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貝印、スマホアプリも提供する新型カミソリ「Xfit」

 貝印は、使い捨てのカミソリと替刃式のカミソリの機能をあわせ持った新製品「Xfit」(クロスフィット)を3月上旬より全国で発売する。一部店舗では販売が開始されており、価格は700円(税抜)。製品パッケージは、ホルダーと5枚刃の替刃4個が同梱された“2カ月パック”となっている。iOS、Androidに対応した無料のスマートフォンアプリは3月上~中旬に提供される予定。

替刃式で2カ月使い切りのカミソリ「Xfit」
アプリ「HIGE LIFE」

スマホアプリで髭剃りを前向きに演出

 「Xfit」の展開にあたっては、大々的なプロモーションではなく、ユーザーとの接点を重視する方針が採用されている。iOS、Androidに対応するスマートフォンアプリ「HIGE LIFE」(ヒゲ ライフ)が提供され、替刃を取り付けた「Xfit」の形状を認識させると、ユーザー自身のヒゲの写真を撮影して送信しヒゲに関するアドバイスが受けられる購入者限定コンテンツ「HIGE KARTE」(ヒゲ カルテ)を利用できる。

 アプリでは、「Xfit」の替刃の交換推奨期間である2週間ごとにアラートを表示できる。また、1日1分間、365日提供されるという“ヒゲシェービングコンテンツ”として、ヒゲに関するうんちく話などを聞ける「HIGE FM」も用意される。

商品の形状を認識すると、ヒゲに関するアドバイスを受けられる
1日1分間の「HIGE FM」
替刃の交換時期も通知可能

セットの替刃を使い切ったらホルダーごと交換、“替刃迷子”を防止

 今回発売された「Xfit」は、刃を交換しない使い捨てのカミソリと、替刃式のカミソリの機能を融合させたという新製品。替刃式カミソリと同じように5枚刃のカミソリ部分を交換でき、衛生面や肌への負担から2週間ごとの交換を推奨している。パッケージに同梱された4個の替刃を使い切る2カ月後には、ホルダーも捨てて交換するというコンセプトの製品になっている。

 これにより、ホルダーを含めて清潔に保てるほか、替刃を購入する際に対応する替刃が分からない、売り場で見つけられないといった不満も解消できるとする。同社の調査によれば、替刃が分からないのでホルダーごと買い換えるといったケースが増加しているという。

 また、替刃よりコストがかかるというホルダー部分のコストを削減しパッケージ全体でも低価格を実現。交換用の替刃が値上がりしている海外ブランドの替刃式カミソリと比較して、年間コストは約半額になるとしており、「圧倒的にリーズナブルで賢い選択」とアピールしている。なお、同社製の替刃式カミソリとの比較では、年間コストは同等とのこと。

 ホルダーも使い捨てとするにあたり、使用する樹脂の量を大幅に削減するなど環境への影響にも配慮。パッケージはリサイクル素材が使われ、紙の使用量も削減している。パッケージに同梱される4個の替刃のキャップは分離でき、1つずつキャップを付けて替刃を捨てたり、キャップを付けたまま必要な個数だけを外出先に持ち出したりできる。

 機能面では、同社独自の3Dヘッドを採用するほか、ワンプッシュで替刃の着脱が可能。替刃は、プラズマイオンを浸透させる超・硬刃技術「PINK処理」で強度を向上させた日本製の5枚刃で、刃先の強度を増すチタン合金コーティングや、摩擦抵抗を減らすフッ素樹脂コーティングも施されていてる。

 また、替刃のフレームでは、刃の衝撃耐性強度の向上が図られている。新しくL型フレームが採用されており、溶接時のたわみを減らし品質を安定化。刃の裏側で支える“わたし”部分が減ることで目詰まりも少なくなっている。製品開発にあたって4つの特許を新たに取得し、貝印がすでに持つ11の特許も投入されている。

 貝印では「Xfit」を、使い捨てカミソリで大きなシェアを持つ同社のノウハウを活かした、新市場を開拓する製品と位置づけている。

太田 亮三