iPhone駆け込み寺
「iPhone 13へ買い替え」ならデータ移行はどうする? LINEやゲームアプリの方法も
2021年9月17日 00:00
iPhoneから新しいiPhoneにデータを移行する手順は簡単だ。移行先となる新品もしくはデータリセット後のiPhoneの起動時に表示されるクイックスタートで各種データを移行できる。
このクイックスタートでのデータ移行については、詳しくは過去の記事を参照してもらいたい。基本的な手順は変わっておらず、画面の指示に従っていけばOKだ。
このクイックスタートでのデータ移行では、「移行元のiPhoneから移行先のiPhoneに直接データを転送する方法」と「iCloud上のバックアップデータをダウンロードする方法」の2つがある。iPhoneから転送する方がパソコンから取り込んだ楽曲データなども転送できるのでおすすめだ。なお、転送するデータ量によっては数十分くらいiPhoneを使えない時間が発生するので注意しよう。
ちなみにiCloudの容量が足りずにバックアップを取れず、iCloudからダウンロードする移行方法が使えない、というケースでも、移行元がiOS 15になっていれば、移行のためのバックアップを一時保存することもできる。
また、データの転送が済んでも、アプリの自動ダウンロードや設定が必要になる。時間も手間もかかるし、大量のデータ通信も必要になるので、移行作業は高速なWi-Fiのある環境で2時間くらいの余裕があるときに実施しよう。
なお、このアップルの提供するデータ移行手順でも、アプリによっては移行できないデータがある。いろいろなケースがあるが、ここからはiPhoneの移行時にトラブルを起こしがちなポイントをピックアップして解説する。
LINEやゲームアプリのデータ移行も注意
通常のiPhone同士のデータ移行でも、ほとんどのアプリのデータは移行できるが、独自の移行操作が必要なアプリもある。
とくに問題を起こしがちなのは「LINE」だ。「LINE」はアプリ上の「アカウント引き継ぎ」から正しく移行手順を踏んでいかないと、正常に移行できない。必ず移行元のアプリで「アカウント引き継ぎ」を実行しよう。
ゲームアプリはアプリごとにデータ移行が必要だったり不要だったりするので、データ移行したいアプリは事前に確認しておこう。例えば基本プレイ無料のオンラインゲームは、データ移行時にはメーカーのアカウントを作成・登録が必要なケースが多いので注意が必要だ。
SNSやメールなどのオンラインサービス用アプリは、データ移行すると移行先のiPhoneではサインアウト状態になっていることが多いが、改めてサインインすれば、以前と同じように使えるようになる。
しかしそのサインイン時に、「二要素認証のためにサインイン済みの端末が必要」というケースもある。できれば新しいiPhoneで主要なアプリでサインインできるまで、古いiPhoneはデータリセットせずに手元に置いておくことをおすすめしたい。銀行アプリなどのワンタイムパスワードアプリについてはとくに注意が必要なので、改めて後述する。
Pay系アプリやApple Payは簡単に移行できるけど、Suica/PASMOは注意
QRコード決済などのPay系アプリの移行方法は各アプリを確認しよう。といっても、ほとんどの決済アプリは、新規インストールしてもサインインすれば使えるようになるので、あまり気にする必要はない。あえていうなら古いiPhoneでも引き続き使えるので、意図しないところで使われないように管理に気をつけよう、というくらいだ。
アップル標準の「Wallet」に登録されているApple Payのカードも、難しい移行手続きは不要だ。最初に説明したクイックスタートの手順でも移行できるし、同じApple IDでサインインすれば、登録済みのクレジットカードから新しいApple Payカードを発行することもできる。
Apple Payでの例外はSuicaやPASMOだ。これらの残高を移行するには、古いiPhoneの「Wallet」アプリで移行したいSuica/PASMOを選び、右上の「…」でメニューを表示させ、「このカードを削除する」をタップして削除する必要がある。ここでカードに残高がある場合はアラートメッセージが表示されるが、よく見ると「いつでも再追加できる」と書いてあるはずだ。これを確認したら、削除してしまおう。
いったん削除すると、そのSuica/PASMOのデータは一時的にクラウド上に預けられる。この状態で新しいiPhoneの「Wallet」アプリの右上の「+」をタップし、Suica/PASMOを追加すると、クラウド上に預けたデータを復元できる。
当たり前だが、同じApple IDでサインインしてある必要があるので注意しよう。なお、Apple Watchでも同様の手順で移行できる。
銀行アプリなどの二要素認証アプリ利用者は移行に注意!
通常のiPhone同士のデータ移行では、銀行のアプリなど、二要素認証に使うワンタイムパスワードアプリのキー情報を移行できないケースが多い。セキュリティ性を高めるために、容易に複製できないようにするためでもある。こうしたアプリを利用していない人には関係のない話だが、利用している人は、最大限の注意を払おう。
銀行などのワンタイムパスワードは、電話や窓口で再登録できるので、そちらを確認しよう。問題はオンラインのみのサービスだ。オンラインサービスの中には、設定したワンタイムパスワードの解除・再登録にワンタイムパスワードか緊急解除コードが必要となるケースがある。そういったオンラインサービスでワンタイムパスワードの入った移行元のiPhoneを初期化すると、復旧に手間がかかる状態になってしまう。
ワンタイムパスワードの解除・再登録手順はサービスによって異なる。iPhoneを移行するときは、ワンタイムパスワードを使っているサービスに片っぱしからログインし、ワンタイムパスワード設定を解除して、改めて新しいiPhone上のワンタイムパスワードアプリを設定しよう。
なお、「Google Authenticator(Google認証システム)」は、QRコードによるデータ移行に対応している。また、同じワンタイムパスワードの規格を使っているアプリの中には、キー情報をクラウド同期させられるものもある。極めて重要性の高いワンタイムパスワードのキー情報をクラウド保存するのはセキュリティ上、あまりよろしくないとも言えるが、移行の手間や移行失敗のリスクを考えると、機種変更を機に、クラウド対応アプリで再登録するのも良いだろう。
ちなみに筆者は「Authy」というアプリを使っている。このアプリ、Apple Watchにも対応しているので、Apple Watchユーザーには特におすすめだ。ほかにも「Microsoft Authenticator」はiCloudにワンタイムパスワードキーを同期保存できるので、保存場所の信頼性を重視したい人はこちらも良いだろう。
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