗子の海にクジラを泳がせたり、巨大な客船を浮かべたりすることもできます。要するに簡単にフェイク画像を作れるわけです。これからは、SNSでどんなユニークな写真を見ても加工されたものではないかと疑ってしまいそうです。

海にクジラや船を追加したり、穴を作ったりすることもできる
家の外壁を選択し、「白」「緑」などと入力すると、リフォームのシミュレーションもできる

 「編集マジック」は、Pixelスマートフォンで撮った写真だけでなく、「Googleフォト」に保存してある全ての画像が対象となります。いろいろ遊んでいて、背景が地味な、いわゆる“映えない”のほうが「イマジネーション」に適しているように感じています。

 Googleフォトの容量無制限が撤廃されてから、筆者は不要な写真や動画はなるべく削除して、クラウドに保存する容量を増やさないように心がけていました。ですが、実際には、保存容量は増える一方で、現在は200GBのプランに入っていて、近いうちに2TBのプランに移行しなければならなくなりそうです。

 「フォト」の編集機能の進化によって、失敗写真も見栄えよく編集できるようになり、現時点で不要と思える写真や動画をバッサリ削除するというのもはばかられるようになってきました。それがGoogleの狙いかもしれませんが、まんまとハマっている状態です。