特集:ケータイ Watch20周年

【今日は何の日?】au渾身のAndroidスマホ「IS03」発売から10年

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 2010年11月26日、auから「IS03」というAndroidスマートフォンが発売されました。その日の朝、都内の大手家電量販店頭ではセレモニーが開催され、“田中プロ”という愛称で親しまれたKDDI田中孝司氏(当時社長、現会長)が登場し、「IS03」の登場に「感無量」と語りました。

 2010年は「スマートフォン元年」とも呼ばれた時期。そのタイミングで開発された「IS03」は当時、2台目とではなく、「1台目」になりえる機種になるよう、Androidで初めておサイフケータイに対応したほか、ワンセグ、緊急地震速報など、日本向けの仕様を数多く備えて登場したモデルです。

 ちなみにIS03はAndroid 2.1を搭載して登場、その後Android 2.2へバージョンアップ。バッテリー容量は1020mAh、957万画素というCCDカメラも搭載しています。直近のシャープのハイエンドスマートフォンである「AQUOS R5G」が3730mAhのバッテリー、4800万画素や1220万画素のトリプルカメラといった仕様であり、この10年の進化をあらためて感じるところ。

 おサイフケータイのようなタッチで使える機能や防水防塵、緊急地震速報といった仕様は、その後、iPhoneや、海外メーカーでも広く採用され、国内のスマートフォンの数多くで当たり前のように使えるようになっていきました。そうした「日本ならではの利便性」をスマートフォンに組み合わせた先駆けが「IS03」であり、その歴史的な意義は大きなものと言えるでしょう。