レビュー

UQモバイル「くりこしプラン」とワイモバイル「シンプルS/M/L」、違いを比較

最終更新 2021年8月2日 16:00
初出日時 2021年8月1日 09:00

 UQ mobile(UQモバイル)が提供する「くりこしプラン」は、データ容量別に3つのプランに分かれており、余ったデータ容量を翌月へ繰り越せることが魅力。

 また、同じく3プラン構成のY!mobile(ワイモバイル)の「シンプルS/M/L」も、8月からデータ容量の繰り越しに対応する。

 今回は、それぞれのプランを、データ容量や価格などの観点から比較する。

各プランの価格とデータ容量(※8月2日 16:00 UQモバイルの「増量オプションII」について追記)

 あらためて、各プランの価格とデータ容量を見ていこう。

 UQモバイルのくりこしプランは、データ容量3GBで1628円、15GBで2728円、25GBで3828円。ワイモバイルのシンプルS/M/Lは、3GBで2178円、15GBで3278円、25GBで4158円。

 データ容量を追加する場合の単価は、くりこしプランが100MBにつき220円、500MBにつき550円(いずれも有効期間90日)。シンプルS/M/Lは、500MBで550円(有効期間は購入月の月末)。

 くりこしプランはより細かい単位で購入できることに加え、有効期間が90日と長い点がメリットだ。一方でシンプルS/M/Lには、データ容量を超過した場合に自動で容量を追加できる「オートチャージ(快適モード)」が用意されている。

 くりこしプランでは、月間データ容量を増やせる「増量オプションII」が、9月2日から提供される。くりこしプランSの場合は月550円で2GB、M/Lの場合は同額で5GBのデータ容量を追加できる。同オプションに初めて加入するユーザー向けのキャンペーンでは、オプションの月額料金が1年間無料になる。

 同様のオプションとして、シンプルS/M/Lではすでに「データ増量オプション」が提供されている。8月18日からはこのオプションが改定され、追加データ容量が増量される。改定後の月額料金と容量は、シンプルSが550円で2GB、シンプルM/Lが550円で5GB。

 なお、データ容量超過後の最大通信速度は、くりこしプランSとシンプルSが最大300kbps、くりこしプランM/LとシンプルM/Lが最大1Mbpsとなる。

料金プランの比較(UQモバイルは、便宜上「くりこしS/M/L」として表記)
項目内容
ブランド名UQモバイルワイモバイル
プラン名くりこしSくりこしMくりこしLシンプルSシンプルMシンプルL
容量3GB15GB25GB3GB15GB25GB
月額料金1628円2728円3828円2178円3278円4158円
データ容量追加料金220円/100MB、550円/500MB550円/500MB
追加データ有効期間90日購入月の月末
データ増量オプション2GB:550円/月(9月2日~)
※1年間無料キャンペーンあり
5GB:550円/月(9月2日~)
※1年間無料キャンペーンあり
1GB:550円/月(~8月17日)
2GB:550円/月(8月18日~)
3GB:550円/月(~8月17日)
5GB:550円/月(8月18日~)
データ容量超過後の最大速度最大300kbps最大1Mbps最大300kbps最大1Mbps

通話定額オプション

 UQモバイルのくりこしプランも、ワイモバイルのシンプルS/M/Lも、通話定額は基本料金プランに含まれておらず、オプションで提供される。

 両プランともに、無制限の通話定額を月額1870円、1回10分までの通話定額を月額770円で提供しているのは共通だ。ただし、くりこしプランではこれに加え、1カ月あたり最大60分の通話定額オプションが、月額550円で提供される。

通話定額オプションの比較(UQモバイルは、便宜上「くりこしS/M/L」として表記)
項目内容
ブランド名UQモバイルワイモバイル
プラン名くりこしS/M/LシンプルS/M/L
通話定額オプション1無制限の通話定額:月額1870円
通話定額オプション210分/回までの通話無制限:月額770円
通話定額オプション3最大60分/月の通話定額:月額550円-

各種割引について

UQモバイル

 UQモバイルのくりこしプランでは、6月10日から「でんきセット割」の提供がスタートした。

 でんきセット割は、UQでんきまたはauでんきへ加入することにより、月額料金の割引が受けられるサービス。くりこしプランS/Mの場合は638円引き、くりこしプランLの場合は858円引きとなる。

 また、シニア層のUQモバイルユーザー向けには、「60歳以上通話割」が提供されている。60歳以上通話割は、無制限の通話定額オプション(月額1870円)に加入が必要だが、1100円を毎月割り引く。また、通常は月額220円のキャリアメールを無料で提供する。

ワイモバイル

 ワイモバイルのシンプルS/M/Lでは、家族割(2回線目以降)または固定回線のセット割「おうち割 光セット(A)」があり、毎月1188円割り引く。なお、両方の割引を併用することはできない。

 また、シニア向けには「60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン」を実施している。シンプルS/M/Lにおける無制限の通話定額オプション(月額1870円)に加入すると、オプションの月額料金が1100円割り引かれる。

 そのほか、「おうち割 でんきセット(A)」として、対象の電力サービスとあわせて利用することにより、利用料金が毎月110円割り引かれる(25カ月目以降は毎月55円の割引)。

各種割引の比較(UQモバイルは、便宜上「くりこしS/M/L」として表記)
項目内容
ブランド名UQモバイルワイモバイル
プラン名くりこしSくりこしMくりこしLシンプルS/M/L
電力サービスセット割-638円-858円-110円(25カ月目以降-55円)
家族割----1188円(2回線目以降)
固定回線割----1188円(家族割との併用不可)
シニア向け割引-1100円(※無制限の通話定額オプションへの加入が必要)

ネットワーク(※8月2日 16:00 UQモバイルの「くりこしプラン +5G」について追記)

 UQモバイルのくりこしプランは現時点で5Gに非対応だが、9月2日から提供される新プラン「くりこしプラン +5G」で5Gに対応する。両プランの料金は変わらない。

 なお、ワイモバイルのシンプルS/M/Lはすでに5Gに対応している。

 そのほか、くりこしプランでは非対応だが、シンプルS/M/Lで対応しているものとして、eSIMや海外ローミングが挙げられる。テザリングや国際電話は、どちらのプランもサポートする。

ネットワークの比較(UQモバイルは、便宜上「くりこしS/M/L」として表記)
項目内容
ブランド名UQモバイルワイモバイル
プラン名くりこしS/M/LシンプルS/M/L
ネットワークKDDI 4G LTE(9月2日~5G対応)ソフトバンク 4G LTE/5G
テザリング
海外ローミング-○(従量課金)
国際電話
eSIM-

留守番電話やキャリアメールなど

災害用音声お届けサービスは3キャリアとも2022年3月31日で終了します。本記事では機能の有無という点について掲載しています。

 留守番電話やキャリアメールなどでは、UQモバイルのくりこしプラン、ワイモバイルのシンプルS/M/Lで差異がみられる。

 キャリアメールはどちらのプランもサポートするが、くりこしプランでは有料(月額220円)となる。留守番電話についても同様、くりこしプランの場合は月額418円がかかる。

 「+メッセージ」はどちらも非対応。緊急速報メールや災害用伝言板、災害用音声お届けサービスは、シンプルS/M/Lのみがサポートする。

留守番電話やキャリアメールなどの比較(UQモバイルは、便宜上「くりこしS/M/L」として表記)
項目内容
ブランド名UQモバイルワイモバイル
プラン名くりこしS/M/LシンプルS/M/L
キャリアメール○(有料:月額220円)
+メッセージ--
留守番電話○(有料:月額418円)
緊急速報メール-
災害用伝言板-
災害用音声お届けサービス-
キャリア決済auかんたん決済ワイモバイルまとめて支払い
Wi-Fiau Wi-Fi(au Wi-Fiアクセス)ソフトバンクWi-Fiスポット

UQモバイルはオプションの細かさ、ワイモバイルは家族割などの割引が魅力

 UQモバイルのくりこしプランは、データ容量を100MB単位で追加できたり、最大60分/月の通話定額オプションを利用できたりと、オプションの細かさがセールスポイントのひとつといえる。また、もともとのプラン料金が、ワイモバイルに比べて安めである点も魅力的だ。

 一方、ワイモバイルのシンプルS/M/Lは、家族割や固定回線割など、ファミリー層向けへの割引施策が充実している。また、キャリアメールや留守番電話サービスが無料で使える点もうれしい。加えて、eSIMや災害用伝言板に対応していることも、同プランの強みであるといえそうだ。

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