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ソニー、モバイルモーションキャプチャー「mocopi」を発表――6つで計48gのセンサーでVRデビュー
2022年11月29日 12:03
ソニーは11月29日、小型のモーションキャプチャー「mocopi」(モコピ、QM-SS1)を発表した。2023年1月下旬に発売される。当面はソニーのECサイト「ソニーストア」で4万9500円で提供される。予約は12月中旬に受付開始される。
「mocopi」は、XperiaシリーズやiPhoneの対象機種で利用できるモバイルモーションキャプチャー。身につける6つのセンサーとスマートフォンを用意するだけで全身をキャプチャーできるため、スタジオを用意する必要は無く、自宅や屋外のロケーションでも利用できる。
身につけるセンサーは、頭と腰、両手首、足首に装着する6つのセンサー。専用スーツなど大がかりのものではなく、直径32mm、重さ8gの小型軽量センサーを装着するだけで利用できる。
また、シンプルかつ使いやすいユーザーインターフェイス(UI)も「mocopi」の特徴の一つ。専用アプリを使ってモーションデータの記録はもちろん、プリセットまたはユーザーが用意したアバターデータで肉付けした動画を記録できる。アバターの口元は、音声に合わせてリップシンクする。
スマホ一つでも利用できる
たとえば、モーションデータをパソコンの「Motion Builder」や「Unity」など3DCG編集ソフトに取り組み動画編集したり、モーションデータをそのまま「VRチャット」などのWebサービスにアップロードして利用したりできる。
モーションデータはネットワークを介して送信されるため、ネットワークに接続されたパソコンなどのデバイスで利用できる。モーションデータはリアルタイムで送信することもできる。
また、スマートフォンアプリで撮影した動画データを、動画編集ソフトで編集し、動画配信できる。
モーションの読み取り精度は、ソニー独自の技術やディープラーニングなどで精度を向上させているといい、センサーがない膝や肘などの部分は、センサーからのデータから逆算して再現している。
主な仕様
対応スマートフォンは、Xperia 5 IV/III/II、Xperia 1 IV/III/IIと、iPhone 14/14 Plus/14 Pro/14 Pro Max、iPhone 13/13 Pro/13 Pro Max、iPhone 12/12 Pro/12 Pro Max。
動作確認済みのサービス/ソフトは、「VRChat」と「Unity」、「MotionBuilder」、「Virtual Motion Capture」で、サービス/ソフトでプラグインを導入すればリアルタイムでモーションデータを送信できる。
センサーサイズは、直径32mmで厚さが11.6mm、重さは8g。各種センサーはBluetooth LE Ver.5.2でスマートフォンと接続される。
センサー内部には加速度センサーと角速度センサーを搭載している。充電は、充電ケースを利用したUSB Type-C端子から充電でき、約1.5時間の充電で最大10時間連続利用できる。
防水防塵性能は、IPX5/IPX8、IP6Xをサポートする。
アプリから出力されるモーションデータはファイル形式「BVH」でフレームレートは50fps、動画データはMP4(H264、AAC)形式で1920×1080の解像度、30fpsのフレームレートで記録できる。
SDKの配布も実施/ほかのセンサーとの連携も
対応ソフト以外でも、メタバース向けサービスや3D開発ソフトウェアと連携できるSDKを12月15日から提供する。
モーションデータをパソコンでリアルタイムに受信でき、今後フィットネス領域など新たなサービス開発に貢献できるとしている。
また、「mocopi」では測定しない顔の表情や指の動きについては、別途サードパーティー製のセンサーと各種サービス/ソフトを使って表現することもできる。