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楽天モバイル、第1四半期EBITDAが初の10億円黒字に転換 解約率も改善

 楽天グループは14日、2026年度第1四半期決算を発表した。モバイルセグメントの売上収益は前年同期比18.5%増の1312億円となり、EBITDAは10億円と、本格参入後初の第1四半期黒字化を達成した。

「成長資金を除けば287億円の利益」

 モバイルセグメントのNon-GAAP営業損失は380億円と、前年同期から133億円の改善。三木谷浩史代表取締役会長は、「モバイルセグメントは大変順調にいっている」と手応えを語る。

 三木谷氏が特にアピールしたのは、新規顧客獲得や店舗運営などのマーケティング費用を除いた「プレマーケティングキャッシュフロー(PMCF)」の状況。同指標は287億円のプラスとなっており、前年同期比で85.7%増加した。

 三木谷氏は、「我々はまだまだ顧客基盤を拡大しようという成長過程にあるが、その成長資金を除けばすでに287億円の利益が出ている。年間ベースでいくと1000億円を超えてきている」と説明。

楽天モバイル 三木谷浩史代表取締役会長

 また、楽天モバイル単体の業績を見ても、売上収益は前年同期比23.9%増の1080億円を記録し、固定資産税を除くEBITDAは66億円のプラスとなっている。

契約回線数は1036万、短期解約の抑制が奏功

 2026年3月末時点での楽天モバイルの全契約回線数は1036万回線に達し、前年同期から174万回線増加した。第1四半期のMNO純増数は37.3万回線と、前年同期の32.4万回線から15%の伸びを示す。

 解約率も改善傾向にある。MNO単純解約率は前年同期の1.99%から1.76%に低下。速報値となる4月の単純解約率は1.45%まで改善されている。

 要因について三木谷氏は、ポイント獲得目的で短期的に他社へ乗り換えるユーザーへの対策が効果を上げていると説明。「5回線以上は手数料をいただくことや、本人確認ルールを強化することなどを行い、短期的に移られるユーザーを抑えたことが極めて重要なポイントだった」と語る。

データ利用量は過去最高、ARPUも上昇傾向

 トラフィックの状況については、MNOの平均日次データ使用量が1.16GBとなり、過去最高を更新。データ通信の利用が活発化していることがうかがえる。

 収益の柱となるARPU(1ユーザーあたりの平均売上)は2442円となり、オプションARPUやその他ARPUが着実に成長している。三木谷氏は「ARPUについては店舗を中心に非常に上がりつつある」と述べ、今後の収益性向上に自信をのぞかせた。

設備投資は262億円、基地局建設をさらに加速

 第1四半期のネットワーク関連設備投資額は262億円となった。2026年通期では2000億円規模の投資を予定している。

 第2四半期以降は、さらなる基地局建設の加速を目指す方針。具体策として、社内人員の増強に加え、設置場所の選定や地権者交渉、現地調査といった前工程の自社内製化を推進する。また、リアルタイム映像を用いた遠隔での現地調査を実施することで、現場の人手不足解消と効率化を図るとしている。