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ライゾマティクスやソニー、集英社が作る「現実×VPS」なAR体験とは――「Lightship Summit Tokyo 2022」レポート
2022年6月24日 20:25
Niantic(ナイアンティック)の開発者向けカンファレンス「Lightship Summit Tokyo 2022」(6月24日、都内で開催)では、デベロッパーの最新ARコンテンツが披露された。どれもデバイスのカメラからの映像を元に、現在位置と向いている方角を測定する「Lightship VPS」(Lightship Visual Positioning System)を活用したコンテンツで、誤差をほとんど感じずに現実世界と仮想空間が重なるコンテンツを体験できた。
本稿では、「Lightship Summit Tokyo 2022」で披露されたコンテンツを一部ご紹介する。
集英社XR
集英社XRのコンテンツでは、場所を測定するキーとなるオブジェクト「VPSポイント」をスキャンすると、AR空間にキャラクターが登場する。キャラクターが歩いて行く方向にあわせてスマートフォンの向きを変えると、巨大な船が登場し、キャラクターと記念写真が撮影できるというもの。
出現する巨大な船は、周りのユーザーとも同じ場所に出現しているようで、同じ時間帯に体験した周りのユーザー数十人で、何もない空間を取り囲むような変わった光景となっていた。
Designium
Designiumのコンテンツは、VPSのポイントとなっている銅像などのオブジェクトを活用したコンテンツ。
筆者が体験したポイントでは、オブジェクトが「邪悪なものに取りつかれて」しまい、邪悪なモノを追い払うために「AR世界でしか見えない呪文」を探し出すストーリーとなっている。
スマートフォン内で「AR空間で使える懐中電灯」を利用しながら、オブジェクトのさまざまな場所を懐中電灯で照らしながら呪文を探し出し、すべての呪文を探し出せればゲームクリア。呪われたオブジェクトが明るくなり、美しい花々に包まれる流れとなっている。
Rhizomatiks
Rhizomatiksのコンテンツ「Sequenscape」は、AR上に音楽を流すオブジェクト「Music Object」が出現し、それぞれ同期しつつも異なる音楽が流れている。実際の空間を歩きながら「Music Object」に近づいたり離れたりすることで、スマートフォンから流れる音楽が変化する。
さらに、各「Music Object」は、ユーザーのスマートフォンを介して鳴らす音を操作でき、設定した音はまわりのユーザーと共有される。つまり、そのAR空間上に、過去に滞在し操作された音を残すことができるようになっている。