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ソフトバンクがAIデータセンター向けの“次世代メモリー”開発に着手、2年間で約30億円を投資

代表取締役 社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏

 ソフトバンクは8日、同社の2025年3月期 決算説明会で、AIデータセンター向けの“次世代メモリー”の開発に着手すると発表した。製造ではなく、IP(知的財産、ライセンス)事業を想定している。

 代表取締役 社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏は、「AIの中心がこれから“推論”に代わってくる中で、AIデータセンターでGPUのパフォーマンスを最大化しより大量のデータを処理する必要が出てくる。そうなると、GPUに大量のデータを転送する高性能メモリーが非常に重要になってくる」とメモリーの重要性を説いた。

 その上で、処理能力が高く省電力菜AIデータセンター向けの次世代メモリーの開発を行うとして、今後2年間でパートナー企業と共同で、次世代メモリーのコア部分のサンプルを制作するとした。投資額は約30億円を見込んでいるといい、詳細は今後明らかにするとした。

 宮川社長は、「メモリーのメーカーになりたいわけではない」とコメント。国内にメモリーに関する特許を実現し、WebクローリングなどAIデータセンター内の処理におけるボトルネックを解消するためだと説明。メモリー事業を本業にするのか? の問いには「メモリー事業を本業とする方に作ってもらい、(ソフトバンクは)IP(知的財産)側に回ろうと。製品を使わせてもらえすればいい」と本格参入を否定した。