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通話もしやすいAndroidベースのフィーチャーフォン「ARROWSケータイ」

 「ARROWSケータイ F-05G」は、同時に発表された「AQUOSケータイ」と同じくOSにAndroid 4.4を採用しつつ、スマートフォンのような機能はごく一部に抑え、フィーチャーフォンとして仕上げられた機種。6月中旬発売予定で、実質負担は2万円以下になる見込み。

 F-05Gは通話とメールといった基本機能だけを求めるユーザー向けのフィーチャーフォン。タッチパネルディスプレイは搭載せず、普通のフィーチャーフォンのように操作する。iモードの各種機能には対応せず、iモードケータイではなく「spモードケータイ」となっている。ただし、iチャネルには対応している。

 メールはiモードメールではなく、ドコモメールに対応する。契約もiモードではなくspモードとなる。また、LTEに対応しない3G端末なので、FOMAのタイプSSバリューなどの契約が利用できる。新料金プランの「カケホーダイ&パケあえる」でも契約可能。

 Androidをベースとしているが、Androidスマートフォンではなく、Googleの各種サービスはWebブラウザ経由でしか利用できない。アプリ追加にも非対応で、各種SNSサービスはWebブラウザで利用することになるが、LINEだけはアプリを搭載している。LINEアプリはアップデートにも対応する。

 LINEアプリはスマートフォン版をベースにしていて、カーソルキーで画面上のカーソルを操作して利用する。しかし、トーク画面で数字ボタンを押すと文字入力が開始されたり、ソフトキーにスタンプや送信が割り当てられたりと、一部のUIがF-05G向けになっている。

 F-05GのようなフィーチャーフォンにAndroidが採用された理由について、ドコモでは端末開発の都合としている。これまでiモード端末で採用されていたSymbianなどは、サポートも終了しており、対応する部品もいつまで生産されているかわからない状態だが、Androidであればそういったことがない。フィーチャーフォンにスマートフォンの機能を載せることが目的ではないが、LINEのようなアプリを簡単に移植できることもメリットとなっている。

 本体は折りたたみ型で、ヒンジ部分にワンプッシュオープン機構を備える。ストラップ穴は背面カバーを外してストラップを取り付ける形式。防水・防塵仕様で、ワンセグや赤外線通信、Bluetooth 4.0を搭載する。また富士通の携帯電話として、周囲の環境音にわせて相手の声を聴き取りやすくする「スーパーはっきりボイス4」、年齢に会わせて音声を聴きやすくする「あわせるボイス2」、相手の声をゆっくりにする「ゆっくりボイス」などをサポートする。日本語入力にはATOKを搭載する。

 本体の右側面に1つ、ダイヤルキー面の下に3つのファンクションキーを搭載し、それぞれ短押しと長押しに好きな機能を割り当てられる。LINEや伝言メモといったアプリに加え、Androidスマートフォンにおけるアプリ切り替え画面や通知パネル、スクリーンショット撮影といった機能も割り当てられる。

 大きさは約113×51×15.8mm、重さは129g。ボディカラーはRed、White、Blackの3色。ディスプレイは約3.4インチのフルワイドVGAで、バッテリーは1700mAhで連続待受時間は900時間を超える。810万画素カメラを装備する。LTEは非対応。SIMカードはnanoSIM。卓上ホルダによる充電にも対応する。

白根 雅彦

関口 聖