みんなのケータイ

50代にも便利だった! つけっぱなしで会話できる「LinkBuds」

 2月25日に発売されたソニーのワイヤレスイヤホン「LinkBuds」を買いました。普段、筆者は実物を見ずに買うことは少ないのですが、これは、2月16日にオンラインで開催された発表会で説明を聞いて、すぐに欲しくなっちゃいました。

 即買いしたくなった理由は、愛犬を散歩させるときに使いたかったから。朝と夕方、それぞれ1時間ほど散歩に出かけるのですが、愛犬を連れていると、車や人の声など周囲の音に気をつかう必要があり、イヤホンが使えないんですよ。おとなしい従順な犬なら音楽を聴きながら、ゆっくり散歩できるのでしょうが、うちの子はそうではなく……。

充電ケースは小さめ。持ち歩きには便利だが、イヤホンを出し入れする際に落とさないように注意が必要
外側から見ると大きな穴があり、内側にはスピーカーが搭載されている

 これまで使っていたAirPods Proには「外部音取り込みモード」がありますが、音量を小さめにしないと聞こえにくく、音楽と外部音がミックスしたような音が、そんなに好きではなかったんですよ。開放型のLinkBudsは、見るからに自然に聞こえそうだなぁと。

 実際に使ってみると、周囲の音の聞こえ方は期待していた通り。音楽を再生してない時は、イヤホンをつけていないかのように外部音がはっきりと聞こえます。音量を50%くらいまでに抑えていれば、音楽が流れる環境にいるような感じで、音楽と外部音のどっちも聞こえて、イヤホンからの音漏れもほとんど気にならないようです。音量を上げるほどに周囲の音は聞こえにくくなりますが、それでも大きなクリアな音はしっかり耳に入ってきます。

 電車の中では「♪次は渋谷〜」といったアナウンスがはっきり聞こえて、病院で診察を待つ時も、呼び出しを聞き逃す心配はなく、いろいろな場面で便利さを実感しています。

 当初の目的であった散歩の時間は、人と話す時に相手の声が聞き取りにくく感じました。少しは聞こえるのですが、今はマスクを着けているから、そもそも話し声は聞き取りづらいんですよね。そこで、アプリで「スピーチ・トゥ・チャット」をオンに。これは自分が話し始めると、自動で15秒ほど音楽再生が止まる機能。散歩中に会った人に声をかけられて、「おはよう」「こんにちは」などと返答すると、イヤホンを着けたままで会話を始められるわけです。ただし、スピーチ・トゥ・チャットは、好きな曲が流れて、鼻歌を口ずさんだりするだけで止まってしまうので、人と話す必要がない状況ではオフにしています。

設定は「Headphone Connect」アプリで行う。iPhoneとAndroidでは利用できる機能に若干差があるが、筆者はiPhoneとペアリングして使っている。「スピーチ・トゥ・チャット」はどちらでも使える機能だ

 実機を試すまで、ちょっと気になっていたのが音質。ワイヤレスイヤホンの音質って結構差がありますよね。物足りなさを感じたり、カシャカシャとした雑音が気になったりするイヤホンもありますが、さすがはソニー。LinkBudsはクリアな音質で、ボリュームを上げても歪まず、満足しています。発表会では、LinkBudsのメインターゲットは “ながら聴き” のZ世代と聞きましたが、オジサン世代にも大いに役に立ちそうです。

 ただ、ちょっと想定外だったのが装着感。耳に差し込むのではなく、耳の穴をふさぐように当てて、シリコン製の「フィッテイングサポーター」というもので耳の内側に固定する仕組み。フィッテイングサポーターは5サイズが同梱されていますが、最初からイヤホンに付いているMサイズでは安定せず、Lサイズに付け替えました。それでも、カナル型のイヤホンに比べると安定感は弱め。激しい運動をする時には向かないかも……と思ったりしています。

イヤホンの内側はフラットで、耳の穴に当てるように収めて、シリコン製のサポーターを耳の内部のくぼみに収めるようにはめて固定する仕組み