みんなのケータイ
Windowsでスマホの通知や着信履歴、写真などをチェック
【Galaxy Z Fold3 5G】
2022年2月10日 00:02
フォルダブルスマホの代名詞とも言える「Galaxy Z Fold3 5G」だが、Galaxyシリーズだけに、他のモデルと共通の機能も多い。Windowsとの連携機能も、その1つだ。
サムスン電子はマイクロソフトと提携しており、プリインストールされているギャラリーがOneDriveと同期したり、Officeをプリインストールしていたりと、Windowsパソコンとセットで使うと便利な機能が多数搭載されている。今回紹介したい「Windowsにリンク」も、その1つだ。Windows側では、「スマホ同期」と呼ばれる。
この機能、簡単に言えばWindowsパソコン側にGalaxyの通知や着信履歴、写真などを表示させることができるものだ。特に役に立っているのが通知の確認と消去。パソコン利用時にGalaxy側に通知が届いたとき、キーボードから手を離してGalaxyを取らなくても、中身をチェックできるため、作業の効率が上がる。パソコン側で残しておきたいものだけに絞り込んでおけば、Galaxyを手に取った際に通知の多さに辟易とすることもなくなる。
パソコンとGalaxyをBluetoothで接続しておけば、スマホ同期アプリから電話の発信ができる。そのままだとパソコンのスピーカーから盛大に相手の声が流れてしまうのが難点だが、周りに人がいない部屋で仕事をしているときなどには活用可能だ。SMSを表示させたり、Galaxyで撮った写真を、同期やコピーすることなくスマホ同期アプリで表示できたりするのも特徴と言えるだろう。
特に活躍するのが、パソコンでサイトなどにログインする際にSMSで認証コードが飛んでくるようなときだ。通常だとスマホを手に取り、ロックを解除してSMSアプリを立ち上げて番号を見たうえで、キーボードからその数字を入力しなければならないが、パソコン側で通知やメッセージ見られれば、その手間をすべて省ける。スマホ同期のおかげで、SMSを使った認証があまり面倒だと感じなくなったのは大きい。
ちなみに、Galaxy側で「モバイルデータを使用する」にチェックをつけておくと、Wi-FiやBluetoothで接続しなくても、通知やメッセージ、写真がパソコン側で表示される。
筆者はデータ通信が使い放題の「5Gギガホ」に入ってからというもの、すっかりスマホではWi-Fiを使わなくなってしまった。ドコモ網なら速度的にも十分で、回線によってはWi-Fiにつなぐよりスループットが高いこともある。パソコンとリンクさせるためだけにわざわざWi-Fiをオンにするのが面倒だったため、モバイルデータ通信経由でスマホ同期が使えるのは非常にありがたい。
もっとも、これらの機能はアプリさえインストールすればGalaxy以外のAndroidスマホでも利用できる。Galaxyならではなのは、「Windowsにリンク」という名称で設定メニューの中に統合されているところ。アプリをインストールする手間が省ける上に、クイックパネルにオン・オフを切り替えるボタンも表示され、利用がしやすい。
もう1つの端末限定機能が、アプリの表示だ。Windows 11にはAmazonのアプリストアからダウンロードしたAndroidアプリを直接動かす機能が搭載される予定だが、スマホ同期はスマホ側のアプリをミラーリングでパソコンに表示させる仕組み。スマホ側にインストールしたアプリがそのまま使えるため、Windowsパソコン側に再度アプリをインストールしたり、設定し直したりする必要がない。この機能は一部のGalaxyとマイクロソフトの「Surface Duo」シリーズに限定されている。
パソコン側で通知を受け、気になったら直接アプリを開いて中身を確認することができるのが、アプリ表示のメリットだ。ただし、アプリの表示は、パソコンとスマホが同一のネットワークに接続しているときしか利用できない。先ほど述べたように、筆者はモバイルデータ通信経由でパソコンとGalaxyを連携させているため、アプリを表示したいと思ったら、あえてGalaxy側のWi-Fiをオンにする必要があり、出番が少ない。
Wi-Fiの接続状態によるのかもしれないが、筆者の環境では、あまりスムーズにアプリが表示できないのも難点だ。表示のタイムラグが大きく、操作がしづらいときがある。アプリの画面をパソコン側に飛ばすという仕組み上、モバイルデータ通信経由での連携は難しそうだが、操作性にはまだまだ改善の余地があるというのが率直な印象だ。
一方で、先に述べたとおり、単純に通知を受け、SMSを見られるだけでも、スマホ同期の利便性は高い。この機能を使うだけなら、スマホ側にアプリさえ入れれば、端末がGalaxyである必要はない。WindowsパソコンとAndroidスマホの両方を使っているユーザーには、ぜひ活用してほしい機能の1つだ。