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電子コミックリーダーとして年末年始に大活躍したGalaxy Z Fold3 5G

 年末年始の空いた時間を使って、電子書籍で漫画を一気読みすることにした。アニメから入った『鬼滅の刃』の結末を早く知りたくなったからだ(笑)。電子書籍で購入しようと思ったのは、「Galaxy Z Fold3 5G」をメイン端末として使用していたため。ebookjapanでクーポンが利用でき、かつPayPayを利用すると紙のコミックより大幅に安くなったことも理由の1つだ。

年末年始に電子書籍リーダーとして大活躍だったGalaxy Z Fold3 5G

 Galaxy Z Fold3 5Gは、開いたときのディスプレイサイズが7.6インチと大きく、漫画なら見開きで表示しても拡大・縮小することなく、細かなセリフの文字まで読むことができる。手持ちのデバイスだと、「iPad Pro」で読む手もあったが、こちらはサイズが大きいゆえに重量があり、長時間読んでいると手や腕がかなり疲れる。寝転びながら読むことも多かったため、Galaxy Z Fold3 5Gがちょうどよかったというわけだ。

横向きにすると、2ページが1画面に収まる見開き表示になる。見開きを大胆に使ったシーンを読むのに最適だ。インカメラがディスプレイ下に隠されているため、全画面表示でも紙面が隠れることがない
縦にすると1ページずつの表示になる。サイズが大きくなるため読みやすくなるが、紙のコミックに慣れていると少々違和感がある。画面のようなシーンの場合、縦のコマが真っ二つになってしまうため、シーンが分かりづらくなるのもデメリットだ

 ディスプレイのサイズだけでなく、アスペクト比も漫画向きだ。メインディスプレイは22.5:18で、やや縦に長い。横向きに持って漫画を見開き表示すると、左右にあまり余白が出ず、めいっぱいまで紙面が広がる。サイズ以上に快適に本が読めるのは、そのためだ。これがスマホの場合、縦横の差がより開くため、横向きの見開き表示にすると、画面の左右にかなりの余白が生まれてしまい、表示も小さくなる。

上と同じページを「iPhone 13 Pro」で表示してみたが、左右の余白(と言っても黒いが)が多く、絵や文字がかなり小さくなる

 スマホで縦表示にして1ページずつ読んでいく手はあるが、漫画は見開きの広々としたスペースを大胆に使った構成も表現の1つ。元々紙の書籍用に見開きで描かれたものは、せっかくなら見開きのまま楽しみたい。そのようなときに、Galaxy Z Fold3 5Gは最適な端末の1つ。漫画の面白さに加え、この快適な使用感も相まって、目論見通り、年始には最終回を読み終えることができた。

 ちなみに、Galaxy Z Fold3 5Gでは、普段、dマガジンで雑誌も読んでいるが、こちらは縦持ちで1ページずつ表示するようにしている。理由は単純で、雑誌だとベースとなる紙面のサイズが大きく、見開き表示だと文字が読めないほど小さくなってしまうためだ。1ページ表示でも、文字のQ数が小さな雑誌や写真についたキャプションは少々厳しいが、写真中心の雑誌なら、ある程度そのまま読むことができる。

雑誌は単ページ表示で読むことが多い。見開きだと文字が読めないためだ。写真はdマガジンで表示した『DIME 2・3月号』で筆者が執筆した記事

 見開き表示で少々違和感があったのは、Galaxy Z Fold3 5Gの折り曲げる方向と、書籍のノド(見開きにした際の中央部分のこと)の方向が一致していないところ。端末を折り曲げようとすると、Galaxy Z Fold3 5Gの場合、書籍を無理やり縦に折ったようになってしまう。見開き表示の場合、本体を横向きにしなければならないため、致し方ないところだが、折りたたみのギミックを書籍の再現に利用することはできない。

折り曲げる方向が異なるため、フォルダブルといっても紙のコミックのようにはならない

 とは言え、これはささいな問題。見開きの電子書籍を表示するデバイスとして、Galaxy Z Fold3 5Gはかなり優秀なスマホだ。これまでは、電子書籍を読むためのデバイスとして主にiPad Proを使っていたが、Galaxy Z Fold3 5Gを入手してからは、めっきり出番が少なくなった。スマホとしてポケットに入れて持ち運べることもあり、電車の中などでサッと取り出しやすいのがこの端末の利点。コンテンツの楽しみ方は、端末や画面サイズ次第で大きく変わることを改めて実感した。