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「Android 15」開発者向けプレビュー第2弾、衛星経由のメッセージ送受信をサポート
2024年3月22日 17:13
グーグル(Google)は、Androidの次期バージョンとなる「Android 15」の開発者向けプレビューの第2弾を発表した。
「Android 15」は、「優れたメディアとAI体験」、「バッテリー消費の最小化」、「アプリパフォーマンスの最大化」、「ユーザープライバシーとセキュリティーの保護」などが特長。
衛星経由でのメッセージ送受信をサポート
今回公開された開発者向けのプレビュー第2弾では、衛星を介したメッセージ送受信がOSによりサポートする機能が含まれている。アプリケーション開発者は、新たに提供されるAPIを利用すると、デバイスが衛星に接続されていることを検出できる。
さらに、「Android 15」ではプリインストールされるRCSアプリだけでなく、SMSやMMSメッセージアプリでも衛星通信が利用できる。
NFC関連
NFC関連では、対応するデバイスではアプリ側からNFCアダプターに対して「監視モード(observe mode)」に遷移することを要求できる。このモードでは、デバイスはNFCリーダーに対してListenが有効となるが、Respondを返さず、アプリ内で「PollingFrame」オブジェクトを送信できる。
「PollingFrame」オブジェクトを使すると、てNFCリーダーとの最初の通信に先だって認証に利用でき、多くのケースで1タップのトランザクションを可能にするという。
PDF関連の機能追加
PDFを取扱する「PdfRenderer」も大幅に改善され、パスワードで保護されたPDFファイルのレンダリング、注釈、フォーム修正、検索、選択してコピー、リニアライズドPDF(Linearized PDF)の最適化がサポートされる。また、ローカルのPDFファイルの表示が高速化され、リソース使用量が削減される。
「Android 15」では、「PdfRenderer」がプラットフォームのリリースと切り離され、Goolge Playからアップデートできるモジュールに移管される。
これにあわせて、「Android 15」以前のバージョン向けに、「PdfRendererPreV」と呼ばれる従来のAndroidプラットフォームと互換性のあるAPIが提供される。
複数言語の音声認識機能を改善
複数言語の音声認識では、Android 14でしばしば発生していた、2つの発話の間にあまり時間をおかずに言語が切り替えされる場合、単語の認識が欠落してしまうことがあったが、「Android 15」では、アプリがケースにあわせて調整できる機能が追加された。
テキストの読みやすさ改善
「TextView」では、文字列の読みやすさを改善させるために、テキストの指定された部分を同じ行に保持できるようになり、アプリ開発者が意図しない改行を防げる。例えば、固有名詞である「Pixel 8 Pro」を改行せずに表示したい場合には、文字列を「nobreak」タグで囲うと、「Pixel 8 Pro」が改行せずに表示される。
フリップ端末のカバーディスプレイ活用
「Android 15」では、大画面、フリップ端末、フォルダブル端末を最大限に活用するためのサポートが含まれる。具体的には、Androidアプリがフリップ端末のカバーディスプレイ上でアプリケーションまたはアクティビティを表示できるようになる。
画面録画の検出
プライバシー関連の機能では、アプリが画面録画を行っていることを検出するためのサポートが追加される。この機能により、機密性の高いアプリを実行中に画面録画が行われている場合は、アプリ側から画面録画されていることを注記することが可能となる。
アプリ起動時の情報を収集しやすく
Androidでは、これまでアプリがどうやって起動されたのかを知る簡単な方法が無かった。プロセスのフォーク(fork)、onCreateの呼び出し、最初のフレームの描画など、起動フェーズでアプリがどのぐらいの時間を要したのかを開発者が知るのは難しかった。
Android 15のAPI「ApplicationStartInfo」を使うと、これらの情報を含む情報を開発者が簡単に取得できるようになり、例えばブロードキャストによってアプリが起動する際に、Applicationクラス内でコストがかかるUI関連ライブラリを削りやすくなる。
HDRとSDRが混在しても見やすく
「Android 15」では、SDRコンテンツとHDRコンテンツを混在して表示する際、デバイスの性能と、スクリーンのビッド深度に適したHDRヘッドルームを自動的に選び、SDRコンテンツとHDRコンテンツのバランスをとった表示ができるようになる。