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NTTレゾナントが「gooのスマホ」、ZTE製スマホ3機種で

 NTTレゾナントは、「goo」ブランドのスマートフォン「gooのスマホ」を発売する。まずZTE製のAndroid 5.0搭載スマートフォン3機種がラインアップされ、4月22日11時から予約を受け付ける。パッケージには「OCN モバイル ONE」の音声通話対応SIMカードが同梱される。価格は「g01(Blade L3ベース)」が1万円(税抜、以下同)、「g02(Blade S Lite)」が2万円、「g03(Blade S)」が3万円。

 あわせてニュースアプリ「goo milk feeder」、使い方を案内する初心者向けアプリ「goo やさしいスマホ」がプリセットされる。

 新機種はいずれもネットを通じた販売となり、実店舗での展示などは未定。端末単体での販売は予定されていない。NTTレゾナントではパッケージに同梱される「ONE モバイル ONE」の利用を想定。いわゆるSIMロックフリーで、「ONE モバイル ONE」を含め既にMVNOのサービスを利用するなど手持ちのSIMカードがあれば、そのSIMカードで利用することもできる。

g03(グーマルサン)

 最もハイエンドとなるのはオクタコアCPU(1.5GHz/1.0GHz、Snapdragon 615/MSM8939)を採用した「g03」だ。5インチ、1280×720ドットのIPS液晶ディスプレイ、ソニー製の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS IMX214」を採用した1300万画素カメラと、500万画素のフロントカメラを装備。ベースモデルは「Blade S」とされているが、3月、バルセロナで発表された「Blade S6」と同じものだという。

g03

 メモリは2GB、ストレージは16GBで、バッテリーは2400mAh。大きさは144×70.7×7.7mm、重さは約132g。ボディカラーはプラチナシルバーとプラチナピンク。LTE(2.1GHz/B1、1.7GHz/B3、800MHz/B19)、W-CDMA、GSMに対応。デュアルnanoSIMスロット(LTE/GSM)を装備し、Wi-Fi(IEEE802.11b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0、Hi-Fiサウンドをサポートする。

 g03のホームアプリはZTEオリジナルのもので、いわゆるアプリ一覧(ドロワー)がない。またカメラアプリもZTEオリジナルとなる。今後はフロントカメラを使った網膜認証機能が追加される。網膜周辺の血管をチェックする仕組みとのことで、ある程度光がある環境で利用する形。ひとまず待受状態のロック解除で利用できるようになる。

g02(グーマルニ)

 「g02」は、「g03」と同じ筐体とボディカラーを採用しつつ、ストレージやメモリ、カメラなどでコストダウンを図ったミドルクラスの機種。

g02

 チップセットはMSM8916(Snapdragon 410)で、1.2GHz駆動のクアッドコア。1GBのメモリ、8GBのストレージ、5インチ(1280×720ドット)のIPS液晶ディスプレイを搭載する。アウトカメラは800万画素、フロントカメラは500万画素。バッテリー容量は2400mAh。LTE、W-CDMA、GSMに対応し、こちらもLTEとGSM対応のデュアルnanoSIMスロットが用意される。

g01(グーマルイチ)

 「g01」は、3G対応で、エントリークラスの機種。LTE非対応ながら、初号機を示す型番、そしてgooのブランドカラーにあわせてボディカラーにパールレッドが用意されるなど、1万円という価格とともに「gooのスマホ」を象徴する。

 チップセットはMediaTekのMT6582M(1.3GHzクアッドコア)で、ストレージは8GB、メモリは1GB。5インチのフルワイドVGA(854×480ドット)TFT液晶ディスプレイや500万画素カメラ(フロント200万画素)。バッテリーは1850mAh。大きさは143.2×72.7×8.9mm、重さは約150g。ボディカラーはパールレッドとパールホワイト。こちらのホームアプリはAndroid標準のものになる。

g01

gooのサービスと両輪で

 これまで、SIM関連のWebコンテンツや、SIMロックフリースマホの販売を手がけてきたgoo。NTTレゾナント代表取締役社長の若井昌宏氏は、具体的な数量は明らかにしないものの、「想定を上回る台数だった」と手応えがあること、格安スマホに対してユーザーから多くの声が寄せられたことから、今回、gooブランドのスマートフォンを販売することになったと語る。

若井氏

 2014年度は高いITリテラシーのユーザーで2台目として利用されることを想定していたものの、実際はシニア層からの利用も多かった。リテラシーが高い層に加えて、さらにアクティブなシニアなど幅広い層を獲得するため使いやすい仕組みを整えることに注力したとする。SIMカードの利用開始手続きは、ユーザー自身が行う形だが、goo自身がMVNOになる予定は「今のところ考えていない」と若井社長はコメント。

 これまではいわゆるポータルサイトとして展開してきたが、今回の施策を通じて、gooでは端末、通信サービス、アプリ、サポートを組み合わせた「四位一体」のサービスを展開する方針を明らかにした。端末販売だけに注力するのではなく、故障時の保証サービス、独自のニュースアプリを通じたgooの他のサービスへの誘導を用意することが大きな特徴とする。なお、ZTEとは独占的な契約ではなく、他のSIMカードパッケージや他の端末ラインアップを扱う可能性はあるという。

 goo全体としては、Data Management Platform(データマネジメントプラットフォーム、DMP)を活用する方針で、ユーザーに最適な広告を予測して案内するといった仕組みを今後強化していく。gooブランドのスマホでは、「機能はメカニズムとして織り込んでいる。それがどういう商品に展開していくかは今後の話」(若井社長)として、明らかにされなかった。

 一方、ZTEからは、アジア太平洋ロシア統括本部総経理の張樹民氏が出席。ZTEとしては、2015年の目標としてスマートフォンをグローバルで6000万台、アジアでは1000万台出荷する目標と説明。2014年からSIMロックフリー端末市場へ参入した際からNTTレゾナント、そして日本での販売代理店(保守・物流)としてエイヤー社と協力関係を築いてきたという。gooのスマホのベースとなったBladeシリーズはZTEの名を全世界に広めたシリーズと紹介され、グローバルでの出荷数が既に2000万台を超えていることも明らかにされた。

ZTEの張氏

関口 聖