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バスの「ハンズフリー決済」実現へ、JCBなど3社

 ジェーシービー(JCB)とりそなホールディングス、小田原機器の3社は9日、「UWB」(超広帯域無線通信)を活用したバス向け「ハンズフリー決済」などの実用化に向けて「UWB決済に関する協業覚書」を締結した。

 3社はUWB通信を用いた新しい決済手段の実用化を推進する。UWBは、数十mの距離があってもデバイスの正確な位置特定と高速通信ができる。これにより、スマートフォンをポケットやカバンから取り出すことなく支払いが完了する「ハンズフリー決済」が可能になる。

 自動で認証と決済が行われるため、運転手による乗降時の決済対応や問い合わせが不要で、安全性の向上や定時運行に寄与する。さらに、正確な位置情報を活用することで車内の混雑状況をリアルタイムに把握できるようになり、停留所で待つ乗客へ混雑の少ないバスを案内するといった、混雑回避を促す運用の実現も想定されている。ほかに、乗車履歴データを活用し、利用者のスマートフォンや車内のスマートディスプレイを通じて、個別の広告やクーポン配信、ポイント付与、運行情報の案内などを行う環境整備を目指す。

 店舗の決済や駅の改札などでUWB通信技術の活用への期待が高まっているものの、改札やレジを持たないバスや路面電車といった公共交通向けのソリューションは、これまで十分に整備されていなかった。また、バス業界では高齢化や運転手不足が深刻化しており、多様な決済手段への対応や乗客へのサポート業務が現場の負担を増やし、混雑時の定時運行に影響を与えるという課題を抱えている。

 今後、3社はFiRa Consortium参画ベンダー各社の支援のもとで、2026年度にバス向けの決済および技術実証をスタートさせる。その後、2027年度に小規模な商用化を経て、2028年度の本格的な実用化を目指す方針。既存のインフラに適応しやすいソリューションの構築を進め、将来的には鉄道や店舗との連携を視野に入れたシームレスなサービスの実現も視野に入れる。