【Mobile World Congress 2013】

ソニーモバイルがXperiaの戦略を発表、Wi-Fi版Xperia Tablet Zも

 ソニーモバイルは、25日(現地時間)にプレスカンファレンスを開催し、Xperiaについての戦略を同社の社長兼CEO、鈴木国正氏が語った。ゲストとして、ソニーの社長兼CEO、平井一夫氏も登壇し、「ソニーの先端テクノロジーをモバイルに投入していく」と宣言した。

ソニーモバイルの社長兼CEO、鈴木国正氏が戦略を解説
ゲストとして、ソニーの社長兼CEO、平井一夫氏も登壇した

 2013年は、ソニーモバイルにとって「ブレークスルーの1年」(鈴木氏)と位置づけられている。競争力のある製品を作り、セールスやマーケティングで成功を収めてコンシューマーとの関係を築き、流通を強化するというのが目指すところだ。製品については、1月に開催されたCESで「Xperia Z」を発表。各国で大々的にキャンペーンを行い、流通という点ではキャリアとの提携も強化している。

2013年はソニーモバイルにとって「ブレークスルーの1年」と位置づけられている
音楽、カメラ、テレビ、ゲームで培ってきた技術やサービス、コンテンツを、惜しみなくモバイルに投入していく

 Xperia Zは、海外でも好評で約60カ国で発売される。鈴木氏によると、ドイツのベルリンにあるソニーの旗艦店では「2時間で完売した」という。こうした流れを受け、「Mobile World Congress 2013」で新たに披露されたのがグローバル版の「Xperia Tablet Z」だ。

ドイツではXperia Zが2月21日に発売された。ソニーストアには行列ができ、2時間で完売したという

 日本では、ドコモから「Xperia Table Z SO-03E」として発表されたが、海外版もほぼ同一のスペック・外観で、NOTTVとワンセグを搭載しないなどの違いがある。セルラー版(LTE、3G)とWi-Fi版が用意され、春に発売される。

グローバル版のXperia Tablet Zが発表された。国内向けの機能を除けば、仕様はドコモ版に近い。Wi-Fi版も発売される

 Xperia Tablet Zは、世界最薄・最軽量の10.1インチタブレットとして紹介され、サイズは266×172×6.9mm、重量は495gとなる。ディスプレイは1920×1200ドットの解像度を持ち、「モバイルブラビアエンジン2」や「S-Force Front Surround 3D」といったソニーの技術を搭載。背面のカメラには810万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R for mobile」を採用する。

Walkmanアプリやアルバムアプリは、タブレットに最適化したユーザーインターフェイスを備える。写真のWalkmanアプリは、夏にリリースされる新バージョン
国によって対応は異なるが、セルラー版とWi-Fi版の2種類が発売される
バックグラウンドのアプリを制御する「スタミナモード」や、位置情報に基づいて自動でWi-Fiをオンにする機能も搭載

 プレスカンファレンスでは、Xperia ZやXperia Tablet Zに内蔵される「Walkmanアプリ」の最新版も公開された。現在のWalkmanアプリは、内蔵メモリやmicroSDカードに保存した楽曲を再生するためのプレイヤーだが、ここにソニーの定額制音楽サービス「Music Unlimited」が統合され、「ローカルのコンテンツと(インターネット上の)800万の楽曲を、1つの場所で管理できる」(ソニーモバイル メディアアプリケーション企画担当 石田真衣子氏)ようになる。この新Walkmanアプリは、今年の夏に登場する予定だ。

ソニーアプリの解説を行った石田氏。Music Unlimitedが統合されたWalkmanアプリは、夏にリリースされる

石野 純也