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ソフトバンク、リチウムイオン電池開発のグッドイナフ教授逝去に追悼文

 ソフトバンクは、6月25日に逝去したノーベル賞受賞者のジョン・グッドイナフ教授(米テキサス大学オースティン校)への追悼文を公開した。

 グッドイナフ教授は、1980年、リチウムイオン電池の正極材料として使われるコバルト酸リチウム(LiCoO2)を発見。ソニーが1991年にリチウムイオン電池を世界で初めて商品化したときから、使い続けられている材料という。

グッドイナフ教授(上段左)、ソフトバンク宮川潤一社長(上段右)、Enpowerサム・ダイCEO(下段左)

 リチウムイオン電池は、スマートフォンや電気自動車などのバッテリーとして活用されており、2019年には、吉野彰氏、スタンリー・ウィッティンガム氏とともにグッドイナフ教授はノーベル化学賞を受賞した。

 ソフトバンクでは、ドローンや基地局を搭載しながら高高度を飛行してサービスエリアをつくる「HAPS」の実用化に向けて、軽さを保ちつつ容量を大きくする次世代電池の開発を進めている。開発パートナーであるEnpowerではグッドイナフ教授の研究グループと全固体電池用の材料技術の共同研究を進めており、ソフトバンクにもグッドイナフ教授から多くの助言があったという。

 今回、同社が発表した追悼文は、100歳で逝去したグッドイナフ教授の功績や、同社との関わりを紹介し、「従業員一同、グッドイナフ教授の功績に深く感謝し、謹んでご冥福をお祈りします」というメッセージで締めくくられている。