特集:ケータイ Watch20周年

【今日は何の日?】2軸ヒンジでビデオカメラのように使える「P2102V」が発売された日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 2003年3月15日、NTTドコモは「P2102V」という携帯電話を発売しました。一見すると折りたたみタイプながら、実は、もうひとつヒンジがあり、ディスプレイが約135度まで回転できるというユニークな構造を採用したモデルです。

 ヒンジが2つあって何ができるの? といえば、写真をご覧いただくとすぐ分かる通り、まるでビデオカメラのように使える、というわけなんです。それにあわせて、「P2102V」のカメラはヒンジ側面に設けられており、当時の取材で初めて「P2102V」に触れた際の筆者は、なんだかもうそれまでにないユーザー体験にやたら興奮したことを覚えています。

 「P2101V」は、パナソニック製のFOMA端末でした。FOMAは、NTTドコモの3Gサービスの愛称です。2001年10月に本格サービスがスタートしたFOMAでしたが、実は1年以上、加入者がなかなか増えない状況が続いていました。2002年度の販売目標が138万台だったところ、2002年11月には目標を32万台に変更し、大幅な下方修正となっていました。そんなタイミングで登場した「P2102V」は、FOMAユーザーを増やすべく投入された製品群の1台です。その後FOMAは、新たな機種の投入なども続き、広く普及していくことになります。