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Nothing、日本市場を文化の拠点に 「Phone (4a)」シリーズや今後の取り組みを発表

 Nothing Japanは15日、天王洲のWHAT CAFEで発表会「NOTHING 2026 SPRING UPDATE」を開催した。発表会では、Nothing Japanマネージングディレクターの黒住吉郎氏に加え、英Nothingからチーフ・ブランド・オフィサーのチャーリー・スミス氏が登壇。「Nothing Phone (4a)」シリーズなどをお披露目した。

アバンギャルディと黒住吉郎氏(中央左)、チャーリー・スミス氏(中央右)

過去1年の振り返りと日本市場への期待

 登壇した黒住氏は、この1年を「盛りだくさんの1年だった」と振り返る。

Nothing Japan マネージングディレクター 黒住吉郎氏

 楽天モバイルとのパートナーシップ締結や、フラッグシップモデル「Phone (3)」、ヘッドホン「Headphone (1)」、エントリーモデル「Phone (3a) Lite」の発売などを挙げ、製品ラインアップの拡充により、より多くのユーザーにNothingの体験が広がったことに触れた。

 そして、ブランドのさらなる進化を伝えるべく、来日したチャーリー・スミス氏を紹介した。

日本への投資拡大と「反逆的な創造性」

 登壇したスミス氏は、自身の個人的な体験として、90年代に「G-SHOCK」を手にしたエピソードを披露。日本のデザインやファッション、イノベーション、そして文化が、常にグローバルな文化を形作ってきたと語った。

 同氏によれば、Nothingの成長を牽引しているのは単なるセールスやマーケティングではなく、常識に挑戦することから生まれるデザインDNAそのものだという。従来の文化に反旗を翻し、テクノロジー、アート、文化、実験を融合させて、「次世代のクリエイターのためのテック企業」になることを目指すと宣言した。

Nothing チーフ・ブランド・オフィサー チャーリー・スミス氏

 また、現在のAIによる変革を「電気やインターネットの登場に匹敵する規模」の革命と捉え、退屈なテクノロジーの時代が終わったと指摘。文化や人間同士の繋がりが重要視される未来のデザインを形作っていく決意を語った。

 こうした哲学の一環として、成長とは単なる規模の拡大ではなく新しい文化を創り出すことであり、日本以上にそれに適した場所はないとしている。スミス氏は今後、日本市場へのコミットメントを強固にし、自身も日本での滞在時間を増やしていく考えを示した。

アバンギャルディによるパフォーマンスも

 発表会では、スマートフォン「Phone (4a)」および「Phone (4a) Pro」、そして「Headphone (a)」の新色が発表された。

 「Phone (4a) Pro」は4月22日発売、「Phone (4a)」は5月8日発売。いずれも本日より予約を受け付けている。

Nothing Phone (4a)
Nothing Phone (4a) Pro

 Nothingスマートフォンに搭載される「Nothing OS」に備わるAI機能のひとつに「Essential Apps」がある。これはプロンプトを入力することで、ホーム画面に配置できるウィジェット形式のミニアプリを簡単に制作できる機能。

 Nothing Japanは、この新しい体験を周知するためのワークショップを開催すると発表した。さらに、学生向け割引も開始する予定だという。詳細は後日、公式SNSで発表される。

 あわせて、ワイヤレスヘッドホン「Headphone (a)」の新色イエローも発表。22日に発売され、現在予約を受け付けている。

Headphone (a)
新色イエロー

 最後に黒住氏は「ピンクとイエロー、音楽といっしょに楽しみたくなる新色。実物はもっと素敵だ」とアピール。独自の世界観で知られるダンスグループ「アバンギャルディ」が登場し、「Headphone (a)」と「Phone (4a)」シリーズを身に着けたパフォーマンスで締めくくった。

アバンギャルディ

黒住氏への囲み取材

――日本市場における現在のビジネス状況は。

黒住氏
 具体的な数字は言えませんが、ビジネス全体で言うと2024年、2025年とかなりの数字で伸びているのは確かです。Nothing Japanにおける伸び率は、オーディオ面でもスマホ面でもかなり高いです。

 楽天モバイルとの取り組みやラインナップの拡充、また新生活セールなどでお安い値段でお客様に届ける要素があったことが、ビジネス全体のボリュームアップに繋がっています。

――今回、キャリアパートナーとしてKDDIを選んだ経緯や、体制の変化について教えてほしい。

黒住氏
 Nothing Japanとしての体制も、徐々にですが大きくなって質も良くなってきています。一方でビジネスオペレーションとしては、日本国内だけでなく生産・開発拠点である深センなどの増強もできていなければなりません。

 そうしたプラットフォームが整い、開発チームを複数持てるようになってきたことで、今回KDDIとご一緒させていただくことになりました。

――円安や部材高騰の影響、価格維持についての考えを教えてほしい。

黒住氏
 もちろん値上げはしたくないですが、我々も予測できない要素が出てくる可能性はあります。

 たとえば「石油が上がればこうなる」といった方程式がダイレクトに来てしまう。特にメモリに関してはシビアで、大手のメモリメーカーを持たない我々にとっては価格高騰が非常に厳しく、実際に一部のメモリでは3倍ぐらいのコストになっています。

 部品代だけで吸収しきれないレベルの影響が出てきた場合は、そういった(値上げの)こともあり得るのかなと考えています。

――今回追加された新色のピンクやイエローには、どのような意図があるのか。

黒住氏
 色に関して、我々は意外とこだわっています。今回、かなりレアな色として「ピンク」を出しました。内部の人間も「これサクラ(色)だよね」と言ったりしているのですが、サクラにしてしまうと春のこの時期だけに限定されてしまうので、あえて「ピンク」としています。

 また「イエロー」も実は非常に春らしい色です。日本ではピンクが想起されやすいですが、海外ではミモザのようにイエローの方が春のテーマカラーだったりします。そういった温かみのある色として、今回はグローバル一斉に投入することにしました。

――直営店の日本展開の予定について教えてほしい。

黒住氏
 直営店に関しては、カール・ペイ(CEO)がニューヨークと東京に関しても「今年中に何とか」と言っていました。

 現在、その計画で進めてはいますが、お店の問題はスケジュールの影響も出るので、詳細が決まってからお知らせします。

 イメージして頂きたいのは、ロンドンのソーホーにあるような、あの雰囲気のお店です。

発表会の様子

Nothing製品のデザインスケッチ
歴代Nothing製品も展示
イエローの「Headphone (1)」を身に着けたDJも