みんなのケータイ

スマホをケースに入れない“裸族”には世知辛い世の中になりました

 円安や政府による値引き規制の影響で、スマートフォンの値段が高くなって久しい昨今。それだけにスマートフォンをケースに入れて使っている人は多いと思いますが、実は筆者はスマートフォンにケースを付けて使うのがあまり好きではありません。

 最も大きな理由はスマートフォンのサイズが大きくなってしまうからで、ただでさえ大画面需要の高まりで大型化が進んでいるスマートフォンを、それ以上大きくしたくないというのが正直な所です。ですが理由はそれだけでなく、やはり機種それぞれのデザインや触感をしっかり味わうためにも、可能な限りケースを付けずに使いたいという思いがあったりします。

 それゆえ筆者はこれまで、スマートフォンには基本的に何も付けない“裸族”として生活してきました。画面割れを経験したことは何度かあるので、ディスプレイにフィルムを貼って保護するようにはなったほか、盗難のリスクが高まる海外ではストラップを付けるため、ケースを付けて使っているのですが、国内で日常利用する際にケースを付けることはほぼありません。

 ですがケースを付けなければ、落下時などに本体に傷がついたり、壊れたりしやすくなるのまたも確か。先日も自転車に乗っていたところ、ポケットに入れていた「iPhone 15 Pro」が道路にポロリと落ちてしまいました。

 iPhone 15 Proは軽くて丈夫なチタニウム素材を用いていることが売りの1つでもあるだけに、幸いにして落下による故障はありませんでした。ディスプレイ側の衝撃が大きかったためか画面が割れていたものの、割れたのは表面のガラスフィルムのみで、本体のディスプレイには影響ありません。

自転車に乗っていたらポケットから落ちてしまった「iPhone 15 Pro」。画面がかなり割れているように見えるが、あくまで貼っていたガラスフィルムが割れただけ

 ですがよくよく見てみると本体上部に少し傷が付いているではありませんか。傷といってもぱっと見では分からない程度のもので、日常使いで特に気になることはないのですが、最近はこのほんの少しの傷が、非常に大きな影響を与えるケースが増えているのが悩みだったりします。

よく見ると角の部分に小さな傷が。日常利用には全く問題ないのだが、査定を考えるとかなり痛い傷でもある

 それは中古スマートフォンの販売店に端末を下取りに出したり、買い取ってもらったりする時で、傷が少しでもあると査定が大きく下がってしまうことが多いのです。職業柄、スマートフォンが値上がりしていても新しいスマートフォンを買わないことは許されないだけに、最近は使っていたスマートフォンを売却して新機種購入の原資に充てることが多いのですが、ケースを付けない筆者の場合、ほんの少しの傷で悔しい思いをすることが少なくありません。

 もっと大きな傷がついてしまうと、携帯各社の端末購入プログラムでスマートフォンを返却する際の査定に影響が出てしまう可能性もあるでしょう。それだけにスマートフォンを保護することがこれまで以上に重要とは感じるのですが、一方でメーカーの人たちが工夫を凝らしたデザインを損なってまで、保護をしなければいけないのもどうか……という思いがあるのも確かです。

 スマートフォンが安く購入できた以前ならば「多少傷がついても問題なく使えるからいいや」と気にせず生活していたのですが、ここまで値段が上がるとそうもいかないのが正直な所。“裸族”としては非常に世知辛い世の中になったと感じる今日この頃です。