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エプソン、メガネ型ウェアラブル端末「Moverio BT-200」を国内販売

 エプソンは、Android 4.0を搭載したメガネ型ウェアラブル端末「Moverio(モベリオ) BT-200/BT-200AV」を国内販売すると発表した。発売日は4月24日。市場想定価格は、BT-200が6万円台後半、HDMI接続用アダプターを同梱するBT-200AVが8万円台後半。これらの製品は、先日ラスベガスで開催された2014 International CESの、プレスカンファレンスにて発表された。

Moverio BT-200

 Moverio BT-200は、目の前の風景と、メガネのレンズ部分に映し出された映像を大画面(20m先に320型相当)で同時に見ることのできるシースルーモバイルビューアー。ヘッドセット部分をメガネのようにかけた状態で、専用のコントローラーを使い手元でタッチ操作を行う。

 同勢品は、2011年に発売された現行モデル「BT-100」より進化し、小型・軽量化、液晶の明るさ、外部機器との接続機能、テザリングによるネットワーク接続へ対応するなど、機能面が向上された。重さは88gで現行モデルのおよそ3分の1、明るさは300cdから600cdと倍になった。さらに左右のディスプレイを使って3D映像も楽しめるようになった。

 ヘッドセット本体に加速度、方位、ジャイロなど各種センサーや、カメラ、GPS機能を搭載し、操作できるアプリケーションに広がりが出せるようになる。アプリによってはAR(拡張現実)技術を活用したコンテンツも楽しめる。製品発売時には対応するアプリを30個ほど用意し、専用ストア「MOVERIO Apps Market」よりダウンロードできる。また、2月末以降に開発者向けサイトを開設し、Moverio専用アプリのSDKを公開する。開発者は開発したアプリを「MOVERIO Apps Market」で販売することができる。

 Miracast対応のスマートフォンやパソコン、タブレットと同期することで、コンテンツを大画面で鑑賞できるミラーリングに対応するほか、メモリーカードに保存された映像や音楽をWi-Fi接続によりMOVERIOで楽しめる。BT-200AVは、HDMI接続用アダプターを同梱している。これによりブルーレイレコーダーなどのHDMI出力端子を搭載した外部機器とMiracastで接続し、放送中のコンテンツや録画した番組などを見ることができる。

 BT-200のパッケージにはヘッドセット本体のほか、レンズホルダー、シェード(ダーク/ノーマル)、コントローラー、マイク付イヤフォン、キャリングケース、ACアダプタ-、USBケーブル、イヤネットが同梱される。BT-200AVには、これに加えてワイヤレスミラーリングアダプター、ACアダプター、USBケーブルが同梱される。

 同社は、製品カテゴリを“シースルーモバイルビューアー”と位置づけ、販売戦略におけるニックネームを“スマートグラス”と謳っており、販売目標として3年間で5万台を目指す。現行モデル(BT-100)は目標1万台を掲げていたが、5000台と未達成にとどまっているが、今回のモデルはハードディスクレコーダーなどの外部機器との接続機能、明るさ、重量など、ユーザーからの声を受け改善したことで、個人のニーズに応えるほか、SI系を通じた業務利用の販売なども視野に入れて展開していく。

販売戦略について説明する販売推進本部長の中野修義氏
販売チャネルは量販店、オンラインショップ、法人向けSI系
AR技術を活用したライブ公演などのイベントを開催する
テレビCMには米倉涼子を起用する

川崎 絵美