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リモコン付きの「Chromecast with Google TV」は液晶モニターをエンタメ視聴マシンにした

Chromecast with Google TV

 グーグルから新しいChromecastとなる「Chromecast with Google TV」が登場した。従来のChromecastと違うところは、キャストデバイスの枠を超え、単体で各種コンテンツの視聴ができるようになったこと。そのため、HDMI接続のできる液晶モニターと接続すればそれだけでエンタメ視聴マシンが完成する。

 Google TVのアプリを使って視聴できるコンテンツを増やし、できることが増えていくのはGoogle TV機能内蔵のテレビと同じ。HDMIに接続する小型のドングル形式で、リモコンで各種コンテンツが視聴できるところはAmazon Fire TV Stickと同じだが、Googleの機器だけにYouTubeなどの視聴にも最適化されていて、Googleアカウントを登録して、スマートフォンとの連携にも優れているのがこのChromecast with Google TVということになる。

中身は本体、リモコン、USBケーブルと電源アダプター
リモコンは非常にコンパクトで表面はフラット
背面は半円形。電池フタの継ぎ目がほとんど見えない
付属の単4電池はまっしろなオリジナル品

 筆者は発売と同時に購入。本体カラーは3色が用意され、筆者は「Snow」という無難な白を選択したが、実際に目にふれるのはリモコンくらいで、本体は液晶モニターの裏側に隠れてしまうので何色でもいいことになる。むしろ、ホコリだらけになることを考えれば、もう少し汚れの目立たない色にすればよかったかもしれない。

 リモコンは半円形。Fire TV Stickも同じような形状のリモコンだが、こちらのほうがより丸く、操作側は平面。使いやすいかどうかで言えばそれは微妙なところで、置いてボタンを押すことは上下左右ボタンの上下と中央くらいしかできず、それ以外を押そうとするとひっくり返ってしまう。操作面は平面なので、ひっくり返してしまうと持ち上げにくい。側面の音量の上下ボタンも真横ではないため、握り方によっては押しにくい。

 せっかくリモコンが付属しているのに残念な使い方ではあるが、HDMI-CECに対応しているので、テレビにリモコンが付属しているのならこのリモコンを使うよりも、テレビのリモコンの上下左右ボタンと決定ボタンを使ったほうが使いやすい可能性もある。

 そのほかの付属品は、電源用のUSBケーブルとUSB出力の電源アダプター。すべて同じ色でコーディネートされている。そして、電池も付属しているが、これも真っ白のオリジナル電池となる。ちなみに、電池を入れる際はリモコンの裏側をスライドさせるのだが、成形の精度が高く光の加減によっては隙間がわからないほど。デザインに関しては緻密に考えられている。

 セットアップは従来のChromecastと同様、Google Homeのアプリから行うが、リモコンがあることでリモコンの操作でもアカウントの登録やWi-Fiへの接続できる。筆者が試した際、アプリ経由だと最後でエラーができて設定が完了しないことがあったが、リモコンで操作すると文字入力は面倒だがエラーなしで設定完了した。

設定するためには画面にQRコードが出て、スマートフォンで読み込み、Google Homeアプリで設定していく
Googleアカウント設定などが終わるとアプリが自動的にインストール
ホーム画面ではGoogle TVからおすすめの映画などが表示される
YouyTubeのおすすめが表示される
アプリだけの表示画面
内部共有ストレージでどのアプリがインストールされているかがわかる
内部共有ストレージは合計容量4.4GB

 従来のChromecastと同様にスマートフォンなどから動画などのキャストをすることができるのはもちろん、リモコンを操作してスマートフォンなしでコンテンツ視聴をすることができるのは利便性という意味では向上しているが、逆に設定項目が増えるなど、セットアップ項目がほとんどなかった従来のChromecastとは違った面倒さがある。

 設定の入力が終われば、初期に入るアプリはネットワークを通じてダウンロードされ少し待つと利用可能になる。あとは、個別のコンテンツについてログインが必要となるが、ログインの必要のないAbemaやTVerはすぐに利用が可能で、液晶モニターと接続すれば、テレビ放送の見逃し再生ができる実質的タイムシフトマシンの誕生となる。

 アプリも主な配信サイトや映像関連サービスは一通り入っているため、追加次第でコンテンツ視聴の万能マシンということになる。

 正直なところFire TV Stickとできることは似ているが、YouTubeのおすすめ動画がホーム画面から簡単に参照できることが特徴といえる。YouTube重視ならChromecast with Google TVで間違いない。Fire TV Stickでも新UIでは横断的にコンテンツの検索やおすすめが表示される機能があるが、Youtubeという点だけはChromecast with Google TVが優位となる。

 そして、スマートフォンで表示しているコンテンツをさっと大きなテレビなどに映してみんなで見る、ということがやりやすいのはChromecast。従来のChromecastとAmazon Fire TV Stickを併用していたのなら、Chromecast with Google TVが1つあれば済むことなる。

 ただ、YouTubeにのめり込みすぎる家族がいる場合、Chromecast with Google TVの導入は熟慮したほうが良い。デフォルトではYouTubeのおすすめが表示されるなどYouTubeの導線が太く、つい視聴につながってしまう。YouTubeにハマることが問題なら、Fire TV Stickのほうが都合がいいことは忘れてはならない。

 スマートフォンで表示したコンテンツをテレビなどにキャストして映し出すのも便利。面倒ならスマートフォンを使わず本体操作で直接コンテンツを表示させることもできるChromecast with Google TV。まずは液晶ディスプレイのひとつのHDMI入力に装着して動画コンテンツ表示マシンとして使っていこうと思う。

製品名発売元購入価格
Chromecast with Google TVGoogle7600円