スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

話題の2画面スマホ「LG G8X ThinQ」が超ツカエる!

2つのアプリを併用できるポートフォリオ型スマートフォン

 あけましておめでとうございます!! 今年もよろしくお願いいたします。そして今年のケータイ Watch筆者記事では軽く文体を変えてみるので、それもよろしくお願いしてゆきたいッ!!

 で、2020年一発目のネタは、ソフトバンクのLGエレクトロニクス製Android端末「LG G8X ThinQ」(公式サイト)。去年から非常に強い興味を抱きまくっていたので、この年末年始にお借りして試用してみた。ちなみに、LG G8X ThinQは「エルジー ジーエイトエックス シンキュー」と読む。

LGエレクトロニクス製Android端末「LG G8X ThinQ」。右は端末本体で、一般的なスマートフォンと同様に使えるスレート型端末だ。付属の画面内蔵専用ケース「LGデュアルスクリーン」に本体を入れると、ポートフォリオ型とでも呼びたくなるデュアル画面スマートフォンに変身。2画面で別々のアプリを立ち上げて表示・使用することができる。ソフトバンクオンラインショップ税込価格は5万5440円。

 軽く変態な感じのスマホですな。そして俺はナゼ、この端末に強い興味が?

 俺の場合、昨年はミョーに「知らない土地に出張」するケースが多く、そこでスマートフォンでマップや路線図を多々参照した。乗換案内系アプリで乗るべき電車路線を調べたり、マップアプリで目的地までの徒歩ルートを見たり、同時にメッセンジャー系アプリで「スイマセン逆方向に歩いちゃって10分くらい遅れそうですゴメンナサイ!!」とか連絡を取ったり。さらには移動中にアプリで特急券を買ったり、店舗などの検索を行ったりも。

 上記のようなコトをそれぞれ気に入ったアプリで行うため、行動中にアプリの切り替えが頻発しがち。また初めて訪れる場所や初めて通る道でありつつ約束の時間があったりもするので、ヒジョーに焦ったりしがち。焦ってアプリを切り替えまくっている時に限って操作ミスが出たりして、悪い汗が出つつ心拍が高まるのであった。すなわちテンパりキョドり移動する俺。

 そして、「やっぱり地図は地図で、乗換案内は乗換案内で、個別の画面で並行して見られるのがいいんだよな~」と痛感。じゃあスマホ2台持ちで!!

 って実際やってみたら全然ダメですな2台持って2つの画面を見るとかって。両方片手持ちで片手操作なので曲芸みたいな状態になり、周囲の人から「……(何あのスマホマニア、キモっ)」的な視線を浴びる結果に。

 そんなところへ降臨したLG G8X ThinQ。2画面使えるのか。各画面で個別のアプリを使えるのか。……これ超イイんじゃね? というわけでLG G8X ThinQを試用してみたというハコビ。

 で、使ってみた結果から言うと、俺的用途においてヒッジョーに素晴らしくグレイトな端末であって現在購入をマジ考え中なのであった。ともあれ以降、LG G8X ThinQの使用感についてレビューしてみたい。

どんなふうな2画面スマホなの?

 2画面スマホ的な端末はこれまでにもあったし、タブレットに2つのアプリを同時に表示するという方法もある。のだが「2画面はいいんだけどさぁ~なんで携帯時に2画面が外にむき出し?」とか「必要な時は広げられる折りたたみタブレットか……えっ何この価格!!」といった、俺でも受け入れにくい高変態度端末ばかりという印象があった。

 一方、LG G8X ThinQはわかりやすくシンプルな方法で2画面を使えるようにしている。多くの人が「ほーいいじゃないか、こういうのでいいんだよ、こういうので」と言いそうな構造と機能性、そしてコストパフォーマンスを備えている。
 どんなふうに? 写真と説明文で見ていこう。

LG G8X ThinQ。約6.4インチの有機ELディスプレイ(2340×1080ピクセル)を搭載したAndroid 9端末で、厚さは約8.4mm、質量は約193g。カメラは、アウトカメラがデュアルカメラで、約1200万画素の標準カメラと約1300万画素の超広角カメラ(画角136°)を搭載。インカメラは約3200万画素で高精細自撮りが可能。チップセットはSnapdragon 855(2.9GHz+2.5GHz+1.7GHz)、RAMが6GB、ストレージが64GBと、ハイエンドクラスの処理性能がある。ストレージは若干少ない気がするが、SIMカードトレイ上にmicroSDカードスロットがあり、そこに最大512GBまでのmicroSDメモリーカードをセットできるので、まあ問題ないかな、と。また、フルセグやFeliCa(おサイフケータイ)にも対応しているのもイイ感じ。全体として、てんこ盛り系のハイエンドスマホですな。
LG G8X ThinQに付属するディスプレイ内蔵ケース「LGデュアルスクリーン」。LG G8X ThinQ専用のハードケースで、これを本体に装着すると「LG G8X ThinQに画面を1つ追加できる」というしくみ。2画面使いたい時はケースに装着し、LG G8X ThinQ単体で使いたい時はケースを外す、という使い分けもできる。2番めのディスプレイのみオフにすることも可能。ディスプレイ部は約6.4インチの有機ELディスプレイ(2340×1080ピクセル)で、LG G8X ThinQ本体のディスプレイと見比べると、インカメラ部の切り欠きまで含めて完全に同じディスプレイデバイスが使われているように見える。
本体とケースを合体させた様子。追加した画面は任意でオンオフできる。なお、ケースにはバッテリーは内蔵されておらず、ケース側のディスプレイはスマホ本体の電源を使用する。
閉じた状態。画面同士が合わさる向きで閉じるので、2つの画面とも保護される。ただし、この状態で厚さは約15mmで質量は約331g。バッテリー内蔵ケースに入れたスマホ的なずっしり感とゴツさになる。
ケース側のディスプレイはLG G8X ThinQ背面に折り返すことができる。折り返した状態でLG G8X ThinQ本体側画面のみを使うことができる(ケース側画面は自動的にオフになる)ので、ケースを装着したまま1画面で使うのもわりと現実的。また、ケース側画面をファインダーにしてアウトカメラで撮影すると、ファインダーがバリアングルディスプレイのように使えて快適だったりする。さらに、折り返した状態で高画素インカメラを使い、背面に折り返した画面をファインダーとして使って撮影することも可能。
手帳のような感じで開き、2つの画面で個別のアプリを利用可能。閉じた状態では表側上部のサブディスプレイが機能し、たとえば時間や日付などが表示される。着信があった場合もサブディスプレイに通知され、ケース左側のGoogleアシスタントキーを押せばそのまま通話できる。終話はGoogleアシスタントキー2度押し。

 本体&ケースの構造はこんな感じ。ケースの脱着も容易で好印象でありつつ、閉じればスリープで開けば起動したりもして、非常にスムーズに使える。

 って言うか!! なんかもう第2の画面の機能性や活用スタイルまでビシッとキマってて、しかもケース(つまり画面)の脱着が可能でケースを外せば薄型大画面スマホとしても使えて、すげぇ!! ヤベぇ!! 完璧じゃんこのデザイン!! とか思っちまいました。今後の2画面スマホのスタンダードスタイルになるのかも!?

「コレをヤリたかった」が完璧にデキて驚愕!!

 さ~て、2画面を使ってやりたかったことを試すゼ!! そしていろいろ試した結果を、写真と説明文でお伝えしてゆきたい!!

左は乗換案内アプリとマップアプリを同時表示しているところ。「もうすぐ駅に到着するけど、さて、どの電車に乗ればいいのかな?」みたいな使い方ですな。1台のスマホっていうか1画面だけ使ってアプリを頻繁に切り替えることを考えたら、2画面だと移動時のナビとして物凄く効率よく使える。右は乗換案内アプリとオンライン特急券購入サイトを同時表示しているところ。「目的の駅に○時到着だから、○時発の特急券を買おうかな」といった使い方。到着時間と発車時間を確実に確認しつつ特急券を購入できると安心感が高い。
俺の場合、ウェブサイトを読みながら同時に調べ物をしたりしがち。例えばGoogle検索とChromeを併用するわけだが、検索のたびにアプリを切り替えるのは面倒。左はそれら2つのアプリを同時に表示して使っている様子だが、ヒッジョーに便利!! 右はギャラリーアプリでスマホ内の写真を参照しつつ、Instagramアプリを使っているところ。「どの写真を投稿しようかな?」みたいな状況ですな。Instagramアプリだけで投稿する写真のブラウズは行えるが、写真のブラウズはギャラリーアプリなどのほうがスムーズなので、こういう使い方も現実的だと思う。
てゅーかウェブブラウザの2画面同時立ち上げとかできたりする? と試してみたら、左右画面ともChromeとして使うことができた(写真左)。とゆーコトは、Amazonとヨドバシを左右に開いて同じ品物の価格比べとか手軽にデキて便利ですな~。辞書サイトと読み物サイトを開いたりするのもアリですな~。
LG G8X ThinQには「ワイドモード」という表示モードがあり、Chrome使用時に2画面をひとつの画面として使える。ので、例えばChrome上で地図サイトにアクセスすれば、2画面で広々と地図を利用できる。もちろん縦でも横でもOK。また、横にしてChromeへ文字入力する場合、下側の画面全体がキーボード表示になって便利&愉快でありつつ、慣れるとタッチタイピングっぽく入力できたりして「これアリだなぁ」と思ったりも。写真右は地図サイトに文字入力して地点検索している様子だが、もちろん他のサイトでの入力時も下側画面全体がキーボードになる。なお、ワイドモードで縦表示時は、ナビゲーションバーやキーボードの中央部分が半分に分割されてしまい、使用不能ではないものの使いにくい。

 やべぇ!! 「これができるな」「これもできそう」というアイデア各種が、けっこー高いレベルで実現できた!! 2つの画面で個別の情報を扱えるという点で、もーこれまでにない利便性を強烈に感じるんですがっ!! LG G8X ThinQ超絶欲しくなったんですけどっ!!

 ただ、いつも2画面が必要ってわけではないので、1画面だけで使う場合はケースを着けておくと「重い端末」になっちゃいますな。また、ケース側の画面の電源はLG G8X ThinQ本体から取っているので、2画面状態で長く使うと、電池がけっこー速く減っていく感じ。

 ……と、LG G8X ThinQ超絶欲しい熱を抑えるべく、重いとか電池減るとか難癖つけてみたものの、俺の場合は重さなんか全然気にならないし大容量モバイルバッテリー携帯派だして、上記のような問題はまったく些細と言えよう。また、調べてみたら、上記ワイドモードをChrome以外のアプリでも使えるようにする技やアプリもあるそうで、んむ~やはりLG G8X ThinQが激欲しい!!

 てゅーかLG G8X ThinQって、けっこう激安感がある端末なんスよね~。Snapdragon 855のハイエンド機だし、おサイフケータイ使えてフルセグチューナとかも載っててガッツリ日本市場向けだし、上記のような2画面の実用性があって、ソフトバンクオンラインショップ税込価格は5万5440円。ディスプレイ内蔵ケース「LGデュアルスクリーン」付きで、である。ヤバくないスかこの端末のコストパフォーマンス。

 2020年の新春初買いはLG G8X ThinQって気がしている俺なのであった。とりあえず原稿書き終えたので、ソフトバンクショップに行ってこようかナ~と考えているのであった。

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。