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ハイスペック、フラットな薄型ボディ「Xperia Z SO-02E」

ハイスペック、フラットな薄型ボディ「Xperia Z SO-02E」

 ソニーモバイル製の「Xperia Z SO-02E」は、フルHDサイズの5インチディスプレイを搭載するAndroid 4.1搭載スマートフォン。NEXTシリーズの1つ。2月9日に発売される予定で、1月23日に事前予約の受付が開始される。月々サポート適用後の実質価格は、2万円台後半になる見込みだ。

 1月上旬に米国で開催された展示会「2013 INTERNATIONAL CES」において発表された「Xperia Z」の日本向けモデル。グローバルモデルとの違いは、FeliCa、赤外線通信、ワンセグ(外付けアンテナ)のほか、外部メモリとしてmicroSDHCに加えて、microSDXCもサポートする。外観では背面に刻印されていた「CEマーク」などの認証マークが小さくなり、右端によせられ、「SO-02E」の型番もここに入る。 ただし、ボディのサイズはグローバル版から一切変更が加えられていない。会場の説明員によると「日本版をベースに同一の設計がされている」とのことで、ケースなどの周辺機器を共通化する狙いもあったようだ。

 ディスプレイ面、背面がフラットで、7.9mmという薄いボディが印象的な外観は、背面にも強化ガラスが用いられており、手にすると薄さが際立つ印象を強く与え、高い質感を演出する。ガラス素材だが「落下試験などは通常のドコモ基準で行っている。破損の心配が高いわけではない」(同上)という。四隅が球状になっているため、スクウェアな印象の割には手に取ったときの持ち心地がいい。ソニーでは、このデザインを「Omni Balance Design」と呼んでいる。ボディカラーは、Black、White、Purpleの3色。

 5インチディスプレイは、タッチセンサー部とガラス部を一体化した。これによって、ディスプレイ部分の薄型化や、タッチに対する精度の向上が図られている。動きのある映像もフレーム単位で分析してコントラストや彩度などを補正する「モバイルブラビアエンジン2」を搭載しているため、写真や動画も美しく表示できるのが特徴だ。ディスプレイの解像度は1920×1080ドットで、ピクセルの密度を表すppiは443ppiとなる。ただし、Android 4.0以上の標準仕様に準拠し、ディスプレイ内にソフトウェアキーが配置されているため、その分画面はやや縦に狭くなる。カメラや画像、動画表示時などは、このキーが消える仕様だ。

 1310万画素カメラは、ソニーの最新裏面照射型CMOSセンサーである「Exmor RS for mobile」を世界で初めて採用。Exmor RS for mobileは「積層型構造」が特徴で、信号処理回路のチップ上に画素を重ね合わせている。

 ソニーのデジタルカメラ「Cyber-shot」シリーズで用いられている「プレミアムおまかせオート」も搭載し、撮影シーンの設定の手間を省いて、手軽にカメラを利用できる。夜景や逆光時には自動的に複数枚の写真を合成し、最大で11種類のシーン認識に対応。「Xperia AX SO-01E」や「Xperia VL SOL21」に搭載さているプレミアムおまかせオートよりも、2種類シーンが増え、仕上がりもその分よくなる可能性が高くなる。動画撮影では、新たにHDR(ハイダイナミックレンジ)撮影に対応した。また、動画を撮りながらの静止画保存もできるようになった。

 ソニーの技術は音楽再生にも生かされている。内蔵している音楽再生アプリは「Walkmanアプリ」と呼ばれ、音質を補正する「ClearAuidio+」も利用可能。これをオフにしたときは、手動でのイコライザ設定も行える。ソニー製のイヤホンを同梱するのも、Xperia Zならではだ。写真を表示するための「アルバム」は、従来どおりピンチイン・アウトでのスケール変更に対応。ジオタグを読み取って地図上に写真をプロットすることもできる。ムービーでは、ネット経由でGracenote社の情報を得ることが可能。出演者の情報などを確認できる。

 Xperiaの特長とも言えるユーザーインターフェイスも、Xperia Zでは大きく変わった。たとえば、ホーム画面を長押しすると、アプリやウィジェットを設置するモードに切り替わる。この状態では上にホーム画面のサムネールが、下にボタンが表示され、どの画面にどのウィジェットやアイコンを置くかを選択しやすくなった。ホームボタンを押した際に表示されるメインの画面を変更することも可能だ。ロック画面はどの場所をタップしても反応するようになり、ドラッグするとブラインドがパラパラと開くようなエフェクトがかかりながら、ホーム画面が現れる。通知上のボタンは2段構成になった。

 なお、Xperia Zにはソニー製のホーム画面、アプリに加え、ドコモの「docomo Palette UI」や各種アプリも内蔵されている。こうした機能を利用するには、ソニー側のものを指定しておく必要があり、初期設定時に選択することが可能だ。利用開始後は、設定メニューから変更ができるほか、「今回はすぐに使えるようにするため、ホーム画面にもショートカットを設置した」(同上)とのこと。また、ドコモ側のdocomo Palette UIも、Xperia Z専用にデザインが見直されている。ドコモの説明によると、ソニーのデザイナーも関わっており、ホーム画面のドック部分に敷かれていた背景を廃したほか、アプリ一覧画面での色もグレーに統一し、Xperiaの世界観を崩さないように配慮したそうだ。

 このほか、バッテリーを節約する「省電力モード」も搭載された。車での利用を想定し、機能を絞り込んでアイコンを大きくした「Sonyドライブ」も内蔵される。Xperia AXから搭載された、「スモールアプリ」も継承されている。スモールアプリは、アプリ履歴ボタンから呼び出す仕組みで、Google Playでアプリを追加することもできる。

 大きさは約139×71×7.9mm、重さは約146g。バッテリーは2330mAh(脱着不可)。連続待受時間は3Gで約480時間、LTEで約420時間、GSMで約380時間、連続通話時間は3Gで約640分、GSMで約580分。Xi(下り最大100Mbps/上り最大37.5Mbps)、GSM、防水、おサイフケータイ(NFC決済対応)、ワンセグ、赤外線通信、Wi-Fi(テザリング)、Bluetooth 4.0、DLNA/DTCP-IPなどに対応。NOTTVは利用できない。チップセットは1.5GHz駆動のクアッドコアCPU(APQ8064)、16GBのストレージ、2GBのメモリを内蔵する。

【お詫びと訂正 2013/1/23 11:20】
 記事初出時、カメラセンサー「Exmor RS for mobile」に関する記述で、「RGBに、W(ホワイト)が追加」としておりましたが、「ホワイトは追加されていない」という内容が正しい仕様と判明いたしました。お詫びして訂正いたします。

関口 聖

石野 純也