ニュース

ソニーから「ポータブルデータトランスミッター」、5Gで報道写真や映像を高速伝送

 ソニーは、5G対応で高速かつ低遅延で映像伝送が可能な「ポータブルデータトランスミッター PDT-FP1」を3月22日に発売する。価格は15万9500円。予約は2月7日10時から受け付ける。2月中旬以降にソニーの直営店「ソニーストア銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神」で展示される予定。

報道の現場向け

 PDT-FP1は、5Gモバイルネットワークに接続し、映像や写真を伝送するための機器。屋外やWi-Fiを利用できない環境でも高速かつ低遅延な通信が利用できる。報道写真や放送映像の撮影データの伝送、中継などの用途を想定しており、記事配信までの時間短縮、カメラワークの自由度向上や機材セッティングの簡素化などを実現するという。Web配信のクリエイター向けにも、USBによるストリーミング出力で安定した配信などが可能とアピールする。

 国内外のミリ波・Sub6帯に対応しており、5G SAやローカル5Gに利用される周波数帯にも対応する。6.1インチのディスプレイを搭載しており、専用アプリで通信状況を確認できる。本体にはSIMカードスロットを備えるほかeSIMも利用できるデュアルSIM仕様。電波状況でつながりやすい回線に自動的につながる機能も備える。新開発の冷却ファンや排熱用のダクトも備えており、気温40度の環境でも使用できるという。

アンテナ設計イメージ
冷却ファンとダクト構造のイメージ

 アプリの改良で撮影中でも転送状態の目視が可能になった。ソニー製のカメラとはケーブルで接続するだけでデータを取り込むことができ、FTPサーバーやソニーのクラウドに自動転送できる。カメラとはUSB Type-CやLANポート、HDMI Type-A端子などで接続できる。カメラと三脚を固定するネジ穴やケーブル止めなどを取り付けられるストラップホールを備える。

データ転送画面イメージ
接続端子

主なスペック

 搭載するOSは、Android 13。8GBのメモリーと256GBのストレージを搭載しており、1TBまでのmicroSDカードに対応する。搭載するチップセットはクアルコム製の「Snapdragon 8 Gen 2」。ディスプレイは6.1インチ(OLED)。

 対応するSIMカードはnanoSIM。対応する4Gバンドは、1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、34、38、39、40、41、42、46、48、66、71。5G(Sub6)のうちNSAでは n1、n2、n3、n5、n7、n8、n20、n25、n28、n30、n38、n40、n41、n66、n71、n77、n78、n79。SAではn1、n2、n3、n5、n7、n8、n20、n25、n28、n38、n40、n41、n48、n66、n71、n77、n78、n79。ミリ波ではn257、n258、n260、n261に対応する。上り最大1.1Gbps、下り最大8.1Gbpsで通信できる。対応するBluetoothバージョンは5.3。

 本体の大きさは約170×80×26.6mmで重さは約308g。本体端子としてHDMI Type-A、LANポート、データ転送用と充電用のUSB Type-C端子をひとつずつ備える。