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ワイモバイルの新料金、寺尾氏「シンプルさとコスト削減を追求したワイモバイルのこだわり」

ソフトバンク 専務執行役員 寺尾 洋幸氏

 ソフトバンクは、ワイモバイルの新料金プラン「シンプル2 S/M/L」を発表した。10月以降に提供する。

 現行の「シンプル S/M/L」から、データ容量が増加し実質値上げとなったものの、3つのプランから選択するというわかりやすさや、家族割引やソフトバンク光/SoftBank Airなどとのセット割引は継続されるなど、随所に工夫が見られる料金プランだ。

 今回の料金プランのこだわりはどこにあるのか? 本稿では、発表会に登壇したソフトバンク 専務執行役員の寺尾 洋幸氏の発言を中心にご紹介する。

新プラン登場の背景は「ユーザーの利用データ量の増加」

 寺尾氏は、今回の新プラン登場の背景として、ワイモバイル自体は好調であるものの、ユーザーがアフターコロナで生活スタイルが大きく変わり、オンラインシフトが進んでいることを指摘。

 実際に、2020年と2023年の1ユーザーあたりの平均利用データ量を比較すると、およそ倍以上トラフィックにまで増加してきているという。ワイモバイル現行の料金プラン「シンプルS/M/L」のデータ容量3~25GBという幅では「少し窮屈になってきた」と、今回のプランではデータ容量を見直したとした。

 一方で、従来プランと同様にS、M、Lの3種類としたことについては「ユーザーが選ぶときに、できるだけわかりやすくする」という“ワイモバイルのこだわり”として、構成を変えていないと説明した。

 このこだわりについては、質疑の中でも触れられ「ショップ店員も含めて、本当は17GBとか刻みたいところではあるが、わかりやすさを重視した切り下げを実施している。3つに絞り、ごちゃごちゃしたことがなく、コストをどれだけ下げられるかというところに着目して磨いた料金プラン」とコメントした。

 料金について、従来プランから値上げとなっているものの「ほとんど変わらない料金でデータ容量を平均33%程度増やした」と寺尾氏はアピール。

 また、“経済圏”というワードにも触れ、これまでの「ソフトバンク光/SoftBank Air」の契約による割引に加え、新たに「PayPayカード決済」による割引も追加された。また、これまで実施してきた2回線目以降の割引「家族割引」も引き続き利用できる。

2段階の速度制限は、コスト削減を追求した結果

 今回の新プランでは、契約しているデータ容量を超過した場合の速度制限が2段階に設定される。

 これについて寺尾氏は「ほとんどの方が1段階目までで、2段階目に行く人は2%程度、そのユーザーが全体の7~8%のデータ量を使っている」と実情を説明。

 一方で、ソフトバンクとしても、ユーザー単価(ARPU)を上げたいということもあり、「通常利用している多くのユーザーに影響を与えることがないように、今回仕切りを入れさせて頂いた」と経緯を説明した。

 また、データ容量の単価を、新旧プランで比較すると、SとMでは減少した一方、Lでは単価が上がっている。

「シンプル S/M/L」と「シンプル2 S/M/L」の比較(編集部作成)

 今回の料金設定について寺尾氏は「Lについては元々少し安くしすぎていることもあり、リバランスしている」とコメント。また、「ワイモバイルの主力はSとMになる」とし、Mプランで窮屈さを感じているユーザーをはじめ、Mプランを選びやすくするために容量を20GBに増量し、多くのユーザーにMやLといったプランを選んでもらいたいとした。

料金改定を意識したのは2022年度末くらい

 寺尾氏は、料金改定を意識した時期を「前年度(2022年度)の終わりぐらい」であることを明かし、ユーザーのデータ使用量が増加してきているのを見て「我々の利益にもなり、ユーザーの利便性も上がる」とし、試行錯誤の末に発表した新料金であると説明。

 競合となるirumo(NTTドコモの料金プラン)やUQ mobile(KDDIのブランド)についても参考にしているといい「わかりやすさは非常に重要。見て頂ければすぐにわかるようなシンプルさが維持できていると思っている」と、シンプルさへのこだわりをあらためてコメントした。

音声通話オプションやシェアオプションも

 音声通話オプションも、新料金プランの登場と共に新たに「だれとでも定額+」(10分以内の国内通話無料、月額880円)と、「スーパーだれとでも定額+」(国内通話無料、1980円)を提供する。

 音声通話需要について寺尾氏は「音声通話を利用するユーザーには、(定額サービスが)非常にニーズがある。音声通話オプションを利用するユーザーに適した留守番電話や割り込み電話などのサービスを、通話定額オプションにコミコミとすることでユーザー負担を減らしたい」とし、「留守番電話プラス」(月額330円)や「割込通話」(月額220円)、「グループ通話」(月額220円)、「一定額ストップサービス」(月額110円)が、「だれとでも定額+」または「スーパーだれとでも定額+」に加入していれば、追加料金なしで利用できる。

 また、親回線のデータ容量をシェアして利用できるシェアプランを月額1078円(シェアプランセット割適用で月額539円)で提供する。加えて、新たにスティックWi-Fiを発売し、自動車の中などで気軽にWi-Fiで回線を共有できる環境を作れるとした。

【お詫びと訂正】
「2段階の速度制限は、コスト削減を追求した結果」の項目内において、寺尾氏の発言の数字に誤りがありました。
お詫びして修正します。