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NTT東西、特殊詐欺対策で高齢者の「ナンバー・ディスプレイ」など無償化

 NTT東日本とNTT西日本の2社は、特殊詐欺被害を未然に防ぐ取り組みの一環として高齢者を対象に固定電話の「ナンバー・ディスプレイ」などを5月1日から無償化する。

高齢者対象に特殊詐欺対策

 申し出があった対象となるユーザーは、着信した相手の番号を画面に表示する「ナンバー・ディスプレイ」と番号を通知せずに発信してきた相手に電話番号を通知してかけ直すように自動応答する「ナンバー・リクエスト」を無料で利用できる。対象は契約者が70歳以上もしくは70歳以上の人と同居する契約者の回線。加入電話・INSネットの住宅用、ひかり電話の各回線で利用できる。

 あわせて、通話内容を録音しAI解析することで特殊詐欺の可能性がある場合、指定した連絡先に通知する「特殊詐欺対策サービス」の月額利用料とその工事費が2023年5月1日~2025年3月31日までの期間で無料となる。申し込みにはNTT東西の各社でそれぞれ5000人までの上限が設けられている。

 このほか、特殊詐欺などの犯罪被害を受けた、もしくは受ける可能性がある場合は電話番号変更の工事費が無料になる。受付開始日は4月1日~。申し出の際には被害を受けたこと、または被害を受けるおそれがあることを示す書面が必要となる場合がある。

ユーザーからの申し込み・問い合わせ先
NTT東日本 特殊詐欺対策ダイヤル 0120-722-455
NTT西日本 特殊詐欺対策ダイヤル 0120-931-965
9時~17時(除く12月29日~1月3日)

固定電話ユーザーに向けて対策

 電話で相手を信頼させ、指定した銀行口座への振込を促したりキャッシュカードを詐取したりする特殊詐欺の被害額は、2022年には361億円、認知件数は1万7520件にのぼるという。

 NTT東西では「固定電話ユーザーが被害を受けている場合も多い」として、これまでの対策に加えて、今回の取り組みにいたった。今回の施策を通じて固定電話サービスを引き続き安心して利用できるようにするとしている。