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グーグルの「Chromecast」が生産終了、新デバイス「Google TV Streamer」発表

2013年登場の初代Chromecast

 グーグルは、テレビやモニターにつないで映像配信サービスを利用できるデバイス「Chromecast」の生産を終了すると発表した。在庫限りの販売となる。一方、エンタメとスマートホームに対応する新デバイス「Google TV Streamer」の登場が同時に発表された。

新デバイスの「Google TV Streamer」

Chromecast生産終了

 グーグルのChromecastは、11年間で1億台以上の販売を達成した。

 今回、AIやスマートホーム、エンターテイメントでデバイスの進化を迎えるときが来た、としてChromecastの終了に至った。

 サポート方針に変更はなく、今後も最新ソフトウェアやセキュリティアップデートは提供される。

2015年登場の第2世代Chromecast。デザインを変更し、カラーバリエーションとして3色がラインアップ。
2015年のChromecast Audio。スマート機能がないスピーカーなどのオーディオにつなぎ、ストリーミングで音楽を楽しめるようにした
2016年のChromecast Ultra。4Kストリーミング対応でイーサネットポートを搭載
第3世代のChromecastは2018年に登場。15%高速化したほか、OK Googleと呼びかけるだけで操作できる
2020年のChromecast with Google TV(4K)。カスタマイズされたおすすめ、個人の視聴リストなどをサポート。音声対応リモコンも用意された
2022年のChromecast with Google TV(HD)。

新デバイス「Google TV Streamer」

 新たに発表された「Google TV Streamer(グーグル ティービー ストリーマー)」は、Chromecastの後継としての機能と、Google HomeおよびホームIoT向け規格の「Matter」対応デバイスをコントロールするスマートホームハブとしての機能を備える。

 映像配信サービスでは、YouTube TV、 Netflix、Disney+、Apple TVなどをサポート。グーグルのAI技術を用いて、すべてのサブスクリプションサービスから作品を推薦し、まとめて1カ所で表示する。

 家族全員のおすすめを視聴リストとして作成することもできる。

 映像を観ていないときには、アンビエントモードとして、Googleフォトの写真を表示したり、生成AIによるアートを作成して表示したりできる。

 ハードウェアとしては、改良されたプロセッサーと2倍のメモリー、32GBのストレージにより、前世代のChromecastよりもアプリの読込時間が短縮され、快適に操作できるという。

 Dolby Vision、Dolby Atmosによる4K HDRコンテンツも楽しめる。

 Wi-Fi経由、あるいはイーサネットポート経由で映像を受け取る。

 スマートホームハブとして、Matterへの接続をサポートし、スマートロック、モーションセンサーなどにつながる技術であるThreadボーダールーターが組み込まれる。Google Homeパネルと呼ばれる画面も表示され、テレビで遠隔カメラの画面を観たり、照明や温度の調整をしたりできる。

 米国では99.99ドルで9月24日に発売される。