ニュース

ソフトバンク宮川社長、セブン&アイ提携の狙いを語る

 ソフトバンクは4日、2027年3月期第1四半期決算を発表した。決算説明会では、セブン&アイ・ホールディングスとの資本業務提携についても語られた。7月31日に発表された提携では、ソフトバンク、PayPay、三井住友カードの3社が総額3000億円を出資し、AI技術を活用した次世代の生活インフラ構築を目指す。

ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員兼CEO 宮川潤一氏

 ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏は、「セブンが目指す未来型コンビニエンスストアの実現に向けて、技術面でのお手伝いをする」と語った。さらに今後の展望について、「日本で進化させた次世代生活インフラのビジネスモデルを作り、セブンと一緒に世界へ広げていきたい」と意気込みを見せた。

3000億円規模の投資と巨大経済圏の創出

 今回の資本業務提携では、ソフトバンク、PayPay、三井住友カードの3社がそれぞれ1000億円ずつ、合計3000億円を出資する。この資金は、セブン&アイが目指す次世代生活インフラに向けたAX(AIトランスフォーメーション)およびDX投資の原資として活用される。

 具体的な第一歩として、セブン&アイの会員基盤「7iD」を「PayPay ID」へと統合する。LINEやヤフーなどのサービス群と連携させることで、1億人規模の新たな生活経済圏を生み出す狙いがある。コンビニ業界が抱える人手不足や物流危機といった課題を、最新テクノロジーで解決していく方針。

AIとロボットが変える店舗オペレーション

 現場の店舗オペレーションには、ソフトバンクのAI基盤を導入する。内容は検討段階としながらも、AIが日々の需要を予測し、商品の発注や補充、適切なスタッフ配置を提案する仕組みを構築する。

 店舗スタッフがスマートグラスを着用することで、リアルタイムの自動翻訳による多言語接客を可能にし、増加する訪日外国人への対応を円滑にする。

 さらに、バックヤードでの荷物搬入や品出しにはヒューマノイドロボットを投入し、重労働の負担を軽減する。ロボットが店舗業務をサポートすることで、スタッフは人間にしかできない接客や売り場づくりに集中できるようになる。

 また、ユーザーの体調変化をAIが察知してLINEで最適なメニューを提案し、自動運転ロボットが自宅まで配送するような新しい購買体験も視野に入れる。

災害時の拠点化と世界展開への構想

 持続可能な店舗運営に向けて、環境保全や災害対策への取り組みも強化する。店舗に大型バッテリーを配置し、エネルギーマネジメントシステムとAIを連携させることで、平常時の電力消費を最適化する。

 地震などの大規模な自然災害の発生時には、地域社会を支える貴重な電力供給拠点やライフラインとして機能する体制を構築する。