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ソニーとATP Mediaが提携、テニス中継にARや新視点カメラ導入

 ソニーは、ATP Mediaと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。テニスの国際大会における中継に最先端の技術や製品を提供する、複数年にわたる提携となる。

 ATP Mediaは、男子プロテニス協会(ATP)が運営するATPツアーのメディア部門。放映権の管理や中継映像の制作などを担う。

 ソニーとATP Mediaは、ソニー傘下のHawk-Eye Innovations(ホークアイ)、Beyond Sports、Pulselive、KinaTrax、STATSportsに加え、ソニーがもつプロ向けサービスの技術や知識を活用するとしている。ATPツアーの世界的な中継網や、「Tennis TV」の観戦体験、ファンとのつながりを向上させる技術革新を生み出すことを目指す。

 この取り組みには2026年前半に提供開始予定の新しい「Tennis TV」モバイルアプリの開発も含まれるとしている。

 11月9日~16日にイタリア・トリノで開催中のATPファイナルズでは、ホークアイの「HawkAR」を活用。ATPツアーの中継で初めて、AR(拡張現実)でプレーの統計データを中継映像に重ねて提供する。

 ホークアイのトラッキングシステムでリアルタイムに取得したプレーデータを視覚化し、トップ選手のパワーやスピードといった情報を確認しながら観戦できるという。

 また、同大会でホークアイの「HawkVISION」を中継映像に活用。一列に並んだ複数の小型カメラとソフトウェアの制御で、カメラを動かさずに映像の視点を操作できると説明する。

 カメラの動きで選手や観客の集中を妨げずに、選手と同じコート目線での観戦が楽しめるとのこと。今後ATPマスターズ1000の全9大会や、2026年のATPファイナルズでも採用される予定。