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ジャパンディスプレイ、CEATECでさまざまな素材をタッチセンサーにできる「ZINNSIA」を展示

【CEATEC 2025】

 10月17日まで幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催されている総合技術見本市「CEATEC 2025」にジャパンディスプレイ(2H202)が出展している。従来のガラス素材以外にも木や皮、石やプラスチックなどさまざまな素材にタッチセンサーを搭載できる新型センサー「ZINNSIA」を展示。同技術は、CEATECアワードでイノベーション部門賞を受賞している。

高感度センサー「ZINNSIA」

 ZINNSIAは、素材の裏側に貼り付けることで、あらゆる表面素材をタッチセンサー化できる高感度センサー。

 展示では、センサーが設置された紙製のボードがお出迎え。「これは何?」や「何に使えるの?」といった部分に触れると、タッチを認識して音声で案内してくれる。センサーは高感度であるため、素材によって調整が必要ではあるものの、さまざまな素材に対応できるという。

よくある紙製のボード。裏側にセンサーを設置することで、あらゆる面をタッチセンサーにできる
シート上のセンサー部

 石やコルクボード、皮や壁紙、木などさまざまな表面素材をセンサー化できる展示もある。ここでは、照明のコントロールセンサーとして、タッチすることで色が変わり、タッチしたまま上下にスライドさせることで、光り方が変化する。

あらゆる素材をセンサー化できる展示
木製のスタンドライトは、表面をなぞるだけで調光できる

 素材やデザインを工夫すれば、インテリアにも活用できる。同社と家具メーカーのマルニ木工、そしてデザイナーの川崎富美氏による、木材の表面を触るだけで照度が変わるスタンドライトが展示されている。このほか、自動車のアームレストにセンサーを設置すれば、クッション性や肌触りをそのままにタッチセンサー化することができる。素材の裏側から光を当ててインターフェイスを表示させることもでき、さまざまなプロダクトに応用可能。植物のプランターの下にセンサーを設置すれば、植物の水を伝って検知させることもできる。

植物をセンサー化
アームレストをタッチセンサーに。柔らかい感覚をそのまま活かせる
インターフェイスを光で浮かび上がらせることもできる

 センサーは、タッチのほか、スライドさせたり、近づけたり、突いたりする動作を検出できる。センサーは、シート上のセンサー部分とシステム部に分かれており、センサーはさまざまな大きさのものをラインアップする。シート上のセンサーのほか、線状のセンサーの開発も進めており、ユーザーがどこを触ったのかがより判定しやすい製品を開発できる。

つつく、叩くといったさまざまな動作を検知できる体験
製品仕様
線状のセンサーをフィギュアで体験
照明センサーへの活用例