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アップル、M2搭載の新型「iPad Pro」発表、11インチは12万4800円~、12.9インチは17万2800円~

 米Apple(アップル)は、M2チップを搭載する「iPad Pro 11インチ(第4世代)」と、「iPad Pro 12.9インチ(第6世代)」を発表した。予約注文を受け付けしており、10月26日から販売する。

 Appleの直販価格は、11インチのWi-Fiモデルが12万4800円から、Wi-Fi+Cellular対応モデルが14万8000円から。12.9インチのWi-Fiモデルは17万2800円から、Wi-Fi+Cellular対応モデルが19万6800円から。本体カラーはスペースグレイ、シルバー。

 ストレージ容量は128GB、256GB、512GB、1TB、2TBから選べる。ストレージ容量を最大の2TBにすると、11インチは32万4800円、12.9インチは37万2800円となる。(価格は共にWi-Fi+Cellularモデル)

 メモリ(RAM)は、ストレージ容量128GB、256GB、51GBでは8GB、1TBと2TBでは16GBを搭載する。

新しい「iPad Pro」

「M2」チップを搭載

 iPad Proの新モデルは、Apple製の「M2」チップを搭載する。同チップは、M1と比べて最大15%高速な8コアCPUと、最も高い処理能力を必要とするユーザーに対して最大35%高速なグラフィックスパフォーマンスを提供する10コアGPUを搭載する。

 また、M2チップはM1に比べて50%多い100GB/sのユニファイドメモリ帯域幅を備え、最大16GBの高速ユニファイドメモリに対応している。

 M2チップの搭載によりProResビデオ撮影が可能となり、ProRes映像のトランスコードは最大で3倍高速化されるという。

Apple Pencilがより使いやすく

 iPad Proの新モデルとiPadOS 16、Apple Pencil(第2世代)を組み合わせると、Apple Pencilはディスプレイ上から最大12mmまで検知される。

 Apple Pencilでマークをつける前に、マークのプレビューが得られるほか、スクリブル(手書き入力)でApple Pencilをディスプレイに近づけると、テキストフィールドが自動的に大きくなり、手書き文字がより速くテキストに変換できる。これらの機能は、Apple製のアプリケーションに限らず、他社製のアプリケーションでも利用できる。

Apple Pencilがより使いやすく

最新規格の「Wi-Fi 6E」をサポートも、日本では利用できず

 新たなWi-Fi通信規格の「Wi-Fi 6E」をApple製品として初めてサポートし、前世代よりも2倍高速な最大2.4GbpsのWi-Fi通信に対応するが、アップルのプレスリリースでは、「Wi-Fi 6Eは日本と中国本土では利用できない」と案内されている。

 Wi-Fi+Cellular対応モデルでは、新たに5Gミリ波に通信する。ただし、日本語のiPad Proの商品説明ページには5Gミリ波対応が含まれていない。

 一方、iPad Proのモバイル通信機能の詳細を紹介するページには、日本向けのモデルでも一部の5Gミリ波周波数に対応することが紹介されている。ただし、これらのミリ波周波数帯は、国内では使われていない。

「iPadOS 16」を搭載

 マルチウィンドウシステム「ステージマネージャ」によってアプリケーションとウィンドウが自動的に整理され、タスク間の切り替えがすばやく簡単に行えるようになる。iPad上最大4つ、外部ディスプレイに最大4つのアプリケーションを表示しながら作業が可能となる。また、ステージマネージャでは、年内に予定するソフトウェア更新により、最大で6Kの解像度を備えた外部ディスプレイに対応する。

 「iPadOS 16」は、iPad Proのディスプレイに最適化された、取り消しとやり直し、インライン検索や置換、新しい書類のメニュー、カスタマイズ可能なツールバー、ファイルの拡張子変更、ファイルアプリでのフォルダサイズの確認など、新しい機能や操作方法によって、アプリケーションがより使いやすくなる。

 リファレンスモードでは、Liquid Retina XDRディスプレイを搭載する12.9インチモデルで、レビューや承認、カラーグレーディング、合成など、正確な色味と一環した画質が重要なワークフローで、色の条件にあわせることができるという。

製品仕様

 カメラは、1200万画素の広角カメラと、1000万画素の超広角カメラのデュアルカメラと、LiDARスキャナーを搭載する。フロントカメラは1200万画素の超広角で、TrueDepthカメラシステムをサポートする。

 充電および他のデバイスとの接続端子は、Thunderbolt / USB 4対応のUSB-C(USB Type-C)ポートを1ポート備える。USB 4での接続時は最大で40Gb/sの伝送速度に対応する。

 本体の大きさは11インチモデルが247.6×178.5×5.9(mm)、12.9インチモデルが280.6×214.9×6.4(mm)。

 重さは11インチのWi-Fiが466g、Wi-Fi+Cellularは468g。12.9インチのWi-Fiは682g、Wi-Fi+Cellularが684g。SIMカードは、nanoSIMとeSIMに対応する。

 本体の左右に計4つのスピーカーを搭載する。通話、ビデオ撮影、オーディオ録音に使われるマイクは、本体に合計5つ搭載される。

 iPad Pro本体のほかに1mのUSB-C(USB Type-C)充電ケーブルと、20W USB-C充電アダプタが同梱される。

【追記 2022/10/19 1:10】
 記事初出時、「Wi-Fi 6E対応」とだけ記述しておりましたが、日本では利用できないとの案内を追記いたしました。