みんなのケータイ

発表直後に予約した「HUAWEI P20 Pro」に備える

【HUAWEI P20 Pro HW-01K】

ファーウェイのP20 Proは、夏モデルでもっとも注目を集めた機種の1つ。筆者も早速予約した

 大手3キャリアから、夏モデルが発表された。「Galaxy Note8」でSペンに頼り切っていることもあり、ほかの端末に手書き機能が加わらない限り、次の買い替え候補も「Galaxy Note9」(仮)にしようかと思っていた筆者だが、予想以上にほしいモデルが登場してしまった。ドコモが独占提供する「HUAWEI P20 Pro HW-01K」だ。

 発表会終了後、早速オンラインで予約。6月下旬の発売が待ち遠しい。決め手になったのは、やはりカメラの性能の高さだ。実は先行してファーウェイから提供されたグローバル版の検証機を使っていたが、暗いところでもとにかくキレイに写るカメラをすっかり気に入ってしまった。夜景がキレイに撮れるのはもちろん、ほとんど光のない部屋でもある程度、きちんと写せる暗所性能には驚きがある。直接比較するものでもないが、これならSペンをあきらめてもいいかと思ったほどだ。

 スマホのカメラは各メーカーが競って性能を向上させてはいるが、僅差で抜きつ抜かれつを繰り返している状況だ。徐々に写りはよくなり、デュアルカメラ化したことで新しい撮影方法も提案できているとは思うが、画質面では段階的な進化にとどまっていた。これに対し、P20 Proのカメラからは、ステージが1つ上がった印象を受ける。

暗所性能が非常に高く、夜景がブレずにキレイに撮れる
他の機種だとノイズだらけになる真っ暗な場所で撮っても、それなりにディテールが分かる(夜間モードで撮影)
ポートレートモードのボケ味も自然で、人物撮影も楽しい

 しかも、ユーザーがあまり難しいことを考える必要なく、人であろうが、夜景であろうが、適当にシャッターを切るだけでそれなりの仕上がりになる。1/1.7型センサーや明るいレンズに加えて、AIを早くから取り入れてきたファーウェイならではの強みだ。グローバル版を使っている限りでは、シーン検出でモードまで変わってしまったり、少々AIがウザいと感じるところはあるが、撮った写真にはおおむね満足している。

 国内発売に際して、おサイフケータイにきっちり対応してきた点も、評価したいポイントだ。モバイルSuicaやiDが欠かせない筆者としては、これがないとメインの端末にできない。

老舗料理屋の秘伝のたれのように、初代Xperiaからデータを受け継いでいるmicroSDカード

 ただ、P20 Proは仕様面で少々残念なところもある。本誌の速報でも書いたが、大きいのは、グローバル版も含め、外部メモリ(microSDカード)に対応していない点だ。やや特殊なケースかもしれないが、筆者は、メインのAndroidスマホとして最初に買った初代「Xperia」からのデータをmicroSDカードに入れ続けている。

 端末の進化に伴い、microSDカードの容量は徐々に大きくしていた。つい最近も、64GBがいっぱいになりそうだったため、128GBのmicroSDカードを買ったばかりだ。microSDカードに写真や動画、音楽を入れておけば、機種変更した際に差し替えるだけでこれらのデータが移せる。それがないP20 Proを買った場合、データを本体メモリにコピーしなければならならず、少々面倒だ。面倒ならまだいいが、容量が足りなくなってしまうおそれもある。

 P20 Proは、ストレージが128GBと余裕のある仕様になっているものの、写真や動画を撮る機会が増えそうなだけに、今のデータをすべて移したらギリギリになってしまいそうだ。そのため、運用方法はこれまでのAndroid端末と変えていく必要がある。

P20 Proに備えてGoogleフォトにデータをアップロードし直した

 準備として、筆者はGoogleフォトに写真と動画を上げ直した。Googleフォトはこれまでも使っていたが、お試し感覚で始めていたため、画像サイズが800万画素相当に縮小される、無料の設定になったままだった。筆者は仕事用に法人用のG Suiteを契約しており、容量無制限になっているため、あえてリサイズ設定を選ぶ必要はないのだが……。

 そこで、アカウントをG Suiteのものに切り替え、丸々一晩かけて、写真と動画を再アップロードした。P20 Proを買ったら、これまでの写真や動画はダウンロードせず、見たい時にGoogleフォトでファイルを開くつもりだ。これでストレージを大幅に節約できる。

 microSD非対応問題はGoogleフォトで強引に解決したつもりだが、残念つながりでいうと、P20 Proは、いくつかグローバル版との相違もある。筆者が気になっているのは、ファーウェイ独自のEMUIに切り替えた際に、アプリのドロワーを表示できなくなっている点だ。iPhoneのようなUIと言えば分かりやすいが、Androidに慣れている身からすると、これは不便に感じる。

EMUIでドロワーを表示できない仕様になっている

 電話帳が、ドコモ謹製の「ドコモ電話帳」しか選べないのも、何とかしてほしいポイント。ドコモ電話帳は異なるメーカーの端末を買っても操作性が変わらないのはメリットだが、そのために画一的なデザインが採用されており、正直端末の雰囲気にまったく合っていない。EMUIのほかのデザインとも大きくテイストが異なり、ドコモ電話帳が浮いてしまっている印象も受けた。

 キャリアの商品として売る以上、ある程度のカスタマイズは許容されてもいいと思うが、同じドコモ端末でも、XperiaやGalaxyには、メーカー製の電話帳がプリインストールされており、ユーザー側でドコモ電話帳と選べる形になっている。P20 Proも、これと同様の仕様にしてほしかったというのが、筆者の率直な意見だ。microSDカード非対応以外の不満点は、ソフトウェアアップデートでも解消できるだけに、今後の対応にも期待したい。