iPhone駆け込み寺

「iPhone 13/mini/Pro/Pro Max」はどこが違う? 大きさ・デザイン、カメラを細かくチェックしてみた

 アップルは日本時間9月15日未明に発表会を開催し、最新のiPhone 13シリーズ、iPad、iPad mini、Apple Watch Series 7などの新製品を発表した。

 iPhone 13シリーズは9月17日に予約受付を開始し、発売は9月24日から。iPadとiPad miniはすでに受注を開始していて、発売は9月24日から。Apple Watchは今秋(Later this fall)とのみ発表されている。

 価格はiPhone 13シリーズが8万6800円〜19万4800円、iPadが3万9800円〜7万4800円、iPad miniが5万9800円〜9万5800円(いずれもモデルやストレージ容量、セルラー対応で価格が異なる)。Apple Watchの価格は発表されていない。ここでは、iPhone 13シリーズのスペックについて、ご紹介しよう。

「iPhone 13」のラインナップは「iPhone 12」と同じ4モデル構成

 iPhone 13シリーズは、iPhone 12シリーズ同様に、iPhone 13、iPhone 13 mini、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxの4モデル構成で、それぞれサイズと性能が異なっている。

iPhone 13
iPhone 13 Pro

 性能面で見ると、iPhone 13/13 miniはスタンダードモデル、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxは上位のProモデルとなり、カメラやディスプレイ、プロセッサのスペックに差がある。ボディデザインとカメラ以外の差分の少なかったiPhone 12シリーズに比べると、iPhone 13シリーズでは差分が広がっている。

 スタンダードモデルのiPhone 13/13 mini、ProモデルのiPhone 13 Pro/13 Pro Maxのそれぞれの性能はほぼ同等のサイズ違いモデルとなっている。

iPhone 13のデザインはiPhone 12を踏襲(ちょっと分厚く重たく)

 iPhone 13シリーズのデザインはiPhone 12シリーズを踏襲する。側面は平面的な金属フレームで、背面がガラスパネルを採用する。

 iPhone 13の大きさは146.7×71.5×7.65mmで重さが173g。iPhone 12に比べると 厚みが7.4mmから増していて、重さも162gから増量 している。

 iPhone 13 miniの大きさは131.5×64.2×7.65mmで重さが140g。iPhone 12 miniに比べると厚みが7.4mmから増していて、重さも133gから増している。

 iPhone 13 Proの大きさは146.7×71.5×7.65mmで重さは203g。iPhone 12 Proに比べると厚みが7.4mmから増していて、重さも187gから増している。

 iPhone 13 Pro Maxの大きさは160.8×78.1×7.65mmで重さは238g。iPhone 12 Pro Maxに比べると厚みが7.4mmから増していて、重さも226gから増している。

 厚みが増しただけでなく、カメラ部のサイズも大きくなっているため、 ケース類には互換性はなく 、純正のシリコンケースなどはiPhone 13シリーズ専用の製品が用意されている。

 また、iPhone 12シリーズではiPhone 12/12 Proが共通のジャケットケースを使えていたが、iPhone 13シリーズではiPhone 13/13 Proはそれぞれ別のジャケットケース製品を採用する。それぞれスペック上の大きさは共通だが、iPhone 13 Proだけカメラ部の大きさが大きくなっているため。

 iPhone 13/iPhone 13 miniのカラーバリエーションは(PRODUCT)RED、スターライト(白)、ミッドナイト(黒)、ブルー、ピンクの5色。iPhone 12/12 miniの6色に比べると減っている。iPhone 12シリーズ同様、側面はアルミニウムフレーム、背面はガラス。

 iPhone 13 Pro/Pro Maxのカラーバリエーションはグラファイト、ゴールド、シルバー、シエラブルーの4色。iPhone 12 Pro/Pro Maxに比べると、パシフィックブルーがより明るいシエラブルーに変わっている。iPhone 12シリーズ同様、側面はステンレススチール、背面はテクスチャードマットガラス。

全モデルの標準カメラはセンサーシフト手ぶれ補正に

 スタンダードモデルとなるiPhone 13/13 miniもiPhone 12/12 miniに比べてカメラが強化され、標準の広角カメラはセンサーシフト光学式手ぶれ補正を搭載する。

 レンズの画角やF値、解像度、構成レンズ枚数などは変わらず、120度の超広角と標準の広角の2つのカメラを搭載する。レンズの配置もiPhone 12シリーズの縦配置から対角配置に変更されている。なお、Apple ProRAW撮影はProモデルだけとなる。

 Proモデルはさらにカメラが強化されている。120度の超広角レンズはf/2.4からf/1.8へと明るくなり、マクロ撮影にも対応した。標準の広角レンズはf/1.6からf/1.5へと明るくなっている。

 望遠レンズはf/2.8と暗くなっているが、iPhone 12 Pro/12 Pro Maxでは2モデルで異なる倍率のレンズが搭載されていたのに対し、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxでは両モデルが77mm相当、3倍の望遠に統一されている。光学手ぶれ補正は広角のみがセンサーシフト式、超広角と望遠がデュアル光学式手ぶれ補正となっている。

 ビデオ撮影には新たに「シネマティックモード」が追加された。これは映像をリアルタイム解析し、被写体となる人物が後ろを振り返ると後ろにフォーカスを移動するといった映画風の撮影が可能になる。

 iPhone 13シリーズは全モデルがドルビービジョン対応の4K 60fpsのHDRビデオ撮影に対応するが、Proモデルはそれに加えて最大4K、30fpsのProResビデオ撮影に対応する。ただしProモデルも128GBモデルは1080pの30fpsが限界となる。

 iPhone 12シリーズ同様、LiDARセンサーはProモデルのみで、スタンダードモデルには搭載されない。

 インカメラのTrueDepthカメラは刷新されていて、画面上部のカメラ部が20%ほど小さくなっている。これに合わせ、カメラの位置、スピーカーの位置や形状も変更されている。解像度やF値などのスペックは変わっていない。ProモデルではApple ProRAW写真撮影やProRes動画撮影にも対応する。

ディスプレイサイズはより明るく。Proモデルは120Hz表示にも対応

 ディスプレイのサイズや解像度はiPhone 12シリーズと同等だが、全モデルがより明るいディスプレイを搭載する。iPhone 12/12 miniは800ニト、Proモデルは1000ニトになった。

 各モデルのディスプレイは、iPhone 13/13 Proが6.1インチ(2532×1170ピクセル)、iPhone 13 miniが5.4インチ(2340×1080ピクセル)、iPhone 13 Pro Maxが6.7インチ(2778×1284ピクセル)。

 さらにProモデルは表示内容に応じて画面のリフレッシュレートを10〜120Hzに変更する「ProMotionテクノロジー」に対応する。これはiPad Proに搭載されていた技術で、iPhoneへの搭載は初めてとなる。

 ディスプレイパネルはiPhone 12シリーズと同じくCeramic Shieldを採用している。

プロセッサはスタンダードとProでGPUコア数に違いあり

 プロセッサは最新のA15 Bionicを搭載する。iPhone 13/13 miniではCPUが2つの高性能コアと4つの高効率コアの6コア、GPUが4コア、Neural Engineが16コア。ProモデルはCPUとNeural Engineは同じだが、GPUが5コアと1コア多くなっている。

 システムメモリ量についてはアナウンスされていないが、iPhone 12シリーズではスタンダードモデルとProモデルで異なっていた。

 ストレージ容量は全モデルが128GBスタートとなり、64GBモデルは廃止された。全モデルが128/256/512GBをラインナップするが、Proモデルはさらに1TBモデルもラインナップしている。前述の通り、Proモデルも最小容量となる128GBモデルは4KのProRes動画撮影ができない。

そのほかのスペックはiPhone 12を踏襲

 iPhone 13のそのほかの細かい仕様はiPhone 12シリーズを踏襲している。生体認証はFace IDのみで、Touch IDは搭載しない。外部接続端子はLightningのみ。非接触充電に対応し、MagSafeアクセサリも利用できる。防水等級は全モデルはIP68等級で、最大水深6mで最大30分間のスペックもiPhone 12と同等。引き続きFeliCa対応のApple Payを搭載する。

iPhone 13のサマリー
iPhone 13 Proのサマリー

 従来同様、地域ごとに対応バンドの異なるモデルが販売されるが、iPhone 13シリーズは全5種類が用意される。日本で販売されるモデルはカナダやメキシコなどと同じモデル。4Gの対応バンドはiPhone 12と変わらず、5Gは一部海外で使われているバンドが一部追加されている。

 バッテリーの持ちは各モデルで向上していて、iPhone 13/13 miniのビデオ再生が最大17時間、iPhone 13 Pro/Pro Maxのビデオ再生が最大22時間とアナウンスされている。