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SIMロック解除で3キャリアのVoLTEが使えた「P20 Pro」

【HUAWEI P20 Pro HW-01K】

発売日に購入したHUAWEI P20 Pro

 前々回の本コーナーで予告していたように、夏モデルとして、ドコモから発売されたファーウェイの「HUAWEI P20 Pro HW-01K」を購入した。カメラの性能の高さは、さまざまなところで語られているとおり。夜景や人物の写真を、今までよりも積極的に撮るようになったのは、この端末のおかげといえる。ギャラリーの写真が、夜景でいっぱいなっているP20 Proユーザーは、ほかにもいるのではないだろうか。

写真、特に夜景のキレイさは他の機種を凌駕している

 それはさておき、新端末を購入したら、まずはSIMロックを解除するのがここ最近のルーチンになっている。P20 Proも一括で購入したため、翌日にはSIMロックを解除。Androidの場合、my docomoで手続きをしてから、本体にドコモ以外のSIMカードを入れ、解除コードを入力するという手順を踏まなければならないが、これも5分かからずに終わった。

 このとき、たまたま挿したのがmineoのSIMカードだったが、そこであることに気がついた。SIMロックを解除したあと、ついでだからとAPNを設定しているうちに、VoLTEが利用できるサインである「HD」のマークが通知に現れたのだ。試しにそのまま電話を発信してみたところ、電波マークのアイコンは「4G+」のまま。CSフォールバックせず、LTEで電話がつながっている。つまり、au VoLTEも利用できたということだ。

 ということは……と思い、次にワイモバイルのSIMカードを挿してみたが、こちらも同様に、通知エリアに「HD」のマークが表示される。mineoのときと同じように発信してみたが、やはりCSフォールバックはしない。P20 Proは、ドコモ、auだけでなく、ソフトバンクのVoLTEにも対応していたというわけだ。

mineoのSIMカードを挿してみたところ、au VoLTEが利用できた
ワイモバイルのSIMカードでも、VoLTEが利用できた
P20 Proはドコモから発売されているため、当然ながら、ドコモのVoLTEも利用可能だ

 ほかのキャリアモデルなら、SIMロック解除義務化以降は当たり前になっているが、P20 Proならではの意味もある。同端末に採用されているチップセットは、ファーウェイ傘下のハイシリコンが開発した「Kirin 970」。元々、このチップセットはソフトバンクのVoLTEに対応していたが、SIMフリーモデルだとドコモやauのVoLTEは利用できなかった。

 最新モデルだと、SIMフリーでは「P20」がKirin 970を採用。少し前に発売された端末だと、「Mate 10 Pro」もKirin 970になるが、2機種とも、現時点ではドコモやauのVoLTEに対応しておらず、アップデートでサポートしていくことが表明されている。ただ、本誌記者の太田氏も記事にしていたとおり、それがいつになるのかは特にアナウンスされていない。

 とはいえ、同じチップセットを搭載するP20 Proが3キャリアのVoLTEをフルサポートしているため、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアの目途も立っていることが予想される。とすると、そう遠くはない時期に、SIMフリーモデルも3キャリアのVoLTEに対応するのではないか。

 端末そのものはドコモ独占になってしまったが、ネットワーク関連のノウハウは、SIMフリーモデルにも水平展開されていくのかもしれない。これまではKirinだからということで、VoLTEへの対応が遅いこともあったが、キャリアモデルの比重が高まれば、開発のピッチも上がりそうだ。