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auで「Xperia Z1」登場、ソニーの技術を結集したカメラ機能

 「Xperia Z1」(SOL23)は、ソニーモバイルコミュニケーションズのAndroid 4.2.2搭載スマートフォン。約5インチ、フルHD(1920×1080ピクセル)の「トリルミナスディスプレイ for mobile」を装備する。10月下旬に発売される予定。本体価格や毎月割、その差し引きをした実質価格も、現時点では未定となる。

 カメラが大きな特徴とされており、ソニーの技術を結集した写真撮影を楽しめる。また、ディスプレイには、データベースを用いて映像の不足を補って高画質化する「X-Reality for mobile」が搭載されている。ディスプレイそのものも「トリルミナスディスプレイ for mobile」となり、こちらにもソニーの技術が生かされた格好だ。従来のXperiaシリーズと同様、高音質化技術の「ClearAudio+」にも対応する。

 デザインのテイストはドコモからも発売された「Xperia Z」の「オムニバランスデザイン」を受け継ぎ、背面にはガラス素材を採用している。Xperia Zとの大きな違いがアルミを削り出して作ったフレームで、この部分はリング状のアンテナも兼ねている。

タイムシフト連写など、多彩なカメラ機能

 1/2.3型というサイズの裏面照射型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」の約2070万画素カメラに、F値2.0のレンズ、ソニーの画像処理エンジンを組み合わせ、より高画質な写真を楽しめる。2070万画素と高画素だが、「プレミアムおまかせオート」設定時は約800万画素相当にサイズが落とされる。これは、画素数を写真のサイズではなく、デジタルズームや手ブレ補正、ノイズ削減に生かしているため。写真のサイズではなく、クオリティを上げるために画素数を活かしているというわけだ。なお、プレミアムおまかせオート設定時は、画角が自動的に16:9に設定される。

 手軽に撮影できるプレミアムおまかせオートのほか、シャッターを切るとその瞬間の写真と前後、あわせて61枚の写真を記録する「タイムシフト連写」や、ワインのラベルを読み取ったり建物を認識して情報を検索したりする「Info-eye」などユニークな機能が搭載されている。ソニーのAR技術を生かし、3Dのオブジェクトと被写体をリアルタイムに合成する機能も採用する。もちろん、露出やHDRの有無などを手動で設定できる、マニュアル撮影も行える。この場合は、2070万画素いっぱいまで写真のサイズを上げることも可能だ。

刷新されたユーザーインターフェイスや日本向け機能

 夏モデルの「Xperia UL」から、ユーザーインターフェイスも刷新されている。映像や音楽を楽しむためのアプリは、オンラインサービスとの連携を強化。ソニーの「Music Unlimited」や、「PlayMemories Online」「Video Unlimited」といったサービスと、端末内のコンテンツがシームレスに表示できるようになっている。これらのアプリからは、KDDIのサービスである「ビデオパス」や「うたパス」にも移動可能となる。ホームアプリも一部機能が追加され、アプリ一覧を画面を右方向にドラッグするとメニューが開くようになった。

 Xperia Z1は、9月にドイツ・ベルリンで開催されたIFAで発表されたモデルで、すでに一部地域では販売も開始されている。このグローバル版とKDDI版には、機能の差分もある。日本向け仕様として、おサイフケータイや赤外線に対応。ワンセグ・フルセグにも対応している。ただし、テレビ用アンテナが本体に組み込まれていないため、視聴時にはイヤホンジャックに専用のケーブルを挿す仕組みだ。録画はワンセグのみ対応で、フルセグは非対応となる。また、内蔵ストレージ(ROM)も、KDDI版は16GBから32GBに拡張された。

 一方で、海外版にある「スタミナモード」は搭載されない。代わりに採用されているのが「省電力モード」。スタミナモードは、バックグラウンドの通信を手当たり次第切ってしまうため、アプリに与える影響が大きすぎるという判断でこのような仕様になっているという。

主な仕様

 Android 4.2.2搭載で、チップセットはMSM8974(2.2GHz駆動、クアッドコア)。32GBのストレージ、2GBのメモリを内蔵し、最大64GBまでのmicroSDXCカードをサポート。主な機能は、おサイフケータイ(NFC対応)、ワンセグ(アンテナは別)、フルセグ(視聴のみ、録画非対応)、赤外線通信(リモコン非対応)、Bluetooth 4.0、Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、防水(IPX5/IPX7)、グローバルパスポート(LTE対応)。バッテリー容量は3000mAh(内蔵型、取り外し不可)、卓上ホルダが付属する。microSIMカードとなる。

 大きさは約74×144×8.5mm、重さは約171g。ボディカラーはブラック、ホワイト、パープルの3種類。

関口 聖

石野 純也