レビュー

「LG G8X ThinQ」クイックインプレッション

2画面スマホ経験者から見た魅力

 2画面スマートフォン「LG G8X ThinQ」が、ソフトバンクから12月6日に発売される。2画面の特殊な端末としても、Snapdragon 855を搭載するハイスペックモデルとしても安い5万5440円(税込)という価格には驚いた人も多いだろう。

2画面スマホ経験者から見た「G8X ThinQ」の魅力

 筆者自身は、2画面のAndroid端末自体は過去に何度か購入して使ったことがある。2018年発売の「M Z-01K」、2013年発売の「MEDIAS W N-05E」、2011年発売の「Sony Tablet P」だ。そんなわけで、2画面自体に驚く段階は通過していて「久しぶりに2画面端末が出てきたな、また買ってみようかな」と考えている。

 一足先にG8X ThinQを数日間使ってみて、2画面スマホ経験者として魅力を感じたところが2つある。

真の意味で「2つのアプリを同時に使える」

 まず、真の意味で「2つのアプリを同時に使える」ということだ。2画面ならそれはそうだろうという声も聞こえてきそうだが、従来の2画面スマートフォンは、1画面のスマートフォンで画面分割によるマルチウィンドウ機能を使うときのように、片方のアプリを操作している間はもう片方が止まる仕様だった。G8X ThinQの場合は2画面ともアクティブ状態となり同時に操作できるので、「2つのゲームを同時に遊ぶ」といった欲張りな使い方も可能だ。

 ちなみに、デュアルスクリーンを有効にした状態で、メイン画面(右側)を分割すれば3つのアプリを同時に表示できる。

 左右で同じアプリを使うことはできないが、Chromeは例外的に両方の画面で同時に起動できる。左右で別のアプリを起動した時とは少し挙動が違い、左右の入れ替え操作はできず、代わりに「ワイドモード」という左右を繋げて1つの大画面として表示させるモードが出現する。Chromeのタブは左右別に記録されるようで、左の画面で見ていたタブを右に持っていくことはできない。やや複雑だが、使いこなす楽しみがある端末だ。

無理せず「普通のスマホ」としても使える

 複数の情報を同時に参照したい時、ライブ中継を見ながらSNSの反応を見たい時など、2画面が重宝する場面は多い。一方で、サッと取り出して連絡をしたり新着通知を確認するだけなら、ディスプレイは2枚も必要ないということも少なくない。また、画面やヒンジなどのパーツが増える分、どうしても2画面端末は重くなってしまう。内折りの機種なら毎回開かないと使えないことも弱点だ。

 G8X ThinQの場合、スマートフォンそのものは一般的な形状で、同梱されるデュアルスクリーンケースを装着することで2画面になる。2画面使用時の重量が300gを超えることや、2画面のまま充電するには専用のアダプター(同梱)が必要なことなど多少のデメリットはあるが、「普通のスマホ」としても使える安心感やメリットはそれ以上に大きい。必要な時だけ2画面にする、という無理のない使い方ができる。

 1画面の、という意味であえて「普通のスマホ」という表現をしたが、デュアルスクリーンケースを外しても十分に魅力的なスマートフォンだ。ハイエンドモデルのスペックで5万円台というお買い得感もさることながら、本体は防水で、おサイフケータイにも対応。さらに、対応機種が減っているフルセグにも対応する。画面内指紋センサーも搭載し、カメラは広角+超広角のデュアルカメラ。シンプルながらツボを押さえた仕様となっている。

広角カメラで撮影
超広角カメラで撮影

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