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ソフトバンク宮川社長、NTTデータ完全子会社化に「ドコモを見ると最適とは思えない」
2025年5月8日 18:28
ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏は8日、同社の2025年3月期 決算説明会で、NTT(持株)によるNTTデータグループ完全子会社化について、「NTTドコモ 完全子会社化を見る限り、最適という風にはあまり思えない」とコメントした。
NTT(持株)は8日午後に、NTTデータグループを完全子会社化すると発表した。
NTTの説明会と同様の時間帯に開かれたソフトバンクの決算説明会でこの受け止めを問われた宮川氏は「頭に血がのぼる方なので、最初のコメンターにはなりたくない」と前置きをした上で「ドコモもNTTデータも、公正競争を保つために分離されたと認識している。それがまた一緒になりたがっているのは、NTTの中でよほど“大NTT”に回帰したい人たちがいるんだろうと思っている」とコメント。
NTTの海外展開にあたり「NTTデータのプラットフォームを利用して拡大していきたいという気持ちは非常に理解できる」と一定の理解を示す一方、「完全子会社化が本当に最適か? というには、ドコモの件を見る限り、そんな風にはあまり思えない」と指摘。
NTTデータグループの佐々木裕社長について、宮川氏は「すごく評価している社長の1人で素晴らしい人」と話した上で、今回の完全子会社化について「佐々木社長の良さが半減するんじゃないか。心配している」とした。
NTT法の一連の流れについては「廃止ではなくて本当に良かったと、今日あらためて思った。局舎や伝送路などをNTTグループだけに使われると、ソフトバンクを含めた事業者は競争にならない。NTT法の一部見直しでは、その点は担保されている。本当に良かった」と語った。