みんなのケータイ

アーチーチーというほどでもないのに停止するカメラに悶々──AQUOS R7

【AQUOS R7】

 5月のとある日に、近所の植物公園に出かけた。「見頃を迎えるバラを見てもらおう」ということで、「バラフェスタ」が開催されていたからだ。

 雲ひとつないような青空が広がっており、5月としては気温高めの25℃。咲き誇るバラの花が、より美しく見える。夢中になってAQUOS R7のシャッターを切っていると「本体の温度が上昇したため、カメラを終了します。しばらくしてからお使いください。」と表示されて、カメラ機能が使えなくなってしまった。

良い天気に誘われて、セイヨウミツバチも忙しそうに飛び交っていた
突然の死

 そういえば、8年前の5月中旬に、Galaxy S6 edgeで連続撮影していた際に、熱くなりすぎてカメラ機能が止まってしまったことがある。そのときには触れないほどカメラ周りが高温になり、「これだけ熱くなれば仕方ない」とアツいエアレースを観戦しながら納得した。

 しかし、今回のAQUOS R7では少し違う。カメラ周りを触るとほんのり温かい程度なのだ。一体、何度なのだろうか。非接触表面温度計でも持っていれば、またはその場でスマホ内部の温度を測れるアプリ「スマホ温度計測バッテリー℃」でもインストールすれば良かったと後悔した。

 AQUOS R7の「熱くないのに熱いと判断してカメラ機能が停止」問題のことをすっかり忘れていた先日、またしても同様の表示が出てカメラを使えなくなった。今回は家の中。午前中の上がり切っていない室温は27.4℃だ。

室温27.4℃。湿度が低いので、体感的にさわやかだったのだが
60枚ほど猫の写真を撮っていたら、突如として「熱くて使えない」(意訳)という表示が

 そんなバカな、と気を取り直して数分後に撮影を再開したら、今度は10枚撮ったところで同様の表示が出てしまい、カメラ機能が止まってしまった。

 せっかく家の中にいるのだからと、非接触表面温度計を取り出して測定したところ、カメラ周りの温度が38.4℃になっていた。

人間でいえば高熱かもしれないが、スマホであれば大したことがない温度(多分)

 バラフェスタの日に「ほんのり温かい」と感じた感覚は間違っていなかったようだ。この温度であれば、「あらあら、お熱が出てしまいましたね」というレベルの熱さだからだ。いつかのGalaxy S6 edgeのように、触るとアーチーチーとなるほどではない。

 表面温度が40℃未満というだけで、内部温度はもっと上がっているのかもしれない、と思い、また別の日に「熱くないのに熱いと判断してカメラ機能が停止」する状況を作り出してみた。今回の室温は25.9℃、撮影した写真枚数は38枚だ。

比較的涼しい25.9℃。バラフェスタの日に近い気温だ
それでも停止してしまった。悲しい……

 表面温度を測ってみたところ、35.5℃。前回より2.9℃も低いのに「熱い!」と表示されてしまったことになる。

体温より低い35.5℃。手に持っているだけで撮影できない可能性も出てきた

 では、内部は?とアプリを立ち上げて数値を見てみたら、36℃という表示。内部のほうが低いうえ、いうほど熱くないことがわかった。

「スマホ温度計測バッテリー℃」アプリが表示する値は36℃。おいおい、体温程度じゃあないかとツッコミを入れたくなった

 ちなみに、同様の条件下で検証したかったので、間を置かず、Libero IIIでも無駄に猫の写真を撮ってみたが、80枚撮影しても、20連写を連発しても、動画撮影をしてもカメラ機能が停止しない。「スマホ温度計測バッテリー℃」アプリが計測した内部温度は32℃。表面温度は31.1℃だった。

これでもか、というほどものすごい量の写真を撮影した(←)が、アプリが検知した内部温度は32℃だった(右)
表面温度も31.1℃。写真や動画を撮りまくったのに31.1℃

 熱くないのに熱いと判断されてしまうAQUOS R7の仕様がいいのか判断つかないが、カメラ周りの放熱効果を高めたというAQUOS R8 Proへの機種変更を真剣に考えてしまう。

 とはいえ、買い替えたばかりで軍資金もないし、2年使うことを前提に契約しているので、スマホ冷却グッズを使うか、はたまたこの夏も引きこもるか、などとどうでもいいことで悩んでしまうのであった。

 シャープによれば、今回の問題は仕様ではないという。

 たまたま筆者が手にした端末がちょっと課題を抱えているのかもしれない。続くようならサポートを受けるか考えたい。ただ、ほかにも同様の事象に遭遇している人がいれば、不具合の可能性もある。こうした事象に遭遇したら、キャリアやメーカーに報告するのも一手だろう。