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KDDIとジャパンディスプレイ、ビル間を液晶反射板を活用して5Gミリ波エリア化する実証実験

 KDDI、KDDI総合研究所、ジャパンディスプレイは、電波の反射方向や範囲を変更できるミリ波用液晶メタサーフェス反射板を開発し、ミリ波の電波が届きにくい屋外のビル間に電波を反射させてエリア化する実証に成功した。

 今回の実証実験では、低消費電力という特徴を活かし汎用品の太陽光パネルとバッテリーで、反射板を駆動することも確認した。

液晶反射板を使ってミリ波の電波を反射

 液晶反射板の大きさは約50cm×50cmで、重さは約8kg。スマートフォンを使ってON/OFFや散乱パターンの変更が行える。

 背景として、ミリ波など高い周波数帯の電波は直進性が強く、ビルや樹木の影響に遮られてしまう特徴があり、ビル間通路などでは電波が届きにくくなる課題があった。

 実証実験では、実環境で28GHz帯を反射させるために必要なサイズの可搬型液晶反射板を開発したほか、液晶反射板の設置位置と液晶に印加する電圧分布シミュレーション、反射板を使って狙った場所へピンポイントに電波を届けることの確認、太陽光パネルとバッテリー給電で反射板が駆動することが確認された。

【実証実験のイメージ】