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ホテルの客室内テレビでChromecast対応が拡大中?! ペイチャンネルに頼らずとも色んな動画が楽しめるぞ

 旅行が趣味という方は多いでしょうが、求める中身は十人十色でしょう。筆者はとにかく「お手頃価格のホテルに泊まりたい」というタイプ。駅前でもロードサイドでもいい、周りに著名観光地があろうがなかろうが構わない。その場にあるものを楽しむ、面白がるという主義です。

大手チェーンの新築ホテルを中心に、客室内テレビのCheomecast対応が進んでいるようです

 こうした嗜好ゆえ、工場街のホテルを拠点に観光したり、都内オフィス街のビジネスホテルに“取材の前乗り(前泊)”と称して滞在する機会が多いのですが、最近ハタと気がつきました。大手チェーンの新築ホテルを中心に、客室内テレビの高機能化がかなり進んでいるぞ、と。

 客室内にテレビはあって当然ですが、一昔前に比べて画面サイズが明らかに大きくなっています。40インチ級のモデルが壁掛けで設置されている例もしばしば。

 そして何より、Chromecastに対応している例がここ1~2年でグッと増えた印象なのです。YouTubeをはじめとしたスマートフォン向け動画配信アプリのうち、Chromecastに対応しているものであれば、対象の動画をChromecast対応テレビにミラーリングして、大画面で視聴できるという機能のことです。

 筆者が経験した範囲では、アパホテルがChromecast対応で先行していた印象でした。これに追随する動きが広がっているのでしょう、3月5日にオープンしたばかりのダイワロイネットホテル大宮西口(埼玉県)に先日泊まってみたところ、対応を確認しました(全客室が対応しているかは未確認)。

ダイワロイネットホテル大宮西口(埼玉県)で、客室内テレビの電源をオン。直後に表示される案内画面の右上に、「ミラーリング/キャスト」の表示がありました

 Chromecastの使い方は、それほど難しくはありません。ビジネスホテルのテレビの多くは、電源を入れると、まずホテルの案内画面(朝食会場などのお知らせ)が出ます。ここに大概、「キャスト」などの表示があるので、それをテレビのリモコンで選択。あとは、ホテル客室ごとに割り当てられたWi-Fi、例えば501号室だったら「hotel-501」のようなSSIDにスマホを接続し、アプリ側から操作すれば、連動して動画が再生される流れが一般的です。ダイワロイネットホテル大宮西口のChromecastは、まさにこのパターンでした。

 ちなみにCheomecastはGoogle系のサービスですが、Androidの専売特許ではありません。例えばiPhoneのYouTubeアプリでも問題なく使えるはずです(ホテルによってはテレビ側が対応していない、特定アプリだけ対応していないなどの可能性はあります)。

このホテルでは、スマホの画面を丸々画面に映し出す「ミラーリング」と、動画配信アプリなど特定アプリの動画だけを映し出す「キャスト」が別扱いになっていました。今回は「キャストを選択」
あとは画面の指示に従って、スマホを操作すればOK
例えばYouTubeアプリで「キャスト」のアイコンを選択すると、最終的にこのような接続先選択画面が出ます

 正直なところ、筆者は旅行先へFire TV Stickを持参し、備え付けのテレビに接続してAmazonのプライム・ビデオを見たりする機会が結構ありました。ホテルで映画作品などを見たい場合、一晩1000円程度のペイチャンネルを利用するのが一般的でしょうが、とはいえ自分が見たい作品があるとは限りません。ならば、普段使っているFire TVで、お気に入り登録しておいた作品を“消化”してしまえ、という訳です。今後Cheomecast対応が広がっていけば、機材の持ち運びすら不要になるかもしれません。

 Chromecast対応よりさらに踏み込んだ実装をしている例もあります。前述のダイワロイネットホテル大宮西口では、YouTubeやNetflix、U-NEXTなどの再生アプリがそもそもテレビに組み込まれており、手持ちのアカウントでログインすれば、スマホを介することなく動画が視聴できるようになっていました。

 6~7年ほど前でしょうか。部屋にタブレットだったり、Bluetoothスピーカーが備え付けられているホテルが結構ありました。そこからまた年月が経ち、動画ストリーミングにフレンドリーなホテルがここまで増えてくるとは。いやぁ、時代はちょっとずつ変わっていますなぁ!

名の知れた動画配信サービス用の再生アプリが、あらかじめテレビ側に用意されている例もあります